自転車乗りとして変わった部分と変わらない部分 | 桜伐ル馬鹿梅伐ラヌ馬鹿

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北海道のサイクリング好きのブログ。

今年も600kmを完走して、もうチャレンジ的なロングライドはないのだが、今更ながら、ロードバイクに乗り始めてから大分成長した気がする。

自分がロードバイクに乗り始めたのはちょうど5年ほど前で、初めて100kmを超えたのが2011年の3月。上石神井から新青梅街道をひたすら西に向かい、奥多摩まで行って引き返して帰りは多摩湖周辺に立ちよった。
この時の距離は確か120kmほどで、それでも左脚の膝裏を傷めて数日は歩くのに苦労した位だった。
2011年はこのほかに上石神井~江の島~高尾山~上石神井のライド(160kmほど)や上石神井~武蔵五日市~都民の森~奥多摩~上石神井のライド(170kmほど)、上石神井~長瀞~上石神井のライド(200km)などをしたが、どれも最後の方は10kmおきにレッドブルなどを補給しながらで、走り終わった時は疲労困憊だった。
武蔵五日市からの風張峠などは、900m登るのに途中4回くらいは停まって休んでいた。この頃は長距離が大変だったが、今思い出しても思い出が尽きない。書きたいことが山ほど出てくる。

2012年は100km近くはトレーニング的に走れるようになり、上石神井~軽井沢~上石神井(300km)、北海道に帰って来てからは、小樽~稚内(360km)、小樽~宗谷岬(400km)、稚内~滝川(240km)と、2011年からは大きく成長した。

2013年からはブルベに参加し始め、最初の留萌300(直前でビビってDNSしようか真剣に悩んだ)を自走込みで340kmほど走り、雄武400では14時間12分で完走出来た。これで完全に弾みが付き、大雪600では途中で低体温になったものの、24時間35分で完走。600km走れるようになったのは嬉しかった。

2014年は台風で中止になった北海道1200で納沙布岬まで24時間11分。このライドを思い出せば、たいていの状況は耐えられると思う。

今年は600kmならば24時間かからずに完走できるようになった。

2011年は理想的な環境で1日走り続けたとしても500km以上走るのは無理だろうと真剣に思っていたし、2012年~2013年はまだポジションが出来ていなくて300km以上を走る時には必ず脚を傷めていた。
今はその頃から考えると想像できない様な走り方が出来るようになったが、何が変わったのか。

一番大きいのは、慣れだと思う。
単にサドルに長時間座っている事に慣れていなかった部分もあるが、仮に今の身体能力で2011年に戻ったとしても、400km以上走るのは難しい気がする。
当時はロングライドに向いた強度を把握していなかったし、「強度の波を作ってはいけない」という様な部分を体感として理解しきっていなかったので、100kmを超えたあたりで全身に疲労感が出てしまっていた。
逆に、当時の身体能力でも今と同じだけのノウハウがあれば600kmの完走も出来ると思う。

結局のところ、長距離を走るのに一番大切なのはノウハウなのだと思う。

2013年に600kmを走り切ってからは、ノウハウの蓄積と共に、トレーニングによって脚力もついた。今の出力は2年前と比べると2まわりくらい高い。
こうなることで、同じ距離を走るのに要する時間が減り、疲労度も下がった。結果として、安全に走れるようになってきたと思う。

同じ距離を速く安全に走るには、身体能力を伸ばすのが良い。

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今後どこを目指していくのかを色々考えてみたのだが、ロードバイクに乗り始めてから一貫してあるのは、「日帰りサイクリングの幅を拡げる」ということだ。
レースで良い結果が出るのは当然嬉しいが、全部そぎ落として最終的に残るのが競技というわけではないし、ブルベ等で長距離にチャレンジするのも楽しいが、ダブルSRやトリプルSR、さらには1000km等の超長距離に挑むのを楽しいと思えるかというと、恐らくそうは思えない。

短期的な目標はその年ごとにあるが、長期的な観点で自分が目指したいのは、1日空いたとして、その中でどこまででも行って帰ってこれる、行きたいところがあったら遠くてもサッと行って楽しめる、という自転車乗りだ。
そうなるには、坂は軽やかに素早く登れる必要があるし、巡航も速くなくてはいけない。長距離を短時間で走れなくてはいけない。
そのための訓練としてヒルクライムやTT、ブルベにチャレンジしているのだと思う。

今年も残りのシーズンでサイクリングを楽しみ、冬場はローラーでひたすらベースアップをしていきたい。そうする事で、もっと行動範囲の広い自転車乗りになれる。