
割れた爪を隠し、強豪、紅洋高校を元気づかせまい、味方の士気をにぶらせまいとして、ぎりぎりの投球を続ける飛雄馬。キャッチャー伴にすら隠してきたのだ。しかし、ついに血染めのボールから、怪我のことが伴に知られた。
「しつ、たのむから伴よ、君の胸だけにしまっといてくれ」
「小宮もいるのになぜ・・? い、いや、小宮ではいまごろ、こてんぱんだ。なにかあるとは思ったが・・・」
「星よ、今日のおまえは、おれが知ってから一番格好悪かったぜ! で、でもよ、人に笑われ、格好悪い方が、実は男らしいってこともあるんだなあ!」
伴は、飛雄馬の心意気に感動し涙する。しかし、飛雄馬はその涙すら、人に気づかれるからと制止する。派手なことばかり注目される時代、人より目立つことばかり考える傾向。しかし、真に高い志のためには、屈辱に耐えることが必要なのだ。