アキとハルを寝つかせて、寝顔を見ながらホッと一息ついていた時に、ケータイのメールが着信を知らせる。


探偵さんから、予想通りの報告が入る。


21時ジャストに、夫と伊井さん2台揃って自宅駐車場へ入ってきました、と。

二人で駐車場からエントランスに向かい、ポストの中身を夫が見てから、エレベーターに入っていった、と。



よろしくお願いします。

と探偵さんに返事をして、ケータイを閉じる。




もうすぐ21時半か…。


そっと下の居間に向かう。

父・母・サナが、ついてるテレビに目もくれずに、3人とも神妙な面持ちで座っている。

タローくんは22時頃に来るらしい。




サナは、タローくんから大筋を聞いていて、それを父と母にも話してあるようだ。


デジカメをパソコンに繋ぎ、画像を見せながら説明する。


見てるうちにサナの顔が鬼の形相に。

サナ→妻のいない間に、図々しく家に上がり込みやがって!ぶっコロす!!今日もいるんでしょ?乗り込もうよ!!タロー来たら行こうよ!!ゴム使ってないとかキ●ガイじゃん!!!


父と母は無言。


私→サナは妊婦なんだから、胎教にも良くないからダメ(笑)ツインズにイライラ伝わるから(笑)本当、ちょっと落ちついて(笑)


サナ→落ちつくなんて無理!まじで二人をぶっ飛ばさないと気が済まない!!刺し違えても許せない!!


私→サナ(笑)気持ちだけでいいよ(笑)


サナ→何でお姉ちゃん笑ってられるの!?この状態、どう考えたって異常だよ!不倫相手が自宅にいるなんて!しかも避妊してないんだよ!?夫さんもこのオンナも許さねぇ!!ヘラヘラしてる場合じゃないし!早く何とかしないと!!


私が口を開く前に…


父→サナ。姉ちゃんは面白がって笑ってるわけじゃないぞ。こうでもしなきゃ自分を保ってられねーんだよ。


父、よく分かってるじゃん。



そう。

薄く張った氷の上で、アイマスクしながら片足立ちしてるような心境。

何とか命綱なのは、子供達と家族のおかげだ。



ハッとしたサナは、みるみるうちに目から涙がこぼれた。


サナ→だって!だって!悔しいじゃん!!のうのうとさせてるなんて!!

居間の机を、握りこぶしでダン!ダン!と何度も叩くサナ。



ありがとう、サナ。



私→サナ、大丈夫。のうのうとできないように手を打ってあるし、チョイチョイ小細工して嫌がらせしてきたから(笑)