2021年(令和3年)も間もなく折り返し。早い!令和期の半分以上は、コロナ禍です。

暑い日が多くなって、雨も多くて、関東地方は梅雨入りそろそろでしょうか?もう入ってるんでしょうか?どうでもいいですが。

 

さて、昨年末から、気候気候と思いつつ聴かなかったキング・クリムゾンの『紅王日記 オーディオ・ダイアリー2014-2018』(2019)を、この2週間のうちに4周回聴くことができました。

全59曲。CD5枚、1枚につき1年。”2014年から2018年に至る5年間のツアー音源”。

 

キング・クリムゾンの来日公演は、そのツアーに含まれており、本作では、2018年の終盤5曲が日本での録音になっています。

僕は、2015年、2018年のうちで計3回、ライヴを観ました。その時期なので、いろいろな自分なりの情景を思い浮かべながら聴きました。

 

 

【2014】ロバート・フリップ、ジャッコ・ジャクジク、トニー・レヴィン、メル・コリンズ、パット・マステロット、ビル・リーフリン、ギャヴィン・ハリソン

 

アメリカ諸州(ニューヨーク、イリノイ、カルフォルニア、ワシントン各州)

 

フードゥー/太陽と戦慄 パート1/ア・スケアシティ・オブ・ミラクルズ/レヴェル・ファイヴ再び赤い悪夢/間奏曲/バンシー・レッグス・ベル・ハッスル/トーキング・ドラム/21世紀のスキッツォイド・マン/ザ・ライト・オブ・デイ

 

 

【2015】2014年と同じメンバー

 

英仏加

 

ラディカル・アクションⅠ/メルトダウン/間奏曲/船乗りの話/レターズクリムゾン・キングの宮殿スターレスイージー・マネー冷たい街の情景ブルースに適した環境/ザ・コンストラクション・オブ・ライト/レヴェル・ファイヴ

 

 

☆☆☆☆☆☆☆

2015年12月、このブログを始めて間もないころ、僕は名古屋で働いていまして、仕事帰りに、人生で初めて、キング・クリムゾンのライヴを観ました。彼らをライヴで観れる、それだけで感動でした。会場は年齢の幅が広かったですし、そのおかげか、ゆったりした気持ちで過ごせました(笑)僕はこれで問題ありませんでした。どんな曲でもかまわずに、こぶしでなくて指差すように腕を掲げるとか、ヘドバンするとかその場でぴょんぴょん跳ぶとかそういうオーディエンスは嫌いなんですよ(笑)

 

ジャッコの優しい声のボーカルを何とかアグレッシブなものとして聴こうとする当時の私でした。僕は、まだ多くの曲を知っていなかった時期ですが、予習してネットの動画で聞いたりして、セットリストを整理して、当時のブログにレポートしたものです。

 

このころ、ライヴだけですが、上掲の「ラディカル・アクション」や「メルトダウン」、「ブルースに適した環境」は、そのライヴで聴いたと思います。80年代クリムゾンの知識が不足していました。ライヴだけのインストゥルメンタルの即興的な曲は、調べるのに苦労しました。

さて、ここで上掲の太字の曲は、5枚の中で複数回出てきますが、2014年よりも、それ以降の方が慣れてきて冒険的なのがわかります。2015年の前年より慣れた感じを、僕は名古屋で聞いたのだなあ(詠嘆)。

☆☆☆☆☆☆☆

 

 

【2016】ここでは、ビル・リーフリンでなく、ジェレミー・ステイシーが入っています。

 

ヨーロッパ諸地域

 

太陽と戦慄 パート2/エピタフ/デヴィル・ドッグス・オブ・テセレーション・ロウ/レッド/バンシー・レッグス・ベル・ハッスルサーカスラディカル・アクションⅡ冷たい街の情景/平和/太陽と戦慄 パート1イージー・マネー21世紀のスキッツォイド・マン

 

 

☆☆☆☆☆☆☆

この2016年ツアーの演奏は、本作中もっとも、安定してノリノリ、自由です。「冷たい街の情景」ほか、2度目の登場となる楽曲は、どれもここがいちばん聴きやすかったです。イタリアのフィレンツェで演奏された「太陽と戦慄パート1」は途中で、メル・コリンズのフルートによる「マメーリの賛歌」(イタリア国歌)が聴けます(笑)

フランス・パリでの演奏「スキッツォイド・マン」でも、曲中に「ラ・マルセイエーズ」「A列車で行こう」が入っていると解説にあります。

☆☆☆☆☆☆☆

 

 

【2017】キーボードのみ担当のビル・リーフリンは、6曲目まで。7~13曲目はクリス・ギブソン

 

アメリカ諸州・カナダ・メキシコ

 

サーカススターレスレターズヒーローズ/間奏曲/最後の戦い/インディシプリン/夜明けの歌/ルーパート王子の嘆き/エラーズ/堕落天使/ニューロティカ/アイランズ

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

本作では、『アイランズ』からのナンバーが光り輝いていると思います。時に激しく、時に美しい。

さらに、不遇のアルバム、『リザード』から何曲も報われていますね(涙←w)。この2017年は、バリエーションが楽しい1枚になっています。

4曲目の「ヒーローズ」は、デヴィッド・ボウイのですよね。これだけ、キングクリムゾンの雰囲気じゃなく、ポップで明るいんです。シングルにして、シングルチャートで大ヒットしてほしかったです。

ボウイは、2016年1月に亡くなっています。その後の年のここでの選曲。

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

【2018】ロバート・フリップ、ジャッコ・ジャクジク、トニー・レヴィン、メル・コリンズ、ビル・リーフリン、パット・マステロット、ジェレミー・ステイシー、ギャヴィン・ハリソン

 

英欧日

 

クリムゾン・キングの宮殿ブルースに適した環境冷たい街の情景メルトダウン/ボレロ/ラディカル・アクション再び赤い悪夢/ムーンチャイルド/イージー・マネーレヴェル・ファイヴ/平和/ケイデンスとカスケイド/ブレスレス

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

前述の通り、僕がキングクリムゾンをライヴで観た、2度目と3度目の年が、2018年。どちらも東京でした。

ここでの「宮殿」は、”ため過ぎ”だと思います(笑)「だるまさんが・・・転んだ!>▽<」を思い出しますが、東京ではもう少しスムーズだったと記憶しています。

ジャッコのボーカルのライヴは、2nd『ポセイドンのめざめ』のイメージが強いです。この年のライヴで、僕は「ケイデンスとカスケイド」や「冷たい街の情景」に親しみを覚えたのでした。

また今回、聴いて、「イージー・マネー」をはじめとする『太陽と戦慄』の良さをあらためて思い、同時に、「レヴェル・ファイヴ」に至る流れと、「ラディカル・アクション」”シリーズ”の存在感など、このバンドのより多くの楽曲に対する関心がさらに深まることになりました。

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

なお、ドラムス&キーボード担当だったビル・リーフリン氏は昨年3月に亡くなりました。

また、キング・クリムゾンについては、かつて『ポセイドンのめざめ』『リザード』でボーカルを担当した、ゴードン・ハスケルさんも昨年10月亡くなりましたね。

 

他のメンバーのみなさんには、どうか末永く元気でがんばってほしいと願います。

フリップ氏は、奥さんのトーヤさんと昨年から、踊ったり動物のコスプレみたいなことやって変な動画公開したりしているくらいなので(笑)まだ大丈夫だと思いますが。

 

クリムゾンは、またさらに、いつか。次回は、クラシックにするか、ソウルR&B系か、いろいろ思案中。

 

 

では、コロナに負けず頑張っていこう。