あまく危険な香り / ORIGINAL LOVE


人生の岐路、僕は今までオヤジを先代と言ってきたけれど。

オヤジと話をしたい時にはもう居ない。

あの人は寡黙な人だった。

よくしゃべる人ではなかった。

変な病気で距離を置くようになり、かなり寂しい思いをさせたと思う。

この人とと決め、紹介したいときには居ない。

オヤジが好きだったタバコ、チェリーはもうない。

倉庫砂浜があったこの地域には、あなたが入れなかった高層ビルが並び立ち。

あなたが愛した橋の奥には、また新しい橋が出来る。

時代は変わる、でもあなたへの思いは変わらない。

祭りが好きだったオヤジを偲び、神輿を担いでみたいと申し出た所、オヤジを好きだった後輩たちが半纏やら何やらを用意してくれ僕を受け入れてくれる。



君たちには過去は言わない。

けれど、朝日のあたる道を歩いて欲しいと願う。



おれもこの人と

終わらぬ夏を続けるから

なんてね。