小説ストーリーテラーのファンタジー板の二次創作・クロスオーバー企画で、Ifさんの作品「Hearts」を書かせてもらっているんですが、何とこの度、Ifさんに拙作「やるせなき脱力神」の二次創作を書いて頂きました!
もう第一話から素晴らしいクオリティです。タイトルは「狂信者の叛逆」。この前このブログで記事を書いたシュロンが主人公の二次創作です。シュロンは内面的な二面性やアンバランスさを抱えている人物で、魔物化するなどかなり濃いキャラですが、自作では語られなかった彼女の内面に切り込んで書いてくれていて、読んでいて凄く面白いです。今回は第一話「尊敬も崇拝も超えて」の感想を書いていきます。
最初のシーン、ウィーナと握力大魔王が戦った地から物語が始まるってところに興奮しました。
冥王が作ったウィーナのモニュメントって、女の子ばっかの親衛隊なんて下心丸出しの部隊を作るくらいだから、絶対こういうことやるでしょうね。
最初っからシュロンの強さが存分に発揮されていて感激です! やっぱシュロン強い。悪霊騎士もかなりの強さなんでしょうけど、無力の術を使ってまともに勝負すら成立させないこの圧倒感・優越感。めっちゃ気分いいです!
悪霊騎士が「くっ、貴様も呪術師とはいえ戦士だろう? このような勝ち方など……誇りはないのか?」って言ってますが、むしろシュロンはこういう戦い方が好きだし、「このような勝ち方」こそシュロンの美学なくらい。言ってしまえば勝負の体裁をなす前に決着を付けてしまうのが一番スマートですからね。色々な特技・能力があるのに、それを全く披露できないまま呪術で押さえつけられて、悔しがる敵を見るのは爽快です本当に。だたでさえこんな強いのに(無力の術があれば、魔法に耐性のない奴が相手だったら相当格上でも勝てるでしょう)、禁呪後は6倍以上の強さになるんだから(変身後に使った無力の術は、ちゃんこ食ってパワーアップ状態のニチカゲが一発でほぼ戦闘不能になるチート威力)、ヴィクト・ニチカゲ・ロシーボはホントとんでもない奴を相手にしてたんだなーって思います。
余談ですが、変身後の姿、6本の腕は全部利き腕です。長い爪も、下手な剣より何倍も切れるんですが、自分の意志で刃を立てないこともできます。じゃないと自分が触れた物や自分の肌まで切ってしまうんで。そして、腕と尻尾は切断されても一瞬で再生可能です。変身後に身に付けている、胸に巻いてある下着みたいな布やアクセサリー類は、元々自分で持っていた物を大きくなった身体に合わせて、魔法で大きくしたものです。
この後シュロンが言う「誇りならあるわ。気高く尊き勝利の女神ウィーナ様のため、全て捧げてお仕えしている誇りよ。あの方のためならば、わたくしは一切手段を選びませんわ」って台詞、彼女の死後、本編48話でカネスタが「俺は奇術師である前にウィーナ様の従者。己の主義には反するが、勝利の女神に勝利あらんが為、どんな卑劣な手段でも使わせてもらおう」って似たようなことを言ってるんです。カネスタごときと同じような発言をしたって知ったらシュロンショックだろうなあ(笑)。
茨の術で自分を傷つけるところも、ウィーナに気にかけてもらいたいっていう願望が存分に表れていて、すごく彼女らしいです。今まで体験したことのないほどの痛み(シュロンは強いから、敵から大ダメージなんて食らったことない! Ifさん素晴らしい設定ありがとうございます!)を味わいながら、それでいてウィーナのことを思って微笑むところは妖艶で大好きです。
ウィーナの悪霊浄化シーンも素晴らしい。
チャットでお話しした、一般悪霊の浄化シーンを挟んでくれて感激です。これは本編で挟む余地がなくって、もう書くことないだろうと思っていたので、そこを補完していただいて本当に助かりました。
本編では、ウィーナがいる場面では必ず主人公のウィーナの視点で小説を書くようにしていますので、客観的にウィーナを見れるってのがもう素晴らしい! てか、他人の目からみるとこんなにウィーナって凛然としているのか……! 自分で作ったキャラに言うのもなんですが、そりゃシュロンも崇拝するわ。悪霊を浄化した後の、済み渡った空気の表現とか、凄い参考になります。こういう姿を見せていれば、シュロンだけでなく、他の多くの従者がウィーナを慕うのは間違いありません。実際、シュロンだけがウィーナを崇拝していたってわけじゃないでしょうし。信仰の度合いに差はあれど。
シュロンの思い込みもいいですね。ここだけ読むと微笑ましいけど、後の展開を考えると辛すぎる……!
「きっと、きっとウィーナ様は、わたくしの浅ましい考えも全て見抜いて、それでもこうして優しくしてくださったのだわ。許してくださったのよ。そうよ、そうに決まっているわ。なんて懐深き偉大なお方!」って、本当に悲しい。これ、絶対ウィーナはただシュロンが負傷してたから治した。ただそれだけですよね。天然かつ、割といい加減なウィーナがそこまで考えるはずがない(笑)。だって第1話で、焼き鳥になったハチドリにだって同じように回復魔法をかけてるもん。
でも、シュロンの目から見るとやっぱりウィーナって底が知れないというか、ただならぬ雰囲気をまとっています。他の部下から見てもそうなんでしょうね。本当にいいシーンです。
ブログに書いたシュロンの彼氏の一人、クラエス登場! 命名ありがとうございます!
彼からもらった禁呪の書がきっかけでシュロンは取り返しのつかないことになってしまう……。もう今から悲劇の予感が……! ブログでは自分はさらっと書いただけですけど、付き合っている彼女が6本腕の蛇女に変身したらトラウマもんだろうなあ。しかも彼女がそんな身体になった原因が自分が渡した書物だとしたら、……ガクガクブルブル。現実世界を題材にした小説では不可能な、言わばファンタジー世界ならではの恋愛ストーリーですよね。シュロンとクラエス、二人がどのようになるのか楽しみです。
そして、シュロンの研究シーン。やばい感じがバリバリ伝わってきて、ここも本当いいなあ。
それで、個人的にウケたのがヴィクトの「ああ、久しぶり。顔色が悪いようだが、どうかしたか?」って台詞、常時顔が青ざめているお前に言われたくないww。まあ皮膚色だから仕方ないんですけど。
それで、ヴィクトに本を処分をするそぶりを見せつつ、本を事前にすり替えていたっていう賢さもシュロンらしい!
狂気に囚われているけど、冷静なのがいいです。ウィーナを狂信する気持ちや、禁呪への欲望が凄く強いんだけど、一方で理性も強いっていう自分のイメージと重なっている。そんな出番が多いキャラじゃないのに、Ifさん凄いです。
「勝手に人が読んでいる本を検めるなんて、デリカシーがないんじゃなくって?」って台詞にマジで感激です。本編の登場人物紹介で、NG:デリカシーの無い奴って書いたんですけど、そこを反映してくださるとは! 禁呪の解読っていう、自分が一番えげつないことしといて他人には委員長気分っていうエゴの強さも惚れる。
Ifさんがシュロンの内面を詳しく書いてくれることで、こんなにも魅力的なキャラになるなんて、もう言葉では言い表せないくらい嬉しいですホントに。まだ第一話だっていうのにww
長くなりましたが、そんだけ嬉しかったってことです!
続きが楽しみです。Ifさん、そして、企画を立ちあげた文旦さんとその他会議に参加してくれた皆様、ありがとうございます! って、最初っからクライマックスだな……。