2日目の東京観光…

心の解放も手伝ってか、土産物屋で数百円程度のアクセサリーを買って、ここぞとばかりに男子はお目当ての女子にアタック!

中には下手な鉄砲も数撃ちゃ当たると3人に突撃したが、ことごとく外れの猛者?もいたw
散弾銃か機関銃にしとけよ…
だいたい人数も少ないんだから、そんな噂は直ぐに女子連中に広まってネタの提供にしかならねぇよ!

真沙美ちゃんも3人(内2人は同じ班の男A&B)から告白されたと彩耶ちゃんに聞いた…
複雑だったが、【誰1人OKしなかった】とも聞いたんで安堵した。
本当に気の多いガキンチョでしたw


そんなハッピーなヤツらよりもハッピー♡な俺は、一美が旅館の近くで待っている期待に胸を躍らせた。


バスは渋滞で予定より数十分遅れて到着。
すると一美が旅館の仲居さん達が並んで待っているところから、数メートル離れた所にいた。
髪を伸ばして当時俺が大好きだったポニーテールに変わってたが、直ぐに一美と分かった。

待ち合わせ場所は、旅館の入り口の正面に向かって左側の1つ目の辻と約束していたはずなのだが…

自分の降ろす荷物を和史に頼んで、一美の元に駆け寄って、彼女を引っ張って他のバスの陰に連れて行った。

バスが遅れてたから見に来たとの事で、俺の中学校の名前のプレートが付いたバスのフロントガラスは夕陽が反射して分からなかったらしい…

遅れた事も有って直ぐに晩御飯の予定と聞いていたので、一美に、
『速攻で晩御飯終わらすから、最初の待ち合わせ場所で待ってて』
と言って、今まででおそらく一番短いキスをして振り返り、皆んなを追おうとした…

一美と隠れていたバスから飛び出したら、なんと真沙美ちゃんが更に隠れて経緯を見ていた…
慌てて真沙美ちゃんと皆んなを追った。

『何覗いてたんだよ(小怒)』
『一美さんにも、佳代にも気付かれていないから大丈夫だよ』
なんと、俺の向かう先に佳代が付いて来ない様に、彩耶ちゃんとタッグを組んで、佳代は彩耶ちゃん、俺は真沙美ちゃんに見守られていたという、保護者付きの二股サポートorz

そして晩御飯の時に発表されたのが、終了後に日本舞踊を演じてくれるとの事だった…
俺愕然orz
だから晩御飯の予定が1時間半もあったのね…
旅行の栞に書いとけや〜(;ω;)


次々と座卓に置かれる料理だが、【1度に持って来いや〜】と思うほど恨めしかった。
隣の和史は、
『探人、野菜嫌いだよね。』
『俺の方が身体デカいから、肉も頂戴』
と俺の飯まで手を付け始めた。

俺は速く食べて一美と会いたかったんで、和史に何を取られてもどうでも良かったが、受験生でもあったので日本舞踊のプログラムをブッチしたくらいでも内申点が下がるかもしれないから、一美に会いにいくか、受験を取るか大きく悩んでいた…

すると和史が、
『腹一杯じゃないから吐かないよね、ゴメンね』
と強烈な腹パンチ!

『先生、探人が腹痛みたいなんで、寝かしに行きます』
あっ、そういう事なのね〜
何のドラマの影響だよ!と言わんばかりの展開…

真沙美ちゃん→彩耶ちゃん→和史と、皆んな一美の事を知っちゃってるw

見事に大広間から和史と二人で抜け出せた。
そして俺は私服に着替えて和史に案内してもらい一美の元へ…

と、そう上手くはいかない。
ロビーに担任の吉田先生が居た。

『やっぱり、来たか!毎年抜け出す生徒がいるからなぁ。今年は手の込んだ三文芝居かぁ?』

もう2人でガクブル…