私の人生を変えた作家の旅立ち | タロットの季節 ~虹の木~ 未来再設定サポーター 星月香乃のブログ

タロットの季節 ~虹の木~ 未来再設定サポーター 星月香乃のブログ

悩んでいる時、人はある考えに縛られ、枠の中に入り込んでしまって抜けられなくなっています。

タロットカードを使うと、思いもよらないメッセージを投げかけられることがあり、その結果、悩みの枠から抜け出せたりします。

「最後は自分で決める」を可能にします。

作家の宮尾登美子さんが亡くなったそうです。

20年ぐらい前、「蔵」を読んだのがきっかけで、
宮尾さんの作品はたくさん読ませていただきました。

「蔵」は新潟県の酒蔵の娘が、失明というハンディを
乗り越えて立派な蔵元になって家を支えていく物語です。

私がこの作品を読んだのは、映画化されるにあたり、
さだまさしさんが主題歌を担当したからという不順な
動機ではありましたが、読み始めるとどんどん引き込まれていき、
それまでにないスピードで読みきったのを覚えています。

主人公の意志の強さ、主人公を支える叔母のやさしさ、
雪国の厳しい生活、いろんなことが複雑に絡み合って
ストーリーが進んでいきます。

宮尾さんは流れるような美しい日本語で、わかりやすい言葉で
物語を綴っていました。そして、登場人物の一人ひとりを
丁寧に描き、読み手が感情移入しやすかったと思います。

あの頃大学生だった私は、すっかり宮尾さんのファンになり、
「蔵」に続いて「伽羅の香」「松風の家」「朱夏」
「序の舞」「一弦の琴」「天涯の花」「菊亭八百善の人びと」
「天璋院篤姫」などを読みました。

どれも素敵な物語でしたが、個人的には最初に読んだ「蔵」が
いちばん好きです。

「蔵」は映画に続いてドラマも製作され、
当時8歳ぐらいだった井上真央さんが出演していました。
去年NHKで再放送があったので、懐かしく見ていたばかりです。

余談ですが、井上真央さんはこのドラマで檀ふみさんと
共演していて、今年の大河ドラマでも共演しています。



思い起こせば、宮尾さんの「伽羅の香」を読んだのがきっかけで
「お香」に興味を持ち、それが今の私のアロマテラピー生活の
もとになっていたり、「序の舞」を読んだのがきっかけで
日本画家の上村松園の素晴らしい作品の数々を知ることになったり、
もしかして着物好きになったのも少し宮尾さんの影響が
あるかもしれません。

まさに私の人生を変えた作家なのです。

またいろいろ読み返したり、読んでいない作品を
読んでみたりしようと思います。

日本の小説界が寂しくなりますね。残念です。

ご冥福をお祈りします。