
ついに甲子園への切符をかけて予選が始まった。青雲高校野球部メンバーは、幻の名監督、星一徹のおかげで、自分たちも驚くほど技術が向上していた。かずかず強豪を退け、勢いで勝ち進んだ。そして、ついに決勝戦まできた。
野球ばかりはやってみないとわからんもんだなーと世間話をしている、日雇い労働者仲間の言葉を聞きながら、一徹はつぶやく
「やってみなければわからんのは、野球は球場だけでなく・・・24時間の生活も勝負のうちだからだ。そのことを、いずれ、今度は飛雄馬たちが思い知らされるかもしれん・・」
とつぶやいた。
決勝戦の前日、気をよくしたPTA会長、伴宙太の父親は部員を招待して食事会を開いた。みな浮かれて夜遅くまで、飲み食いを続ける。そんな部員を天野先生は不安げに見守る。そして夜10時になり、ついに天野先生はいう「幻の監督なら、いまおそらく、こういわれるだろう『ばか者ども!勝ってかぶとの緒をしめよ!』」
その日の夜中から、みな腹を下し、決勝戦では腹に力がはいらず、悲惨な状況になった。まともなのは貧乏生活で胃腸が丈夫だった飛雄馬ともともと大食漢の伴宙太だけだった。24時間の生活も勝負だというのはこういうことだった。