2004年1月1日
手術を終えて病室に戻る。
手術室から出ると、まっさきにパパの顔が目に入った。
「おつかれさん」
とパパ。
この日は、点滴と導尿管がつけられていたので
1日ベッドで安静。
当然、食事もまだできない。
たびたび助産師さんが悪露の状態を見にきたり、
先生が傷口のチェックに来たりした。
昼ごろには香川から
パパのお父さん、お母さん、お姉さん、姪っ子が駆けつけてくれた。
香川のお母さんの顔を見たら
なぜだか涙が溢れてきた。
お母さんは
「ようがんばってくれたね。泣かんでええよ。」
と、ハンカチで涙をぬぐってくれた。
そこへ、看護婦さんがほのほのを連れてきてくれて、
一気に”ほのほの撮影会”状態に。
・・・・・ねぇ。
私だけ見えない。
そう。
ベッドに寝ているぴよりんからは、
保育器の中でタオルにしっかりくるまれているほのほのの姿が
見えなかったのである。
で、パパが手鏡を持ってきてくれて、
鏡越しにほのほのの寝顔を見ることができた。
みんなが帰っていってから、
ぴよりんは文字通り泥のように眠り込んでしまった。
だって、ゆうべは一睡もしていないし、
そのまま手術に突入しちゃったし。
張り詰めていた気持ちが一気に緩んだのかもね。
1月2日
昼には導尿管がはずされ、
看護婦さんに
「これからがんばって歩いてくださいね~(^-^)」
とハッパをかけられた。
一応、病室にポータブルトイレが置かれたが、
早く退院したいぴよりんは
見舞いにきてくれたパパに付き添ってもらって
さっそく自分でトイレまで歩いた。
お腹の傷口はかなり痛む。
起き上がるときがいちばんツライ。
腹筋に力が入ると、もうほんとに痛い。
風をひいていなくて本当によかったと思った。
看護婦さんが、病室にほのほのを連れてきてくれた。
これまでベッドで安静にしていなければならなかったから、
看護婦さんの心遣いがすごく嬉しかった。
あぁ、やっと抱いてあげられる・・・。
うーん、でも、どうやって抱っこするの?
新米ママは何事もおっかなビックリである。
抱き上げたほのほのは、意外とずっしりと重みを感じた。
でも、手も足も細いなぁ・・・。
この顔が、お腹にいるときエコーに映っていたのね。ぷぷっ。
しばらくベッドで添い寝をしていた。
話しかけると、じっと聞いているように目を見てくれる。
もしかしてママの声、覚えていてくれたのかしら。
・・・なんて幸せに浸っていると、
まもなくほのほのが
「んぎゃぁ、んぎゃぁ~~っ!」
と泣き出した。
なんだなんだ??
抱き上げると・・・・。
おおっ!
うんちょっちょがベッドにもれてるぅぅ~!
大慌てで看護婦さんを呼んで、
ほのほのはそのまま新生児室に連れて行かれてオムツ交換、
病室はシーツ交換で慌しくなり・・・。
ああ、びっくりしたぁ。
お騒がせほのほのであった。
1月3日
夜中にものすごい悪寒を感じ、その後高熱を出す。
S先生には「おそらく”術後熱”でしょう」と言われた。
手術後によく見られる反応なので、心配要らないとのこと。
午前中、パパがずっと病室にいてくれ、
ほのほのも連れてきて
ようやく親子3人水入らずのときを過ごした。
今まではじぃじ・ばぁばがついてきていたから・・・。
パパは明後日から仕事が始まるので
今日、兵庫県に帰っていくことに。
昼過ぎ、年賀状用の3人の写真を撮って戻っていった。
年末から慌しかったけど、ずっとそばにいてくれてありがとう。
1月4日
朝、再び高熱を出す。39.5℃だった。
術後熱にしては長引いているので、どうもおかしいと周りも思い始める。
K先生の回診で、その心配は現実のものに。
「傷口が細菌感染している可能性があります。」
え?なにそれ。
愕然とした。
これからどうなるの?
入院は長くなるの?
いつになったら治るの??
早くパパのところに帰りたいのに・・・。
じじばばも、
「手術の後にガーゼ交換してくれなかったからじゃないか」
と不満そう。
でも今さらそんなことを言っても始まらない。
早く治るように、できることをするしか・・・。
できるだけ前向きに考えようと思っていた矢先のこと。
夕方、親戚が見舞いに来てくれたので
ほのほのを見てもらおうと新生児室に案内した。
ところが、部屋の前で助産師さんに
「ごめんね。Cさん(ぴよりんのこと)、
細菌感染してるからこの部屋には入れてあげられない。
赤ちゃんに触るのも、しばらくやめてね。」
と、立ちはだかれてしまった。
え・・・・。
今まで、少なくとも自分の赤ちゃんだけは自由に触れたのに。
やっと抱っこしてあげられるようになったのに。
ものすごいショックだった。
他の赤ちゃんがいるから仕方のないことだけど・・・。
ほのほのにも触れなくなってしまうなんて。
なんだか、赤ちゃんを取り上げられてしまったような、
赤ちゃんがすごく遠いところへ連れて行かれてしまったような、
そんな気がして悲しくなった。