車が止まって誰かがバタンとドアを閉めて、また走り出した音がしました。

タクシーでしょうな。

部屋を出て、門が見える窓をそっと覗くと、夫が立っていました。

ホラーです。

黙って見てました。

落ちつくために深呼吸したかと思ったら、バッグからタバコを取り出して一服する夫。

吸殻を携帯灰皿に捨てて、意を決して門をくぐり玄関へ。

ピンポンを押される前に、私が玄関へ。

心底驚いたようで、固まっていました。

私→何か御用でしょうか

夫→あ、あの、ええっと…

しどろもどろになる夫を、じっと睨み付ける私。

まるで夫は蛇に睨まれた蛙でした。


玄関はあまりに寒かったので、茶の間へ。

寒さにこごえそうだったので、熱ーーーい紅茶をいれて、パンを出しました。自分にだけ。笑

恐怖と緊張と寒さに震える夫。

黙って熱い紅茶をすすりパンを食べる私。

その状態で、いつの間にやら6時になり、両親が起きてきました。

居間に黙って座っている私達を見て、寝ぼけ眼だった両親が目を覚ましました。

呆気に取られる、とは正にあのことでした。

ちょっと娘を見てくるね、と両親へ言って、私が立ち上がろうとしたときに。

夫→すみませんでした!

と、土下座。

母は、夫の突然な大きな声にビックリして、ヒャッと肩をびくつかせてました。
オロオロ取り乱して、夫くん顔を上げてください、と言う母。

その姿を黙って見下ろす父。

私は、無視してスタスタと二階の部屋へ娘を見に行きました。

娘は、まだぐっすり。そっと抱き上げて、茶の間に行きました。
オロオロするばかりの母へ、寝てる娘を任せて、居間へ行ってもらいました。

黙って腕組みをして目を閉じてる父。

父の向かい側に視線を落として小さくなってる夫。


第二回の浮気についての言い訳大会が始まります。