夫には笹木先生からジャブを入れてもらって、その後は調停。

伊井さんには訴訟。



二人に対するアクションとしての方向性は決まった。




とりあえず、次回のアポは夫の態度を見てから…ということで、ボスと笹木先生は勿論、事務所の皆さんに挨拶をして、弁護士事務所を後にした。




その帰り際、

ボス→いろいろ考える事や思い出してしまう事もあるだろうし、心配と不安だってあるだろうけど…。
ちゃんと食べて寝なきゃダメだよ。
もともと今風な子だと思ってたけどさ…もうガリガリだよ。
そんな姿、ご両親やお子さん達もいらない心配するんだから、ね?
これからやる勝負も体力勝負だ。人生全て体力勝負だよ!


ボスが、働いてた頃の優しい目をしながら心配してくれた。

さっきの弁護士としてのボスは、キリっとしてて頼もしいと思えた。


ああ、このボスと出会えて良かった。

ああ、この弁護士事務所とご縁があって良かった。


本当に、私は幸せだ。











駐車スペースの車に戻り、大きな溜め息を1つついた。


とは言え。


あー…緊張した


元勤務先だったとはいえ、やはり話すのは弁護士だ。

パートだった時の態度や口調とは勿論違うし、私も意識が違う。

けど、アウェーには感じなかった。



ボスも皆も…

変わらずに暖かい人達だ…







ヒールからクロックスに履き替えて、近くのコンビニまで歩いた。


特に買う物も無かったけど…


けど、すぐに運転できる程の精神的な余裕もなく、弁護士先生へお任せしたから大丈夫!などという、完全に安堵した気分でもなかった。



なんていうんだろう…



ソワソワ浮き足立つと言うか…

合法的な制裁の準備を始めた、という安堵はしたものの、今後の事を考えると頭も心もズシッと重たい…

大船に乗った気持ち、ではある。

だけど、何だか違う…

落ちつかない。




あのバカな夫が、こちらからのアクションに常識的な反応をするとは思えないし、何を言い出してくるだろう

そういう不安もある










モヤモヤ考えながら、コンビニでホットのカフェオレを買う。


指先が冷たくて、カフェオレの暖かさが熱いぐらいだ。
両手で包み込むようにして、歩いた。




車に戻り、さきほどのタバコを一本取り出して火をつけた。

タバコ吸ったり
温かいカフェオレ飲んだり




少しずつ、不思議なソワソワ感が無くなってきて冷静になってきた。










何にしたって自分の結論は同じだ。





弁護士の先生を雇う前から、決めてることじゃないか。









離婚はする。


親権だけは渡さない。


合法的な制裁を受けさせる。







まずはここからなんだ。







灰皿にぎゅっとタバコを押しつけて、火を消した。


煙が目にしみた。


だけど、もう涙は出なかった。





もう1本タバコに火をつけるか迷った

だけど、そっと化粧ポーチにしまった



エンジンをかけて、ハンドルを握る。








さぁ、帰ろう。



アキとハルが大好きな、煮込ハンバーグでお子様プレートみたいに作ろう。



心配してるはずの、父と母とサナ夫婦には、お土産においしい焼き鳥でも買っていこう。