「ドカベン」など水島漫画の強打者たちは、梶原漫画に出てくる星飛雄馬や番場蛮の魔球を打てるかどうか。
星飛雄馬は巨人在籍が67~70年、76~79年前半で、番場蛮は70~74年。
明訓の山田、岩鬼らは74年に高校に入り、番場蛮は山田ら高一のときにすでに殉職しているが、山田らが高三に進級したとき、星は巨人に戻り、水原勇気も現役デビューした。
山田らは普通なら77年の春からプロで星や水原と対戦できたはずだ。
明訓の山田、岩鬼らは74年に高校に入り、番場蛮は山田ら高一のときにすでに殉職しているが、山田らが高三に進級したとき、星は巨人に戻り、水原勇気も現役デビューした。
山田らは普通なら77年の春からプロで星や水原と対戦できたはずだ。
ところが山田、岩鬼らは高校三年での中西球道らとの対戦が85年で、80年代でもまだ卒業しておらず、プロ入りはなんと94年秋のドラフトであるから、プロ対戦はありそうもない。
星飛雄馬は79年半ばで現役引退し、巨人の二軍コーチになっている。
ただ、91年に藤田Gが番場の甥を起用しており、95年のラヂオドラマで星飛雄馬がまだ現役(復帰?)という設定があった。
さらに、第1期原Gの時代だった2003年(推定)には「巨人の星」の面々が「鉄腕アトム」のキャラクターたちと野球で対戦しており、2004年以降のスーパースターズが飛雄馬たちと対戦する可能性もある。
「新約『巨人の星』花形」も西暦2000年代が舞台のようだが、この際、除外する。
星飛雄馬の大リーグボール1号は外角高めの悪球だから、悪球打ちの岩鬼なら打てる。
また、殿馬が「G戦場のアリア」の構えをした場合、投手がバットを狙ってボールを投げると簡単に打たれる。
また、殿馬が「G戦場のアリア」の構えをした場合、投手がバットを狙ってボールを投げると簡単に打たれる。
また、大LB1号の改良形はグリップ・エンドに当てるタイプだが、山田太郞はグリップ・エンドでボールを打ったことがあり、殿馬は「秘打・黒田節」でバットの先で打ったことがある。
山田、岩鬼、殿馬は大LB1号を打てそうである。
次に消える魔球。
基礎となる一徹の魔送球自体が空想の産物で、そもそも「巨人の星」では魔送球の原理は説明されていないので、大LB2号の秘密は完全には説明されていない。
打倒するには「土煙を抑える」、「消える前に叩く」、「消えた後の球道を予測して打つ」の3種がある。左門は最初、球道を直球と予測して空振りした。
ミットの手前で出現したときに打っては振り遅れになる。
打倒するには「土煙を抑える」、「消える前に叩く」、「消えた後の球道を予測して打つ」の3種がある。左門は最初、球道を直球と予測して空振りした。
ミットの手前で出現したときに打っては振り遅れになる。
左門、伴、花形らが実際に試みた打倒策は、大LB2号を「消える魔球」でなくしてから打つもので、伴も花形も野村もアルトマンも実際は「縱に変化する剥き出しの魔送球」を打っていたにすぎない。
ボールが見えない状態で打つのは岩鬼の心眼によるまぐれ当たりしか考えられないが、これももちろん、ボールのコースとバットが合わなければ無理である。
ボールが見えない状態で打つのは岩鬼の心眼によるまぐれ当たりしか考えられないが、これももちろん、ボールのコースとバットが合わなければ無理である。
明訓の殿馬とメッツの唐部は「カーブが曲がる前に叩く」ことができるらしいが、現実にはこれは不可能。
変化球が直球のコースとずれるのは、真上から撮った写真で見れば投手と捕手の中間点附近から始まるように見えるし、理論上はボールを離した瞬間から微妙な変化が始まっているはず。
変化球が直球のコースとずれるのは、真上から撮った写真で見れば投手と捕手の中間点附近から始まるように見えるし、理論上はボールを離した瞬間から微妙な変化が始まっているはず。
これに対し、魔送球の縱変化による落下はホームべース附近で始まっているように見える。
明訓ナインが緒方のフォークを打ったときの前かがみの打法や、岩鬼が使ったアッパースイングを考えると、土煙を抑えれば打てないことはない。從ってドリームボールを打った武藤兵吉でも消える魔球打倒は理論上、可能。
次に大LB3号。
投手に打たれやすい性質があり、里中がうまくヒットにする可能性がある。
また、真田一球はバントで三塁ゴロを打っても、足で強引にシングルヒットにするほどの快足の持ち主で、真田であれば大LB3号を打てる。
投手に打たれやすい性質があり、里中がうまくヒットにする可能性がある。
また、真田一球はバントで三塁ゴロを打っても、足で強引にシングルヒットにするほどの快足の持ち主で、真田であれば大LB3号を打てる。
左腕・星の大LB3号をバントしてヒットにするのが可能なもう一人の打者は、他でもない、右腕として復帰した当時の星飛雄馬自身である。
彼ならスクリュー・スピン・スライディングで強引にセーフになる。
その辺りはウルフ・チーフも同様。
彼ならスクリュー・スピン・スライディングで強引にセーフになる。
その辺りはウルフ・チーフも同様。
速水譲次も入団テストで高跳びで野手の頭を跳び越えてセーフにしたが、入団後はもっぱら走ることに使われ、跳躍や遠投の見せ場はなかった。
星が巨人に復帰したときのSSスライディングも、試験に合格するための一夜漬けのようなもので、入団後、いつまでも続けるものではない。
その意味で、伴の仲介でサンダーが阪神に入り、掛布を鍛えて潰したのは正解だった。
星が巨人に復帰したときのSSスライディングも、試験に合格するための一夜漬けのようなもので、入団後、いつまでも続けるものではない。
その意味で、伴の仲介でサンダーが阪神に入り、掛布を鍛えて潰したのは正解だった。
番場蛮の魔球はオリンピックの高跳び、砲丸投げやハンマー投げ(回りながら投げる)、空手の技を野球に応用したもので、あの速水譲次が投手に轉向していたら、なっていたに違いないタイプである。
番場蛮のハイジャンプ魔球と大回転魔球は、ボールそのものが直球である点が重要である。その意味ではこの2つは「~魔球」でなく「~投法」と称すべきもので、真の魔球は「分身魔球」になってからである。
明訓ナインは影丸隼人の背負い投げや賀間剛介の砲丸投げによる剛球を打ってきた経歴があり、実戦の中で策を生み出すことに慣れているので、番場蛮の球も打てる可能性が高い。
HJ魔球は球の角度が問題なので、犬飼知三郎のマウンテンボールに似ている。
岩鬼正美と武藤兵吉はアッパースイングでフォークを打つ技能があるし、ジャックスが縱分身魔球を打ったときのようにバットを逆手で持てば打てるだろう。
岩鬼正美と武藤兵吉はアッパースイングでフォークを打つ技能があるし、ジャックスが縱分身魔球を打ったときのようにバットを逆手で持てば打てるだろう。
大回転魔球は打者にとって球の来るタイミングがつかみにくい。
ウルフ・チーフが大回転魔球と対戦した際、数を数えていたように、どのくらい回ったら投げるかというリズムがあるはずで、秘打男・殿馬なら番場のリズムを掴めるだろう。
ウルフ・チーフが大回転魔球と対戦した際、数を数えていたように、どのくらい回ったら投げるかというリズムがあるはずで、秘打男・殿馬なら番場のリズムを掴めるだろう。
また、大砲万作やウルフが試みた大回転打法は殿馬の「秘打白鳥の湖」につながるが、この打法が有効とは限らない。
ウルフがやった「HJ魔球に対するHJ打法」は、跳躍のタイミングと高さが合えばボールの急角度を無効にする上で合理的だが、「大回転魔球に対する大回転打法」は打者が打席にとどまってスピンするので投手の方を向く時間が減り、却って球が見づらくなる。
「HJ打法」の論理を打者が「大回転魔球打倒」に応用すると、打者が投手の周りを投手と同じ向き、同じ角速度で衛星のように回ることになり、まず、不可能せあろう。
ウルフがやった「HJ魔球に対するHJ打法」は、跳躍のタイミングと高さが合えばボールの急角度を無効にする上で合理的だが、「大回転魔球に対する大回転打法」は打者が打席にとどまってスピンするので投手の方を向く時間が減り、却って球が見づらくなる。
「HJ打法」の論理を打者が「大回転魔球打倒」に応用すると、打者が投手の周りを投手と同じ向き、同じ角速度で衛星のように回ることになり、まず、不可能せあろう。
分身魔球の場合、八幡太郞平のように動体視力を鍛えれば捕球できるので、打つこともできる。
縱分身に対してジャックスがバットを縱にした打法は殿馬の秘打に近い。
バットを上段に構え、真上から打つ打法なら、岩鬼が得意ではなかろうか。
縱分身に対してジャックスがバットを縱にした打法は殿馬の秘打に近い。
バットを上段に構え、真上から打つ打法なら、岩鬼が得意ではなかろうか。
番場蛮の分身魔球と星飛雄馬の蜃気楼の魔球は、岩鬼の「心眼打法」で打てる可能性がある。