11月8日、発売で即日、ysheartの宮殿に到着。器楽演奏者とヴォーカルの混合した音楽ユニット、シーオンのニューアルバムを聴きました。
C;ON
『STOR;ES』
01 It's Wonderland
02 Last Order
03 Now or Never
04 あなたのせい
05 go for the "TOP"
06 Addiction
07 MagiC!on...
08 疑事無功
09 曖昧≠Libido
10 C;ON's Love Call
11 鼓動PARADE
12 灯
※裏ジャケットに、01~06と07~12の2段で、収録曲が並記されています。
私は、もしこれがアナログレコードだったら、と考え、上記のように06と07の間に間隔を空けております。
私はおそらく全曲すでにライブで聴いた曲だと思います。
それらをこうやってアルバムでまとめて出してもらえると、
頭の中で情報が整理されるし、
形あるものとして、温かみを覚えるし、
それに、ビジュアルよりも音だけで、自分の部屋で聴く、という行為がまた、
音楽ファンの気分は快適であります。(ただし、歌詞は時折読みながら、ですが)
01は、ライブでも冒頭に来るイメージですが、
ここでも、あいさつ代わり的で、こうして聴くと2分弱の(今の時代としては)小曲であり、
04も同様の雰囲気があって、こちらは、インタールードのように感じられます。
この04は、2コーラス目に入る直前に、透き通った水滴のような鍵盤の音色が2音入るのが、隠し味みたいで良いのです。
僕は、80年代のカラフルな音とメロディに感化され、プログレッシブロックで、複雑でドラマティックな展開の楽曲を好んできた人でありまして、時々、R&Bや、土臭いカントリーなロックの領域に浸って、また、本筋に戻るという音楽の往来をしております。
だから、80年代の洋楽や、その当時のメロディの感じが含まれているとうれしく感じるのです。
目下の新曲(MVもしゃれている。外国人の演者さんが出ている)が02で、クレジットを見ると、この曲だけは、ドラマーにミュージシャン名がありますね。
シーオンの3メンバーが楽器担当でクレジットされているのはもちろんとして、
例えば、かつてのロック/ポップスのCDやレコードでは、ギター、ベース、なども当然のように参加ミュージシャンがいたのを想えば、隔世の感があります。何も、このシーオンのアルバムに限らないでしょうが、
その意味でも、先月17日の、シーオンのワンマンライブ(Zepp Shinjuku)でバンド演奏のサポーターが参加した内容だったのは、本当に音楽ファンとしてうれしいことだったと言えます。
さて、次は、聴くほど好きになる03。
ヒット曲の要素をすべて備えた、シーオンの代表曲のひとつ。
すべての楽曲に通じる、栞音さんの安定した大人の色気ある歌唱と、曲全体の世界をストーリーテラーのように音で提示する佳子さんのサックスがここでも軸になりますが、
あらためて、愛佳さんの情緒のある歌唱の響き(サビの部分特に。これは12でも際立っている)や、ショルダーキーボードの間奏パートでの縦横無尽さが楽曲を豊かにしていると思います。
5人全員が前面に出てきたり、調和したダンスなど、ライブではその楽しさがもっと堪能できますが、今回は音楽レビューなので、想像してもらうほかありません。
03は、終わり方が余韻に浸らず、いさぎよいのも好きです。(この曲はこういう感じでちょうどいい、という意味です)
05は、3メンバーによるインストゥルメンタル、それに続く06が品川の360度のステージで魅せた、その時の新曲。
インストゥルメンタルは、何でもプログレと思いたい私ですが(笑)、
実際、この05もよく聞くと、キーボードの音を中心に、冒険物語のようなわくわく感があります。また、クインシー・ジョーンズのソウル・ボサノヴァとか、TOTOのロザーナとか、ああいった音の重ね方を少し思い出させてくれるにぎやかさがとても良いです。鍵盤が駆け巡ると、こういうインストの場合、YESやカンサスも思い出します。
06は、ライブではサポートのダンサーやピアノの上の栞音さん愛佳さんなど官能的なのが魅力でしたが、音だけだと楽曲自体に気づきを得ようとして聴きますから、発見すべきことをやっと発見できるのです。曲の構成が整理できます。
佳子さんと聖奈さんの管楽器にパワフルな引力を覚え、プログレ好きな私は、キングクリムゾンを聴く時の狂気の手前のような迫力も感じます。
さて、以上が本作の前半までの感想でした。続きは、明日以降にします。
今週、体調不良が続いており、今日は寒かったせいか、また頭が痛くなって全体に具合がよくなくなってきたので。
ちなみに、今日は、汐留シオサイトで、本作のリリースイベントがありました。
曲は、本作の順で、01~03、06、09~11の計8曲。
よいイベントになりました。
つづく