清末塾では教材開発はしない。
何しろ時々、優秀な留学生に英会話や仏蘭西語を担当して貰うだけで、毎日、掃除をやるだけで精一杯だ。
既に出版された良質の教材をこなせば充分と考えている。
さて、清末塾は九州の田舎にある私塾なので東大志望者は皆無。
今回、高3生が鉄緑会の講師陣が編纂し市販されている単語熟語集を使っていると言うことなので入手した。
はじめにしか目を通していないが、そこに鉄緑会の理念が書いてあった。
知の育成
これは駿台の方針を彷彿とさせるものがある。受験テクニックに走るのではなく教養溢れる講義が毎回なされていた。大学を卒業した予備校生にも充分過ぎると言うか大学の人文系の講義を遥かに超える内容が多かった。
地元の図書館で駿台の人気講師である大島師の本があったので借りた。この本を借りるのは2回目。多分、読了していないのだろう。
もう夏期講習は終了だが、首都圏に在住している高校生は是非、大島師の英語の講義を受けて貰いたい。冬期講習は担当するはずだが人気があるので早めに手続きをしないと締め切りの可能性大。
大島師の大学の後輩である元駿台講師の入不二師は現在、青学の教授をやっておられるので、興味のある人はコッソリ潜れば良いと思う。きっと受け入れてくれるだろう。
駿台の英語教育は最高だと考えている。
その基礎を作ったのが伊藤和夫師であり、伊藤師の薫陶を受けたのが大島師や入不二師の東大哲学科の同窓生達だった。
今は現役で東大、特に理三を目指すのなら鉄緑会なのだろう。
vital
この単語で始まる単語集は斬新だ。
しかも熟語集も兼ねている。
英単語熟語集がこれだけ素晴らしいのだからきっと化学や数学も群を抜いていることだろう。
化学の噂は九州の田舎の塾のオッサンにまで届いている。
知の育成
素晴らしい。
しかし、コレ、旧制高等学校の理念そのものだよね。
結局、良いものは継承されるのだ。