昨年9月にリリースされた、プリンス御大のリマスターデラックス盤。

これについて向き合う時が来たか、と思っていますが、実際買ったのは昨年の冬だったかな。数日で聴き終えて何か書けると思えなかったので、今になってしまいました。連休明けから覚悟を決めて、ビニールの封を切りました(開けてなかったんかい!という話)。

 

本作については、『サイン・オブ・ザ・タイムズのすべて』という本が昨年同時期に発売されて、それを読めばわかることは多いのでしょう。が、それとの照合など自分のような、特にプリンスに詳しい訳でもない一介の洋楽ファンが取り組もうものなら、何よりさらに時間がかかってしまって、音楽全体が嫌いになっちゃうおそれがあるので(笑)、ここは、手近にある情報源や僕自身の音楽体験・知識をもとにしたうえで、聴いた感想をレビューします。

 

 

 

サイン・オブ・ザ・タイムズ:デラックス・エディション』(2020)

3CD DELUXE EDITION

 

 

DISC1

1 サイン・オブ・ザ・タイムズ

SIGN O' THE TIMES

 

前作『パレード』まで、当時の僕は、プリンスの音楽を敬遠していたのですが、それでも次は何を仕掛けてくるんだろうと構えておりまして。ラジオで、次作から真っ先に聞いたのが、この曲です。2枚組というだけでも強い興味をそそられました。実際、ラジオでこれを聞いた時には、今までのポップな感じとは一線を画したなと。リズムもシンプルで歌詞もどこか暗示的で、エロよりも社会的なメッセージか、と。

一生懸命、自分なりに解ろう!としたものです(笑)

そして、引っかかったまま、今日まで、嫌いになることは1ミリもないままです。

相変わらず、考えさせる楽曲なのです。全米3位。

 

 

メインのリズムはシンプルですが、終盤は、いくつかのパターンのパーカッションを聴かせています。たたたたたたく!(笑)

これは今回聴いてこうなっているのを初めて知りました。これまでかなりいい加減に聴いていたのだなと反省です(笑)

 

 

2 プレイ・イン・ザ・サンシャイン

PLAY IN THE SUNSHINE

 

タン!タタタンタン! !タンタン!このよくあるメロディ、原曲は何ですか。

絶対ライブで盛り上がる時の曲ですよね。ステージでせわしく動くプリンスを想像できます。

 

 

3 ハウスクエイク

HOUSEQUAKE

 

その後のヒップホップにつながるようなラップも入ったナンバー。

ホーンセクションが良い感じで、終わりの波立って鎮まっていく音の感じが面白。

テープの回転を上げて高い声で歌うのは、プリンスの別キャラ。

 

 

4 ドロシー・パーカーのバラッド

THE BALLAD OF DOROTHY PARKER

 

音楽的には、90年代に入る頃にもっとヒットシーンに広がってくるハウスっぽい音で、テンポはあるけどこか冷めたあの感じ。時代が浮かんでくるようです。

4分超の曲のほぼ真ん中で出てくる”ラジオでジョニが歌ってた"Help me ..."”の辺りは、ああ、プリンスがジョニといえば、ジョニ・ミッチェルだなとわかるし、ジョニの「ヘルプ・ミー」の詞なのだけど、さらに「ヘルプ・ミー」のメロディとジョニっぽい歌い方を入れてくるところがとても気に入っています。

後半も、かなり違う明るいR&Bポップスのメロディを主旋律と並行して歌っているのがユニークです。

歌詞は、ドロシーという女をめぐる主人公の男の内面的な物語になっています。

 

 

5 イット

IT

 

LPレコードなら、B面の1曲目、たしかにそれらしく大仰なファンクサウンドで始まって終始、ドラミングがつよいインパクトで聴こうとするこちらの心を支えて、眠くさせない(笑)。80年代らしいポップなドラムとシンセの音、時折、当時のポップなロックのメロディをのぞかせる。それでも、この1枚目の中では、何となく地味な印象ですから、プリンスの偉大さは不思議であります(笑)

 

 

6 スターフィッシュ・アンド・コーヒー

STARFISH AND COFFEE

 

真空管から聞こえるようなバックの音が結構心地よいです、僕詳しくないので、どういう楽器なのかわかりませんが(笑)、ほかの曲でもこういうのは聞いたことがあります。曲自体は、標準的な良曲だと思いますが、ここに短い尺で入っているのはアルバム全体の中で良いアクセントになっているなあと。ちょっとした音の彩りが楽し。

 

 

7 スロウ・ラヴ

SLOW LOVE

 

スローで明るく、オーソドックスな歌唱で、ゆったり聞けるナンバー。プリンスの歌唱をバックコーラスとサックスがサポートして本当に落ち着きます。ちょっと本作の中でも風格を感じさせる良曲です。

 

 

8 ホット・シング

HOT THING

 

80年代当時の新しいファンクという感じで、リズムとシンセのメロディが同じ調子でシンプルに全体を伝わって、そこにホーンやコーラスが絡んで、プリンスのボーカルも後半変化をつけたりして、全然飽きさせない。

 

 

9 フォーエヴァー・イン・マイ・ライフ

FOREVER IN MY LIFE

 

1枚目の締めくくりは、エキセントリックさよりは、穏やかな歌唱が聴ける。

メロディは歌唱とコーラスだけで引っ張る。ファンクなつよいリズムが淡々と進む。終盤に、ギターと女性コーラスが入るのみ。

 

 

いやあ、面白い。

やっぱりあらためて、プリンスの音楽は、ポップスシーンで少し先を行っていたわけで、彼がここで演ったような音を数年遅れて多くの人がヒットチャートで賑わしていたのではなかったでしょうか。

 

2枚目も楽しみ。

デラックス盤には、3枚目も付いているので、それについても次回、感想を書きたいので、みんな、お楽しみにね( ̄▽ ̄)/

 

新型コロナウイルス、緊急事態宣言発令期間延長でさらに気をつけて、負けないようにがんばりましょう。

 

―つづく―