2017年ライド総括 | 桜伐ル馬鹿梅伐ラヌ馬鹿

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北海道のサイクリング好きのブログ。

2017年のライドを総括してみる。

【走行距離など】
データは下の通り。
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走行距離は10600km、獲得標高は84093mだった。獲得標高は相当少ないと思う。
距離もあまり伸びなかった。11月にほぼ全く乗らなかったせいだろう。

KOM獲得は下の通り。
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2017に新たに獲ったものと既に獲っていて記録更新したもの合わせて29個だった。
一番記録としてぶっ飛んでいるのは天塩大橋~坂の下の55.5km1時間10分42秒平均47.2km/h、メジャーコースなのは高岡周回の16.7km24分17秒平均41.1km/h、だと思う。
今年はANDEANの運用が6月半ばからになってしまったのであまり乗り込むことが出来なかったが、来年はシーズン入りから乗り込んで平坦系のセグメントは(市街地以外)行ける限りのところは全て獲ってしまうことにする。

冬場の関東遠征が効いたのかトレーニング効果か、シーズン序盤に去年よりも走れていた。ただ、ロングとトレーニングライドを上手く両立することが出来ず、ロングでのダメージを週中まで引きずった結果まともにトレーニングが出来ず、そのまま次の週末でまたロングを走るという状況が多かった。
ここでのロングは強度を保った上での300km以上のライドを指している。終わった時にそれなりに追い込まれた状況になっているようなライドだ。
終わった後の充実感は最高なのだが、間違いなく言えることがある。

ある頻度を超えると、ロングはやればやるほど弱くなる。

あくまでも脚力的、出力的に見ればという話だが、これは間違いない。来年はロングとトレーニングを両立して、具体的に言うとロングの頻度を適切にコントロールして脚力を維持してそれをロングで使えるようになっていたい。

【三大ライド】
今年印象に残っている、自分的に意味のあったライドを時季の順に三つ挙げる。楽しかったライドは他にもあるが、自分の中で成果として大きかったものを挙げる。

①宗谷岬TT
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これは春先、強度が出せていた頃のTTライド。348km、経過時間は9時間8分47秒だった。
トレーニング的に小樽~宗谷岬でチャレンジしたものだが、何の認定も記録も残らないこんなことをいい歳してやるのは本当に物好きだと思う。それでも、楽しかった。
前の週に10時間0分49秒で走ったことを受けての再挑戦だったが、追い風に恵まれてかなり短時間で走ることが出来た。
このライドは今年で一番上手くいったものだった。大きな反省点はない。上述した天塩大橋~坂の下の55.5kmAve47.2km/hと宗谷岬までの23.4kmAve46.6km/hはこの時出した。
意識したのは一定ペースで常に出力し続けて、トルクが抜ける瞬間を作らないことだった。序盤の厚田あたりからひたすら2回呼吸を意識して崩さなかった。途中羽幌~初山別でやや走り方が雑になって脚を使ってしまったため、最終区間はフルパワーで踏むことは出来ず無理せずという形になったのだが、全体としてはペースを保つことが出来た。

振り返ってみて狂気を感じるライドはいくつかある。筆頭は2013年の雄武400で、2度目のブルべだったが過去最高クラスの強度で14時間12分で完走した。未だ400kmではこれを超える記録は無い。ただ、最後の美深からの120kmは腸脛靭帯炎でうめき声をあげながら山を越え、出せる限りのペースでなだれ込んだ形だった。北海道でもトップクラスの無人山奥地帯での夜間単独走も暗闇に慣れていない自分にとって本当に怖かった。
今はその頃よりフィジカルは数段強いが、あんなマネは出来ないかもしれない。
この宗谷岬TTはある意味それに近い狂気を感じる。

とはいえ未練はある。この時はまだANDEANが届いていなくてPROTOSでのチャレンジだったので、ANDEANで挑めばさらなる時間短縮、AVE40km/h到達も考えられる。来年コンディションが整ったタイミングがあればやってみたい。



②BRM520増毛300
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まず、ログが途切れているのが残念。認定時間は9時間47分。
途中補給を軽視してガス欠になり、さらに暑さにやられPC以外のコンビニで一服しなければいけなかったので、TTとして考えると完全に失敗だった。
それでもそれまでの300kmのBRM最短は更新して10時間も切ったので記念にはなる。

失敗ライドだったので宗谷岬TT程良い思いではないが、これを機に次なる目標が出来た。
300kmのBRMでの9時間切りだ。確かゴールオープンが9時間ジャストくらいだったと思うので、要はゴールオープン待ちという事だ。

達成できる見込みはある。このコースは平坦基調の代わりに距離が316kmあった。16kmというと自分の巡航速度で27~8分かかる。300kmジャスト位のコースならまずその分が減る。加えてPROTOSとANDEANでは巡航速度が5%程違うので、10時間から考えると計算上は30分程、平坦だけではないからそれは行きすぎとしても、15~20分程度短縮できる見込みはある。
そういうタイミングが噛み合えばまた一つきりの良い記録が出来る。


③BRM805宗谷岬600
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この時もTT的に走ったが、失敗だった。とはいえ、自分がそれまで持っていた600kmBRMの記録である21時間45分?を更新することは出来たので一定の意味はある。

失敗の要因について考える。まず、途中パンクでタイムロスしたのは仕方がない。
しかし、名寄の直前で吐き気が出て最後の160km程をPC外での休憩を挟みながら流す形になったのは最悪だった。
原因はANDEANのキツめの前傾姿勢で運動強度を維持したことで内蔵への血流が悪くなり消化不良になったことだと思う。
その理由は恐らく2つ。

まず、最初の区間を必要以上に速いペースで走ってしまったこと。PC1でオープンをちょうど30分待つことになった。30分ゆっくり過ごすなら、その分流して走って実質PC1からスタートするくらいの力配分で行けば、体調不良の発生を防ぐか、少なくとも遅らせることは出来たと思われる。この辺り、計算を徹底していなかった。その前に600を走っていなかったのもバカをやってしまった要因だと思う。

もう一つは、単純に弱かったことだ。この時期はロングとトレーニングの両立が全くできず、宗谷岬TTの頃と比べて強度の高いライドが出来なくなっていた。本当に弱かったと思う。こうならないようにコンディション管理するのは来年の課題だ。

この時痛感したことがある。

BRMのコースは大きく円を描くようにスタートに戻ってくるものが多く、追い風と向かい風が必ず両方ある。
時間短縮する上で美味しいのは、序盤向かい風基調、後半追い風基調のコンディションだ。序盤の追い風は脚がフレッシュであることもあって、必要以上にペースを上げてしまう原因になる。走っていて気持ちいいのだから、意識してコントロールしていないとそうなる。
スピードのベースがグロス30km/hを超える位になってくると、追い風で巡行体制に入ってしまうと絶対にオープン待ちになる。しかしそれはレギュレーション上認められないペースなのだ。オープン待ちで使った時間は絶対に戻ってこない。そうなるくらいなら前半は多少遅れても、中盤以降で持っている速度をフルに使える方が良い。


【遠征】
今年は今までで初めて冬場に遠征した。

行ってこい伊豆高原300
花園200
追い風400

すべて無事完走できた。伊豆高原と花園では三船さんともご一緒出来、去年の北海道1200以来、沢山お話することが出来た。ロングの事やレースの事、シクロクロスの事、機材の事などプロの目線で素人にもわかりやすく、しかも面白く話してくださるので、いつもお話するのが楽しい。またお会いしたい。
三船さん以外にも本州の参加者の方と一緒に走って仲間に慣れたのは嬉しかった。北海道ブルべも最高だが本州のブルべも最高だった。
来年の冬は遠征できるかわからないが、機会があればぜひまた行きたい。

道内では、今年は宗谷地方への遠征は恐らく4回。函館方面は8回…?数えきれないくらい行ったのでよくわからない。

宗谷地方はライド環境としては最高だ。
北海道は全国的な観光地だが、ほぼ話題に上がるのは札幌周辺と函館周辺と旭川周辺だろう。あとは自然豊かなエリアとしてせいぜい道東。
道北は基本的に原野と無人地帯なので、日本とは思えない自然が残っているにもかかわらず観光地にすらなっていない所が多いのだ。
田舎ではない。田舎は人が住んでいることが前提になっている。道北は田舎ですらない原野だと思う。
こう言うと道北へのライドが一番好きなように見えるかもしれないが、最高なライド環境がある代わりに、ゴール地点の稚内周辺の街としての面白さが函館に及ばないのだ。
函館の方が10倍面白い。極端に言っているようだが、都市圏としての人口規模も本当に10倍くらい違うので、多分面白さが10倍違うというのもリアルな線だと思う。
函館周辺は道北の様な圧倒的なスケール感は無いが、100km程で行ける魅力的な山やサイクリングルートが多い。街も面白い。入ってみたい店が沢山あるし、写真を撮ってみたい場所も沢山ある。
加えて、楽しい人が多い。
札幌周辺は自転車乗りが多いが、多すぎるせいか、それぞれジャンル別に分かれている気がする。
サイクリングメインの人がトレーニング的なキツさや張り合いを楽しむことは多くないだろうし、レースメインの人は仲間同士でのトレーニングに専念している感じがする。
函館ではそういうジャンル分けが無く、走行会に集まる色々なジャンルの人がそれぞれハイペースで楽しんでみたり話を楽しんでみたり楽しんでいる。
あの体の大きさで山の神をヒルクライムで倒すAさんやPBPやLELを確実に完走するPさんなど突き詰めた人もいて、一緒に過ごすと勉強になるし楽しい。

来年は今年ほど遠征はしないかもしれないが、それでも色々なエリアを走っていこうと思う。






今年は大体以上の様な感じだった。機材でいうとパワーメーターを使い始めたのでそれも面白かった。何だかんだでトレーニングとANDEAN導入で行動範囲は拡がった。ANDEANと比べてPROTOSの性能の高さもわかった。
来年も本当に楽しみだ。