彼は心臓病を患っていた。
―ある男の記憶
ずっと眠れずに、起きていた。
状況はひどくなるばかりだった。
ものすごくストレスを感じていた。
心の中でつぶやいた。
「 いったい何故、こんな目に… 」
そのとき、ふと
母親と彼女の顔が脳裏に浮かんだ。
病院に運ばれる間、
神に祈った。
短い人生だった。
まだ20代だった。
毎朝、目が覚めるたびに生きていることにウンザリし
夜眠るたびに、絶望がこみ上げてくる。
「 もう一度歩けるのなら、悪魔にだって魂を… 」
しかし、地獄の番人は彼に言った。
「まだ、生きろ」
と。
Everlast 「Stone in my hand」
―10年後
彼の音楽を愛していた俺は
太平洋を見渡すビーチで、その白人の弾き語りを聞いた。
言葉が出なかった。
これは闘う者のための歌である。
