Re: 【質問】巨人の星 大リーグボール3号 2010/ 8/25 22:25 [ No.358 / 371 ]
(京子の林檎の原理で言えば、森捕手が3号を捕れたのはおかしいという意見)

確かにそういう疑問は出てきますが、星飛雄馬はヒントをつかんでも見た物をそのまま使うのでなく、「投手が打者を打ち取るボール」としてアレンジして魔球にするのでしょう。
打者を打ち取っても捕手がボールを捕れないと話になりませんから。
これがテニスや卓球であれば話は別です。

大リーグボール2号も女の子のまりつきがヒントですが、片足を上げなからボールをバウンドさせるのをそのままマウンドでやっても野球では意味がありません。
まりつき→上下の変化→魔送球のたての変化という風に星飛雄馬の中でアイデアが発展していたのでしょう。

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Re: 【質問】巨人の星 大リーグボール3号 2010/ 8/28 14:52 [ No.361 / 371 ]

星飛雄馬が球宴で南海の野村を相手に初めて大リーグボール3号を投げたとき、野村が怒って森捕手に抗議すると、森も「いや、わしかて、まさか(星が)アンダースローで投げてきよるとは」と言っていましたが、これは森の演技だったことになりますか。

そのあと森さんは「それにノムさん、いくら怒ったかて下手投げがいかんというルールもないしな」との言。

3号はバットの風圧でボールがよける現象で、その問題点について柳田理科雄が「空想科学漫画読本4」で研究しています。
バットの風圧は、「打者がバットを降る方向」と直角の方向に風が行く場合が最も強く、ボールがバットの風を強く受けるとしたら、バットの動く面と球道がずれている場合で、放っておいても空振りする場合だけだそうです。

漫画の原理にしたがっても、捕手の場合、ミットを振り回して風を起こしているのではないので、捕れるのは当然でしょう。

ただ、捕る原理と打つ原理が近い場合もあります。

「侍ジャイアンツ」のアニメ版で番場蛮が分身魔球を開発したとき、捕手の八幡太郎平が捕球できるかどうかが大問題でした。
八幡は動体視力を鍛えて捕れるようになりましたが、それなら打者も目が慣れれば打てるのも時間の問題。
横分身は荒野で目を鍛えていたウルフに簡単に攻略されました。

星飛雄馬が「新巨人の星」で大リーグボール右1号を編み出したとき、これは蜃気楼の魔球と呼ばれ、一種の分身魔球でしたが、捕手が捕れるかどうかがやはり問題でした。
原作では、星一徹のアドバイスにより、捕手は地面に影のうつるボールを捕ることで問題を解決。
しかしヤクルトの花形も横浜大洋の左門もそれに気付き、蜃気楼は花形に打たれ、左門にも打たれました。

ところで大リーグボール3号の場合、初めの「覆面魔球」で左門が3号を打って三塁ゴロになった場面、最終回で伴がヘナヘナスイングで打って外野まで打球が飛んだ場面、この違いはどうも納得できません。

飛雄馬が左門に宛てた手紙によると3号は本塁近くでボールの推進力がゼロに近くなるそうで、その原理にしたがえば話は漫画の描写とは全く逆で、打球の飛距離と速さは打者のスイングによるもの。速いスイングでないと遠くまで打球が飛ばないはずです。

それに本塁手前で推進力がほぼなくなるなら、ボールが捕手に届かず打者の近くでポトリと落ちるようなこともあってよさそうなものですが(判定が打者と投手どちらに有利かは別にして)。

だから、もし現実に大リーグボール3号が実在した場合、バットにまともに当たったら強打者の速いスイングのほうが打球がよく飛び、強打者が空振りした場合のみ、ボールが風を受けて球道が変化することになります。

ただ、大リーグボール1号、2号、3号を比べた場合、3号のように下手投げで打者を三振に打ち取るのが一番、まねしやすいとは言えます。
「新巨人の星」文庫版のコメントによると、二宮清純氏は少年野球時代にこれを試み、1号はデッドボールの連続で大失敗、2号は土煙でなく灰を使おうとして準備段階で頓挫、3号(のように見える下手投げ)がうまくいったとのことです。
ただそれは漫画の原理よりも二宮氏の当時の投球技術によるところが大きいようです。

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Re: 【質問】巨人の星 大リーグボール3号 2010/10/ 6 23:36 [ No.371 / 371 ]

オズマは見えないスイングで打とうとしたのですが、結果は背中の傷がいたんでスイングが崩れ、無意識にストライクゾーンに出したバットにボールが当たりました。あの程度ではピッチャーゴロでしょうが飛雄馬が言うようにとにかく当たったわけです。

飛雄馬が対決前に「オズマのような力のある速いスイングにこそ3号は有効」と考えていたので、見えないスイングだったら空振りだったわけで、オズマはスイングが失敗したらバットに当たったという皮肉な結果でした。

ただ、ボールが風でおされて逆行、またはその場に落ちる可能性もあります。ルール上は空振りでストライクでしょう。

それより左門が花形の鉄バット特訓を真似たスピン打法で、ピッチャーゴロに終わったのは不思議ですね。
飛雄馬は、大リーグボール3号はバットに当てても寸前で風でボールがバットの芯から外れると説明していますが、風の効果が無効だから当たったのではないでしょうか。

また最後の中日戦で飛雄馬は「過去、投手に打たれたとき、わざと外して投げて長打を防いだ」などと言っていましたが、これは原作にない設定で、一徹やオズマが予想した「1号の逆の応用」は半分当たっていたことになります。

一徹は3号を「1号の応用」と推理してそれは外れでしたが、もし飛雄馬が1号を逆に応用し「バットの動きを予想してボールを外す」という策を採ったのなら、コントロールの自身のある上手投げを使い続けたはずです。

3号については細かく考えるといろいろ矛盾が出てきますね。

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