新型コロナウイルスに負けないように雨にも負けず、がんばりましょう。ステイホームの時、AORを聴いて過ごしています。マイケル・マクドナルド(Michael McDonald)は秋が本当は最適なのですが。
『マイケル・マクドナルド アルティメイト・ベスト』(Michael McDonald the ULTIMATE COLLECTION)(2017)
1 エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ
Ain't No Mountain High Enough
『モータウン』(2003)という、R&Bソウル系のカバーアルバムを出していたと、今回知りました。
マーヴィン・ゲイがタミー・テレルとのデュエットで、1967年に出した曲。プロデュースは、サイモン・クライミーだからか、音がより現代的(80年代のシンセの音がバランスよくアレンジで入っている)。クライミー・フィッシャーという、80年代後半のポップデュオを構成していた人です。「ラヴ・チェンジズ」(Love Changes)のヒットが有名。
2 ホワット・ア・フール・ビリーヴス
What A Fool Believes
まともに日本語歌詞を見ながら聴いたのは今回が初めてかもしれないです。
要するに、恋人だった女性の心からは自分は離れているのに、当の自分は、ノスタルジックに追い求めている。それを”愚か者の信じること”と言っているのだと思います。違うかもしれないので、英語の歌詞の方を基準に、また読み直して、いつか・・・(笑)
ともかく、男性と女性の恋愛に対する思考の違いを歌っています。私も、恋愛は結局、女性側の気持ち次第だと思っています。
3 アイ・キープ・フォーゲッティン
I Keep Forgettin'(Every Time You're Near)
曲の後半に、前面に出てくるモーリーン・マクドナルドのボーカルがいい。マイケルの姉妹らしい。
遡って旧譜として聴いた当初、あまり面白いとは思わなかったのですが、おそらく、あのソロアルバム全体を聴けば印象が変わるのだろうと想像します。1stソロ『思慕~ワン・ウェイ・ハート』(If That's What It Takes)(1982)は、私が洋楽にハマる1985年より前のリリースで、私はまだ聴いていません。
4 歓喜の調べ
Yah Mo B There
ジェームス・イングラム(James Ingram)は好きなボーカリストの一人で、僕はソロアルバムを持っています(実家に保管)。
音が80年代そのもの。特に、サビのバックに流れるシンセサイザーの音が好き。1983年リリース。
5 ドゥ―ビー・ストリート
Takin' It To The Streets
マイケルがドゥ―ビー・ブラザーズに参加したことで、その音楽性が変化したのを象徴する曲。詳しくは以前僕が書いたドゥ―ビーに関する記事をご参照ください。また整理しておくので、今は自力で探してくださいすみません(笑)
同曲収録の1976年アルバムのタイトルは、邦洋ともにこの曲と同じです。
6 スウィート・フリーダム
Sweet Freedom
さあ、そろそろここから、私の世界(笑)
マイケル・マクドナルドは1985年に2ndソロ『ノー・ルッキン・バック』(No Lookin' Back)(1985)を出して、その翌年は、自分のアルバムとは別に、ヒット曲を出して存在感を示すことになります。この曲は、”1986年群”(と勝手に名付けてる)の1曲です。
1986年の全米4位、映画のサントラの曲で、僕は洋楽黄金期の曲なので、血が騒ぐと同時に、当時の時代の軽さを思い浮かべて少しふやけます(笑)
サビのメロディは、当時の僕がかなわない大人のメロディだと思って一目置いたものです。長調なのか短調なのかメロディがくっきりしているとあの頃は納得できたのですが、こういう、中間を行きながら、良いムードを醸し出す曲調にも、あこがれていたのです。これは、しかし、明るくノリが良いですね。
7 ミニット・バイ・ミニット
Minute By Minute
1979年の「ホワット・ア・フール・ビリーヴス」に次ぐヒット曲。モダンな感じ。年齢を重ねるごとに、テイストが理解できる。
8 オン・マイ・オウン
On My Own
これも、6と同様、大好きな1986年の大ヒット曲(全米1位)。パティ・ラベル(Patti Rabelle)とのデュエット。ミディアムテンポで、ゆったりといつまでも聴いていられる曲。高校生なら、部活から疲れて帰って、涼しい風の入る部屋でぼうっと聴くといいです(笑)
9 ユー・ビロング・トゥ・ミー
You Belong To Me
カーリー・サイモンとの共作で、まず、ドゥービーとしてマイケルが、カーリーと連絡を取って作ったらしいです。
少しして、カーリーのヴァージョンで出まして、僕はカーリーのほうで聞き慣れていました。1977年『運命の掟』(Livin' on the Fault Line)収録。
・・・で僕は、カーリーのヴァージョンのほうが好きです(笑)
10 リアル・ラヴ
Real Love
ドゥ―ビーの区切りとなる(マイケル・マクドナルド在籍最後の)アルバム『ワン・ステップ・クローサー』(One Step Closer)(1980)から。
11 アイ・スタンド・フォー・ユー
I Stand For You
4thソロ『ブリンク・オブ・アイ』(Blink of an Eye)(1993)収録。アメリカのヒットチャートシーンは、1992年以降、どん底のような不安定な状況に陥ったという感じが当時していました。1993年は少しマシでしたが、そんなわけで、僕の心がヒットチャートから離れかけた頃ゆえ、この頃のマイケル・マクドナルドの作品の記憶はあまりありません。今聴くと、ああ、いかにも、と、あの時期の洋楽の雰囲気を感じます。何とも可否の判断が付きません、誰のどの作品も。
・・・みなさん、私、気が向いたら、90年代洋楽について集中的に書くかもしれません。個人的には、迷走の印象しかない洋楽シーンについて。
12 イット・キープス・ユー・ランニン
It Keeps You Runnin'
5同様、『ドゥービー・ストリート』からの曲。
サビで”なるほどこういう曲ね”と油断してると、しゃれた展開をする(笑)あ、ちょっと泣かせに来てませんか、みたいな(笑)
それが、また、マクドナルド加入後の音的変化の一側面をなしているとも思われます。
そして・・・!
13 テイク・イット・トゥ・ハート
Take It To Heart
個人的には、本作におけるベストトラックにして、これあってこそ購入したという最重要曲。
全米大ヒットには至らなかったのですが、あの頃の季節や、僕自身の妙な安定と危うさとを思い出させてくれる。
これが流れてきた当時のラジカセの質感も思い出すことだよ!
・・ちょうど、激しい受験戦争を潜り抜けてそこから解放された(浪人の末に大学に入学して最初の)年度だったのです。
サビの後に来る間奏のアレンジが好きです。
これが収録された、3rdソロ『テイク・イット・トゥ・ハート』(Take It to Heart)(1990)は、輸入盤で持っていますが、これも実家に保管されています。ジャケットも好きです。
14 ノー・ラヴ・トゥ・ビー・ファウンド
No Love To Be Found
『ブルー・オブセッション』(2000)収録、マクドナルドが”基本に還る”曲の一つ。ここからの『モータウン』なのでしょうね。
15 アイ・ガッタ・トライ
I Gotta Try
3同様、『思慕~ワンウェイハート』から。いかにも、ケニー・ロギンスとの共作らしい軽快さを含んだAORの良品。
16 ノー・ルッキン・バック
No Lookin' Back
80年代洋楽に感化された私だからこそ、大好きな雰囲気の曲。1985年2ndソロ『ノー・ルッキン・バック』収録のタイトルトラック。
イントロからいきなり流れ推していくようなサウンド。2コーラス後の間奏のアレンジがかっこいい。
17 ブリンク・オブ・アイ
Blink Of An Eye
1993年同タイトルアルバムの曲。シンセのシャワー的な80年代の感覚からは離れていますね。
ハモンドオルガンやホーンセクションが全体をご機嫌にゆらりゆらりとたゆたう感じは、悪くない。
18 オープン・ザ・ドア
Open The Door
14同様、『ブルー・オブセッション』収録。
こうやって、マクドナルドさんは、自分の原点に返る訳ですが、21世紀に入って、かつてのポップスのスターたちが、ことごとく、R&Bソウル系に回帰していったのは興味深いと同時に、寂しさも覚えました。ボズ・スキャッグス、シンディ・ローパー(この人はカントリーアルバムも出しましたね)、あのリック・スプリングフィールドも割と最近それっぽいのを出していたような。フィル・コリンズも然り。
19 ロスト・イン・ザ・パレード
Lost In The Parade
16同様、『ノー・ルッキン・バック』収録。本作の3番目に僕に重要な曲。この曲も当時、大人な感じを受けましたぁ。
この曲で、”究極の”マクドナルドの世界は締めくくられます。いい曲で締めです。おつかれさまです。
少し付け加えると、”1986年群”の中には、他のアーティスト作品への参加も含まれているのを忘れてはいけません。
TOTOの「アイル・ビー・オーヴァー・ユー」2コーラス目のサビのバックボーカルは至高の世界です。これも1986年の1曲。
これは泣いてしまいます。だめとてもダメ(( ノД`)!←笑
というわけで、マイケル・マクドナルド作品を見てきました。次回は、今回書き足りなかった部分を、ここでも言及したソロアルバムを中心に、お送りします。
今回の最重要曲はといえば、「テイク・イット・トゥ・ハート」です。3rdソロの紙ジャケ、リマスタリング復刻を希望!
それでは、心あるみなさん、よい休日を。
今日は、このまま晴れた空が続くかな。
-つづく-