sperm

 

基本知識として、精子は精巣という臓器で造られます。ヒトの精巣は正常で約16~24mlの容積で、陰嚢内に左右に二つあります。陰嚢は中隔というもので仕切られていますので、左右が入れ違いになったりすることはありません。

 

 

精巣は、自膜と呼ばれる固い膜で包まれ、その中身は200~300程度の小葉と呼ばれる部分に分かれます。一つの小葉には精細管(直径150~300μm、全長30~70cm)が3~4本存在します。

 

 

正確にいうと、精子はこの精細管という管の中で形成されるのです。精細管は一つの精巣に1000~1300本程度あり、これらが集まり、精巣上体、精管へと向かって精子は運ばれます。

 

 

ちなみに自膜に神経が集中しており、これが男性の「睾丸を蹴られた時の痛み」の元となります。局所麻酔で手術をすると、この白膜の切開時に患者さんは最も痛がります。陰嚢の皮膚はしわしわで、ほとんど痛みは感じません。肘の皮膚と似ています。

 

 

精細管の中で、精子の祖先である精祖細胞から精母細胞、精子細胞、精子へと細胞分裂を繰り返し、精子は74日問かけて造られます。すなわち今日出てきた精子は74日前には精祖細胞だったのです。どんどん再生産されますので、射精の回数が極端に多くても、精子数が減ることはまずありません。

 

 

マスターベーションやセックスのしすぎで精子の数が減少する、といった噂は全くのウソです。ちなみに赤球も出ません。