離職して社会人として基礎的なこととされることができてない指摘されて、うまく社会生活送れる自信を失い、やけくそで「人間失格」を買った。
太宰治の有名な作品だ。
時代が時代なため「セーター」が「セエタア」
「バー」が「バア」と書かれている
セリフの言い方が今の口語とかなり違う。
ウルトラマンのアラシ隊員やフジ隊員とかが言ってそうな喋り方。
時代としては人間失格は1948年、ウルトラマンは1966年
18年も差はある。
人間失格は第二次世界大戦終わりから3年後だ
そのあたりの時代だろうか?
主人公の葉蔵は自分の本性を他人に示せない。
示さずにおちゃらけたことをして他人を笑わせる、楽しませる。
そうやって媚びへつらっている。
自分のことを他人に開示しないのに、葉蔵はかなりモテる。
不思議である。
他人を笑わせるのと、何とかしてあげたい衝動が引き出されるのが影響するんだろうか
(美男子でもアプローチしない人はモテない。)
女性と入水自殺をするということは読む前から聞いて知っていたが、クライマックスではなく割と本の1/3くらいのところで起きた。
本は人間失格に加えてももう一つ小説が書かれていたから、実質中盤での出来事だろうか。
入水自殺をしたが一緒に飛び込んだ女だけ死んで葉蔵は助かる。
その後、漫画家として仕事をするとは意外だった。
この時代の漫画はあまりよく知らない。
現代のようにオタク文化が栄えているわけではないはずだ。
だから儲かり具合は俺にはよくわからない
しかし、物語中ではまあまあヒットしたらしい。
葉蔵は結婚するも妻が他人に犯され、それを許すとか許さないとかではなく、それまで妻が自分を信頼しきってた態度から変わっておどおどし始めてしまったことが嫌で離婚
普段から酒を飲む葉蔵に、酒を止めるために代わりにモルヒネ渡す女がいた。
今度はアル中からヤク中になってしまう葉蔵
やがて病院にいれられる。
そしてやっと出てきた「人間、失格」という言葉
ヤク中の廃人になってやっと人間失格らしい。
その後、葉蔵がどうなったかは不明とされている。
他人からはお金持ちを羨ましがられたり、おどけた態度で人気者だったり、だけどおどけたことをするのは人間が怖いからで、時々わざと失敗して笑わせようとしたことを見透かされるとものすごく恐怖していた葉蔵。
人間を怖がってる人の一般的なイメージだと、おどけた態度はせずに無表情で人を避ける感じだが、葉蔵はむしろ関わっている。
不思議だ。
葉蔵のように他人に自分を合わせていると、周囲からは評価されたりモテたりするが、幸せにはなれないってことだろうか。
よく言われることだけれども、他人から見たものと自分の価値観ってのは違うものなんだな。
(他人と関わる以上はまずデフォルトで大勢が喜びそうなことで喜び、悲しみそうなことで悲しむ態度を見せる方が活動しやすいが、長く個人個人で関わる場合はその人の価値観を知ってそれに対応するのが良い)
仕事を辞めた程度はまだ失格と言えないもんなんだろうか?
いや、ギャグとして結構叩かれる方だ。
挨拶ができない、報告ができない。しても伝わらない。未だに慣れない。
やりたくないものはやりたくない。
やりたくなくてもやるのが仕事だけど、それを続けてどう自己実現できるのか
そもそも自分はどうなりたいのか
ちょっと人生の参考になった。
ところで、故人の作品の印税は誰がもらうのだろう?