・ウィーナの経営する悪霊退治組織『ワルキュリア・カンパニー』は、部下のシュロンが命名した。

 元々ウィーナの個人活動だったが、彼女を慕う戦士が増えたタイミングで、ウィーナとハチドリの主導で組織化した。

 結成時は、組織の名前はしばらく保留になっていたが、ロシーボが『ウィーナ軍団』と提案し、数週間はその名を名乗っていたが、シュロンが「センスがない」と意を唱え、現在の『ワルキュリア・カンパニー』に落ち着いた。


・ワルキュリア・カンパニーは略して『WK』と表記する。本来は『Walkyrja Company』だから『WC』となるのだが、ウィーナが「トイレみたいで嫌だ」と言ったことで略すときは『WK』と表記することになった。

 後に、冥王政府に組織名を正式に『Walkyrja Kompany』と届け出ている。


・ワルキュリア・カンパニーの採用試験はかなり平易なことで知られる。

 筆記試験は大人が解くにしては非常に稚拙で、ウケを狙っているとしか思えない問題も多々あるが、制限時間が非常に厳しく、50問中49問以上正解が合格ラインである。

 これは、事前に試験の内容についてリサーチさえしていれば簡単に合格できるが、対策を全くしていない人間は突発的に対応できず落ちる仕組みになっている(どんなに学力の高い者でも、試験の性質を予め知っていないと合格は極めて困難である)。

 一説によると、学力云々より、『まったく準備をしない』『敵を知ろうとしない』人物をふるいにかける一種の足切りとのことである(ウィーナは、悪霊と戦う際は事前の調査が最も重要だと語っている)。


・戦闘員の採用試験のため、もちろん実技試験もある。

 ここはまともに採点する。もっとも、元々大量採用傾向にある組織なので、戦士として最低限一人前と言える程度の腕があれば十分合格できる。

 ドラクエに置き換えれば、レベル7前後、レベル1で戦うスライムより2~3ランク上の地域でエンカウントするモンスターと戦えれば十分入れる。魔術師系だったらギラやバギを使えればよほどのことがない限り受かる。回復要員が慢性的に不足しているため、回復魔法を使えたらほぼ受かると言ってもいいだろう。

 ただし、内定をもらうのは簡単だが、戦闘力至上主義なため、幹部まで出世できるかは別問題である。

 ちなみに、採用されるとすぐにでも任務に入れられ、バンバン実戦に投入される。研修期間のようなものは一切設けていない。つまり、戦闘未経験の人材を、組織で育てていくといったことはしていない。上記の通り、『ドラクエにおけるレベル7前後』の実力は最初から要求される。


・一般の採用試験の他にも、さまざまな就職(?)方法がある

 例えば中核従者のリザルトは、過去の実績を買われて最初から中核従者待遇で他組織からヘッドハンティングされている。他にも、非正規雇用の『派遣従者』として人材派遣ギルドから戦力を補充することもある。しかし、人材の質があまりよくなく、正規の戦闘員との軋轢も激しいようだ。


・面接は基本行わず、ギリギリ合格ラインを下回った受験者を救済するときにのみ行う。

 ウィーナ直々に面接することもあれば、平従者に面接官をやらせることもあり、かなり適当なようだ。


・刑務所、高利貸などに求人票を送っている。

 元犯罪者や、多重債務者など脛に傷を持った人間を積極的に雇っている。他にも、どこへ行っても雇ってもらえないような者が最終的に流れ着いて試験を受けることも多いらしい。

 逆に身分の高い者、高等な教育を受けている者はあまり好んでこの組織を志願しない傾向がある。

 部下から、優秀な人材を集める為に、待遇の良い精鋭部隊を選抜する高難度の試験を別枠で設けようという意見が上がったが、ウィーナが「スカウト以外はヒラからやらせる」と難色を示し、試験制度は変わっていない。


・人事異動はかなりの頻度で行われ、本人が希望しないかぎりは短期間で配属換えが発生する。

 一応配属先の希望は取るが、希望通りの隊になるかは微妙なところである。

 ちなみに、倍率の高い部隊はウィーナ、ヴィクト、ニチカゲ(社長のウィーナ自身も直属の部隊は持っている)。倍率が低いのはレンチョー、ロシーボ。


・給料は、命をかけた仕事をしている割にはかなり低水準である。

 低賃金の批判に対してウィーナは「その通りだ。確かにウチの給料は安い。だから必ず任務では生きて帰ってこい。くれぐれも安い給料に殉ぜぬように」と語り、部下達をあきれさせたとの逸話がある。