牧場先輩の身代わりになって、飛雄馬は青雲高校を退学した。決して文句は言うまい、そう思ったものの、もはや自分には行き場所がない。高校は退学した、野球部は廃部になった、巨人軍も声をかけてくれない、挙げ句の果てに少年野球の子供にも拒否された・・ひどく寂しい気持ちで長屋に帰ると、他球団のプロ野球のスカウトがきていた。嬉しそうに、どこの球団がきたのかと父に問う飛雄馬。

しかし、一徹はいう

「おまえが退学したという新聞記事を見て、さっそくあの球団のスカウトがきてくれたのがそんなにうれしいか?」

「おまえは信念にしたがい、信念をつらぬいたのだろうから、それについては何にもいわんつもりだった。だが・・」

「あとでおまえは何もかもなくしたことが寂しくなった。そこへ自分を認める球団があると知り、うれしくてたまらん」

 

「そんな弱気を起こすくらいなら、最初から他人の身代わりに退学するなどど、えらそうなまねをするなっ」

「おまえの目指すプロ球団は、石にかじりついてもただ一つ、巨人あるのみ!」

 

きびしい!きびしい優しさだ。飛雄馬の心の迷いをふっきるのに、これ以上の言葉はないだろう。

これを親父の身勝手な夢に息子を無理矢理巻き込んでいる、虐待ととるか、きびしい優しさととるか・・・それは・・・自由だ~~!!