近年では、安い賃金で働かせることができる非正規の枠が広がり、正社員になるのが難しいという現状があります。
そんな中、正社員を目指す上で考えてほしいのが社会的ニーズが高い業界です。

高齢化が進む今、人材が求められているのが介護業界です。
未経験者募集の求人は幾多とあり、年齢関係なく正社員として採用してくれる現場も多く存在します。
そうした実情を知り、介護業界を狙うことは賢い選択だといえるでしょう。

もちろん、介護職以外にも、ニーズが高い職種はいくつもあります。なぜニーズがあるのか、どんなスキルが求められているのかをリサーチして、自分に合う働き方を見つけてみてください。

ヘルパーステーションにはホームヘルパーの他にサービス提供責任者と呼ばれる人がいます。
サービス提供責任者は『サ責』と呼ばれ、ホームヘルパーをまとめ、訪問介護事業を管理・運営していく重要な役職となっています。
サ責は通常、正社員として雇われ、管理職の位置づけとなっています。

サ責は非常に需要の多い役職で、多くの求人募集がされていますが、一定以上の資格と経験がなければ応募することができません。
以前の場合は、ホームヘルパーとしての経験が3年以上あればサ責の仕事に応募することができましたが、現在では介護福祉士・ホームヘルパー1級の資格、もしくは介護職員基礎研修・介護職員実務者研修を修了していることが必須となっています。

どうしてかというと、サ責の仕事は多岐に渡り、事務能力から人をまとめる力、そして自身のヘルパーとしてのスキルも必要となってくるからです。
サ責の主な仕事はケアマネジャーが立てた介護プランをもとに利用者と家族と共に具体的な訪問介護の計画書を作成することや、ヘルパーを統括し、ケアマネジャーとのミーティングや連絡を行うこと、クレームやトラブルに対応していくこと、給与管理を始めとする事務作業など・・・、非常に業務量が多く多岐にわたっています。

そして、自身もホームヘルパーとして訪問介護を行うこともあり、体力も必要とされます。
正社員として雇われるため、待遇や給与アップも望める他、スキルアップにつながりやすいのが、このサ責の仕事と言えるでしょう。
安定して正社員として管理職の仕事をこなしていきたい!という方にお勧めです。

介護業界は未経験でも正社員になりやすい業界ではありますが、必ず全員が正社員として採用される訳ではありません。
正社員として採用されなかった場合は、パートやアルバイトとして働く訳ですが、介護施設の中にはパートやアルバイトから正社員を目指せる正社員登用制度を設けている施設もあります。
パートやアルバイトの求人であっても正社員登用制度のある求人の方が、正社員を目指したい人にとっては魅力的というわけです。

ただし、正社員登用制度にはメリットだけでなくデメリットもあることを理解しておきましょう。
まず、メリットは職場の人間関係や労働環境を事前に知ることができることがあげられます。
職場の雰囲気を知っていれば、正社員に登用された場合もスムーズに環境に馴染めます。
もし、働いていて職場の雰囲気が合わなかった場合は、正社員の話が出ても断れば良いのです。
正社員の採用試験では、年齢・学歴などを考慮されることが多いようですが、正社員登用制度はパートやアルバイト中の働きぶりや人間性が評価されるので、中高年の方や学歴に自信の無い方にはメリットになるといえるでしょう。

一方デメリットは、パートやアルバイトが必ず正社員に登用されるとは限らないことです。
登用制度は法律で決められた制度ではないので、介護施設が正社員に登用しなくても何のペナルティもありません。
もちろん正社員登用制度を設けている施設のほとんどは、パートやアルバイトのスタッフを正社員として採用している訳ですが、中にはパートやアルバイトを集めるための手段として、正社員登用制度を掲げているだけの施設も存在します。
そのため、正社員登用制度の実績があるかどうかは求人票だけでは判別が困難なので、転職エージェントなど企業の内部情報に詳しい人に確認することをオススメします。
ネット上には、正社員を目指したい方のためのお役立ち情報があり、そこには転職エージェントに関することも記載されているので、併せてチェックしておくと良いでしょう。

【参考URL:http://seishain-koyo.com