先日沖縄で開催されたウェルネスセミナーで、ベトナムの民間医療である「ディエンチャン顔反射療法」について話を聞いてきました。『反射区』と聞くと、私には足ツボのイメージがあります。しかし、顔にも刺激する部位に対応する身体もしくは臓器があるそうです。
鍼ではなく棒を使うことで、なかなか病院に行けない民間の為に、自分で手軽に身体を整えられる方法として、また家族など親しい間柄で行うコミュニケーションツールとして広まっているようです。

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自分の顔を細い棒で 刺激するのは面白い体験でした。参加者の中では「肩こり」が多く、肩こりをケアするには眉頭をゆっくり圧すると良いそうです。(広い面に対しては指圧でも十分刺激できます。)じわじわと響くような気持ちよさを感じられますので、デスクワークの合間にぜひ
因みに、そのまま眉の骨に沿っていくと腕の反射区となり、鼻の方へ下がると背中~腰になります。鼻は棒を使って上下させながら刺激すると良いそうです。

アーユルヴェーダでは、ツボに該当するマルマという概念があります。顔に関してどれだけ共通する部分があるのかは今後調べたいと思います。
マルマは動脈・静脈・リンパ管・神経などの身体に重要な「管」が集まっているところであり、かつ関節などはそれらの流れが滞りやすい場所でもあるのでマッサージでは丁寧に行っていきます。マルマが緩んで流れがよくなると、いわゆる「気」の流れもよくなります。アーユルヴェーダでは、強く筋肉をほぐしたりはしませんが、終わった後に、「身体全体がすっきり軽くなった!」と驚かれる方が多く、おそらくマルマが関係しているのだと思います。
      

このセミナーで面白いなと思った事は、「肩が凝っていると思っていたのに、顔反射では違うところが疲れているのが分かった。」という声があったことです。
身体のマッサージでも同じようなことがよくあります。
自分のことを知っているようでも、実は、身体や心が発しているサインに自分が気付いていないことがよくあります。
もし、「わたしもそうかも」「自分で自分の状態がわからない」と感じている方は、これを機に自分を観察してみましょう。

アーユルヴェーダやディエンチャンなどの東洋医学は、「病気や不調は自分で整えていく」という自己治療の考えがあるので、自己観察するきっかけを与えてくれるような様々な方法が提示されています。
例えば、アーユルヴェーダでは、よく白湯を飲むことが勧められています。
飲むという行為よりも、白湯の温かさが喉に伝わって、次第に胃も温まっていくのを感じたり、その時の体調で味の感じ方が変わってきます。
冬に溜め込んだ身体の不要なものが体外に排泄されてくるこの時期は、きちんと胃腸を温め、身体のめぐりを良くする白湯で一日をすっきりスタートしましょう
 改めて、「自分を観察する時間を意識的に作る」ことはとても大事なのだと改めて感じた一日でした。