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スイッチ

Just to Be.

ネパール【未来からきちんと「今」を見据えているか?】①

 

 

ネパールの首都カトマンズ空港に降り立って、空港からホテルに向かう途中の話。

 

旅では最初の一泊目の宿だけとって、その宿が気に入らなければ宿を移す。

気に入ったらそのまま滞在する。

 

ネパールで日本人の旅人からとても評価の高い宿があったので、タイからネパールに入る前に事前にその宿を予約していた。

 

カトマンズ空港の出国ゲートを出て、タクシー乗り場に移動する途中で様々なネパール人が声をかけてくる。

 

東南アジアの空港では見慣れた光景でたいていはぼったくり。

 

カトマンズ空港ではタクシーは前払い制で、行きたい宿の名前を告げるとその宿は近いので最安値の支払いでいけるとのことだった。

 

タクシー(というにはあまりにもボロボロの軽のミニバン)の後部座席に乗り込んで運転手と二人きりで出発、しかし空港を出る瞬間にもう一人ネパール人男性が助手席に乗り込んできた。

 

とても陽気な男性で無口な運転手と対照的で、終始助手席から後部座席の僕に向かって話しかけてくる。

 

彼はにこやかで爽やかな笑顔で、

山岳ガイドの会社をやっているらしいこの男性は、僕の向かうホテルの近くだから相乗りさせて貰った。

いとこが日本人女性と付き合っていて、彼女は名古屋に住んでいる。

今日これから予定がなかったら、オフィスがホテルの目の前だからチャイ飲みに来てよ。

これが僕の名刺だからと渡してくれた。

 

特にその日は予定もなく、のんびりしようと思っていたのでこれも何かの縁かと思って僕はあとでオフィスに寄るよといって宿に着いたのでタクシーを降りた。

 

宿にチェックインすると日本語を話せるKBさんというマネージャーが出迎えてくれて、
今日の予定は??とにこやかに立ち話をした。

 

僕はこれからタクシーで一緒だった山岳ガイドの会社をやってる人のところにチャイを飲みにいくよと伝えると、KBさんはにこやかな顔から一転してとても厳しい顔と口調でこう言った。

 

「それは詐欺です!絶対に行ってはいけません!」

 

-次回に続きます-