M・アルバラード 130万ドル 「腰抜け!」? | BOXING MASTER first 2006-2023

BOXING MASTER first 2006-2023

輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

10月19日(日本時間20日)、米コロラド州デンバーでWBO世界Sライト級王座初防衛戦に挑んだマイク・アルバラード(米)は、同級1位ルスラン・プロボドニコフ(ロシア)の突貫ボクシングの前に屈し、地元の大観衆の前で王座転落。


「この腰抜け!」。大きな挫折を味わったアルバラードだが、ここまでの道のりは勇気に満ちた戦いの連続だった。


トレーナは日本でもお馴染みの、ルディ・エルナンデス。この試合でのアルバラードのファイトマネーは、ついに大台を超える130万ドル(約1億2700万円)。プロボドニコフは60万ドル(約5890万円)。


BOXING MASTER/ボクシング マスター


2011年2月、ドネアvsモンティエル戦の前座カードに出場したアルバラードは、ディーン・ハリソン(英)と対戦。デビュー以来の連勝記録を29に伸ばす。しかし、このときの報酬はわずか2万ドル(約196万円)。ドネアの35万ドル(約3430万円)、モンティエルの25万ドル(約2450万円)には遠く及ばなかった。


同年5月、今度はパッキャオvsモズリー戦のアンダーカードに出場。世界上位のレイモンド・ナッシュ(ガーナ)と、空位のWBCアメリカ大陸Sライト級王座を賭け対戦。ナッシュ有利と見られた試合だったが、アルバラードは3回終了ストップ勝ち。5万ドル(約490万円)の報酬と初のベルトを手に入れ、世界上位進出を果たす。


11月、パッキャオvsマルケス戦の前座では、アミール・カーン(英)を初回でストップしたこともあるプレイディス・プレスコット(コロンビア)と対戦し、10回TKO勝ち。ファイトマネーは7万5千ドル(約740万円)。


2012年4月、リオスvsアブリル戦のアンダーカードでのマウリシオ・エレーラ(米)戦では、9万5千ドル(約940万円)を得ると共に、次戦で人気者ブンランドン・リオス(米)との対戦チャンスを掴んだ。


BOXING MASTER/ボクシング マスター


10月、ドネアvs西岡戦と同じリングでリオスと対戦したアルバラードは、大いにリオスを苦しめたが7回TKO負け。プロ初黒星を喫する。しかし、報酬は25万ドル(約2400万円)と、これまでの最高を記録。リオスは50万ドル(約4900万円)。


敗れたりとはいえ、リオスとの白熱した打撃戦はアルバラードの知名度を大きくアップさせた。そして両者の再戦が早々と組まれる。2013年3月、リオスとのリマッチは、WBO世界Sライト級暫定王座決定戦として行われた。


今度も激しい打撃戦となった試合は12回を戦い抜きアルバラードが勝利。雪辱を果たすと共に、暫定(WBAとは意味合いが違う)世界王座を獲得。ファイトマネーも一気に上がって、62万5千ドル(約6100万円) を獲得。リオスは125万ドル(約1億2300万円)。


BOXING MASTER/ボクシング マスター


ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)の敗戦で正規王者に繰り上がったアルバラードは、ファイトマネー大倍増の初防衛戦に挑んだわけですが、結果はご承知のように10回終了TKO負け。


王座を失うと共に、地元ファンから「簡単にあきらめやがって、腰抜けが」と痛烈な批判を浴びることに。


これまで、たくましく戦い抜いてきたアルバラードだが、最初の計量でオーバーするなど、心の隙が出来ていたのかも知れない。次戦で、「腰抜けじゃない」ことを地元ファンに証明することを期待したい。


【SRS最前列席】女子W世界戦+ウィラポンのサイン入り【WBCパーカー】


応援、深く感謝です!→ BOXIN MASTER/ボクシング マスター BOXING MASTER/ボクシング マスター

BOXING MASTER/ボクシング マスター  BOXING MASTER/ボクシング マスター  BOXING MASTER/ボクシング マスター  BOXING MASTER/ボクシング マスター  BOXING MASTER/ボクシング マスター