世界はどのように変わるのか。
久しぶりに小説を読みました。
タイトルは
「世界から猫が消えたなら」
著者;川村元気
この本を初めて手に取ったのは、一年前です。
買ってから一年間、自分の家の本棚に眠っていましたが、先週偶然に本棚にあるのを見つけ
表紙の可愛い猫が何か言いたそうにこちらを見ている感じがして、気になって読み始めました。
この本は、主人公が、自分の亡くなる直前の7日間に身のまわりで起こった不思議な出来事を綴った物語です。
以下に少しだけ、本の中身を紹介します。
物語の核心部分には触れませんので、ネタバレにはならないと思います。
ただ、読者の評判は悪く、アマゾンのレビューでは酷評されていますが、私にとっては良い本です。
30年前、主人公は生まれる。
平凡な人生を送る。
ある日、家に突然猫がやってくる。
彼はその猫をレタスと名付ける。
母親と猫とで幸せに暮らすが、やがてレタスは死に、母親も亡くなる。
彼は、レタスの死後に飼い始めた猫・キャベツと、
二人で生きていくことに決める。
そして、また退屈な毎日が始まる。
彼は言う。
「映画を久しぶりにみると、以前と全くちがう印象になることがある。
映画が変わったのではない。
つまり自分が変わったことに気付かされる。」
彼は映画が大好きで、自分の人生を映画に例える。
そして、ぼやく。
「この映画は退屈なシーンばかりなので、どんどん編集するしかない。
見たくないシーンばかりがやたらと長い。
逆にもう少し見たいと思ったシーンはいいところでカットがかかる。
そんな人生だ」
どんな音楽がかかるのだろう。
彼は言う。
「いずれにせよ、是非これだけはお願いしたい。
悲しいシーンにこそ明るい音楽を!」
シンプルプラン feat, Taka(ONE OK ROCK) 「SUMMER PARADISE」
このPVは、とても懐かしいですね。
私も映像に映っています(!)。
この撮影が行われた時から、ちょうど一年が経つんですね。
まだ一年しか経っていないのか、という感じです。
なんだか、とても昔に起こった出来事のような気がします。
(Takaは森進一氏の息子なんですよね、ただ、そんなこととは全く関係無く、ONE OK ROCKは素晴らしいバンドです。)
本に話を戻すと、
作者の川村さんという方は、映画プロデューサーです。
おそらく川村さんにとって映画というものは彼の人生そのものであって、彼から映画を取り除いてしまったら他に何も残らない程なのではないか、という気がします。
また、猫も映画と同じように大切な存在なんじゃないのかな、という気がします。
私にとっての音楽(andサイエンス!!)と同じようなものかもしれません。
そして、もし皆さんがこの本を読むことがあれば、
「猫」を他の別の何かに置き換えて読んでみるとまた違う感じ方ができるかもしれません。
この本には、映画の名作の台詞がいくつか登場します。
”フォレストガンプ”
「人生はチョコレート箱のようなもの。開けてみるまで分からない。」
”ライムライト”
「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くで見ると喜劇だ!」
次に、印象に残ったシーンを紹介します。
主人公の昔のカノジョが彼にクイズを出してくる場面です。
「私、悲しい結末の映画をみると、必ずもういちど見直すことにしてる、なぜだか分かる?」
……
「…ひょっとしたら今度はハッピーエンドになるかもしれないと思うから?」
「正解!」
物語の結末は、何度見ても変わらないですよね。
だけど、人間の方は常に変わり続ける運命だからそう感じる、ということでしょうか。
私は人生を無駄に過ごさないようにしようと思います。
どんな人生が無駄な人生なのか。
「無駄な一日、それは笑いのない日である。」
― チャーリーチャップリン
