インターハイ予選・組手
女子団体組手 山陽
"3人目"が成長 全国の活躍期待
空手の女子団体組手を制した山陽。2試合とも5―0のストレート勝ちと、他を寄せ付けなかった。
決勝は相手が棄権した大将戦を除き、4試合すべて1分以内で決着を付けた。まずは先鋒(せんぽう)本山がワンツーを効果的に打ち込み45秒で勝利。次鋒剣持、中堅中村も危なげなく勝つと、副将平川も積極的な攻撃がさえ、4人中最速の23秒で完勝劇を締めくくった。
一昨年から今のメンバーで団体を戦ってきた。ナショナルメンバー中村や2番手本山は全国上位に食い込む力があるが、団体となると全国で勝ちきれず、昨年の全国選抜5位が最高成績。「あと1人、育ってほしい」と赤澤監督はかねてから指摘していた。
その中で、この日の平川の勝ちっぷりはチームにとって大きなプラス。チームの勝利が決まっている状態できっちり攻め、中村、本山に次ぐ実力を示した。
「団体の勝利は自分に懸かっている。もっと腕を磨いて、高校最後の試合を笑って終わりたい」と平川。鍵を握る“3人目”の成長が、悲願の頂点をぐっと近づける。
インターハイ予選・形
伴(山陽)が初制覇 男子個人形 岡山県高校総体
山陽勢が上位を占めた空手の男子個人形。その中でスピードと切れが抜群だった伴が1ポイントも取られることなく、頂点に登り詰めた。
全国切符が懸かった準決勝が見ものだった。相手は同じ山陽3年の服藤。ともに得意形のウンスーで臨んだ。「お互いに負けたら最後。精神的にきつかった」。それでも1年から団体メンバーに選ばれている実力者。難易度の高い技も落ち着いて決め、迫力十分の演武で圧倒した。
倉敷・箭田小3年から競技を始めた。小学校時代から全国大会は常連で、「スピードなど良いものを持っていた」と赤澤監督。性格もまじめで着実に力を付けてきたが、昨年のインターハイ、今春の全国選抜はともに優勝者に敗れて8強止まり。「全体的に自分の方が技のスピードが遅かった」。この反省から一本一本の鋭さを磨いてきた。
圧倒的な力で県王者に輝いたが、「全国優勝するにはまだまだ。もっと練習量を増やさないと」。ひたむきに努力する17歳に慢心はない。