指導者インタビューvol.3

テーマ:

スポーツコミュニケーションアドバイザー&

コーチの江口真弓です。

 

 

先日は、7人制女子ラグビー日本代表ヘッド

コーチ稲田氏の特別講演が東京で開催され、

スタッフとして参加してきました。

 

日本代表チームのヘッドコーチから直接話が

聞けるという、めったにない機会。

 

全ての話が貴重で、聞きたいことも色々と質

問させていただき、学び多き時間となりました。

 

コミュニケーション研修では、そんな稲田氏

のお話もお伝えできればと考えています。

 

 

 

 

 

さて、前回に引き続き、今回も指導者

インタビューをお届けします。


 

スポーツコミュニケーションBASIC1研修

北九州会場にご参加いただきました、セーリ

ングの指導者である村瀬様にお話を伺いました。

 

 

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セーリングの指導者

村瀬哲也さん

 

 

 

 

ーーー村瀬さん、私はセーリングの世界のこ

とはほとんど無知の状態ですので、色々聞か

せてください。まず、セーリングの練習って

どのくらいの頻度でやっているのですか? 

 

村瀬さん 週末の土日のみですが、練習は朝

から夕方まで丸1日やっています。

 

 

ーーー練習はもちろん海の上ですよね。雨の

時はどうしているのですか?

 

村瀬さん 雨でも嵐でも関係なくやっていま

すよ。(風速)25メートルの風の時だって

やっています。

 

 

ーーーえ!!嵐の時もですか!風が強かった

り悪天候だと危険そうに感じますが。 

 

村瀬さん 練習で危ないという感覚はありま

せんし、今まで事故もありません。死亡事故

も1回もありません。ヨットって、自分の力

でないと帰ってこれないですからね。まさし

く心技体が問われます。

 

 

ーーー確かに、一度出てしまったら自力で帰

ってくるしかないですもんね。てっきり悪天

候の場合は大会も中止になるものと思ってい

ました。

 

 

村瀬さん 天候というよりも、子どもたちの

状況によって棄権させることはありますよ。

海に出ると、風の状況に合わせて何百通りの

パターンがあり、その傾向と対策が必要にな

ってきます。

子どもたちは、風の感じ方や雲の形を見たら

すぐにわかりますよ。毎日海面にいますから

ね。風や波、海音も毎回違う。毎回、同じ風

も波も立つことはありません。人生と同じで

すよ。人生論になりますね。

 

 

 

 

ーーーセーリングって深いんですね。自分で

考えたり状況判断したりする力も求められま

すね。

 

村瀬さん 頭も技術もメンタルも必要。だか

らインテリジェンスが備わります。実際、セ

ーリングやっている子どもたちは頭もいいで

すね。

 

 

ーーーその海面で感じる感覚もとても敏感な

のでしょうね。まさしく、心技体+インテリ

ジェンス。とても過酷な世界のように感じま

す。

 

村瀬さん ヨットに乗っていて、ウミガメを

見たり、クジラを見たりという楽しさもあり

ますよ。貴重な体験もできていると思います。

 

 

ーーー普段できないような体験ができるのは

魅力ですね。村瀬さん、実際の指導ですが、

どのくらいの年齢までを見られているのです

か?

 

村瀬さん ジュニアクラスのコーチをメイン

としていますが、ユースも見ますし、大人も

見ています。障害のある方はハンザクラスが

あり、そのハンザクラスのお手伝いもしてい

ますよ。

 

 

ーーー幅広く指導されているのですね。確か

に、他のスポーツは現役を終えるのにある程

度の選手寿命がありますが、セーリングは何

歳でもできそうですよね。

 

村瀬さん セーリングは生涯スポーツですか

らね。私だって今も乗ってますから。

 

 

ーーーそうなんですね。村瀬さんがセーリン

グに関わっているのは、やはり親の影響とか

、何かしらの影響やきっかけがあったのです

か?

 

村瀬さん そうですね。小学校の頃、父の影

響でリンギー(ヨット)に乗ったのがきっか

けですね。

 

 

ーーーということは、今指導している子ども

たちも、親御さんにセーリング経験者が多い

ということでしょうか?

 

村瀬さん 皆が皆そうではありませんが、

父兄の中にはもちろん経験者もいます。なの

で、父兄もコーチのようなことはやっていま

すし、練習の時は手伝ってもらっています。

 

 

ーーー村瀬さんは、実際、子どもたちの指導

でどのように接しているのですか?

 

村瀬さん 基本的に怒ることはありません。

勝った負けたでは怒れませんから。練習に出

てくれてありがとう、コーチをさせてもらっ

てありがとうという気持ちで指導しています

。選手がいないと指導ができませんから。

 

 

ーーー確かにそうですけど、そんな謙虚な気

持ちで指導されているとは。いつも穏やかそ

うですね。

 

村瀬さん 昔は怒っていましたよ。結果を短

時間で望もうとすると頭にきてしまい、一言

いいたくなってしまって。でも、言っても勝

てないし、お互い気持ちよくない。甘やかせ

たりもしないけれど、叱るスキルもなくて。

叱るのは難しいからできないですね。本当に

危険な場面の時はちゃんと言いますけど。

 

 

ーーーそうですよね。怒ると叱るは違います

もんね。

 

村瀬さん でもね、ねちねちと、話は長いと

思います(笑)。やっぱりついつい言いたく

なってしまって。

 

 

ーーーどんな話をされているのですか?

 

村瀬さん 楽しく強くということをいつも話

しています。強いだけじゃダメだし、楽しい

だけでもダメですからね。ジュニアはジュニ

アで学んでほしいことも沢山ありますから。

 

 

ーーーなるほどですね。指導で特に意識して

いることはありますか?

 

村瀬さん 選手がどうしたいか?ミーティン

グをよくやっています。常にミーティングは

意識していて、コーチのミーティングや父兄

ミーティングもやっています。

自分の子どもを教えないこととか、私情が入

らないようにも気を付けていて、それぞれの

役割なども決めています。選手にかける言葉

も大事なので。

 

 

ーーー言葉が大事とは?

 

村瀬さん 自分だけでなく、親の一言は特に

大きいと思います。使っていい言葉と、「だ

め、できない、早く」などの使ってはいけな

い言葉がありますよね。

親のコーチングも大事だと思っていて、コミ

ュニケーション研修は父兄にも受けて欲しい

と思ってますし、親のセミナーもしていきた

いですね。最終選考になるとみんなカリカリ

していますから。

やはり最後は言葉だと思っています。

 

 

ーーー自分の子どもにはどうしても力が入っ

てしまいますもんね。セレクションも自分の

子どもが選ばれて欲しいでしょうし。

 

村瀬さん セレクションはレースで判断はし

ますが、国体や海外派遣の場合は成績だけで

はダメなんです。素行も見られますから。

 

 

ーーー成績だけでは決められないところにセ

レクションの難しさがありますね。他に心が

けていることはありますか?

 

村瀬さん 選手が知り得ない情報を収集して

いることですかね。新たなトレーニング法、

強い選手がやっていることなども手に入れま

す。選手ができないところの手助けですね。

常に何ができるだろうかと。

 

 

ーーーそれが村瀬さんの役割でもあるという

ことなのですね。

 

村瀬さん あとは、安全面が第一なので、今

日の海は安全なのか、潮の満ち引きはどうか

など、安全面の情報収集と正確な伝達も行っ

ています。

大会では、船の状態などハードの部分で負け

ることもあるので、管理の人、メンテの人、

コーチングの人、と一つのチームとして連携

し、私はメカニクルの部分も兼任しながらそ

の全般を担っています。

 

 

 

 

ーーー色んな事に気を配っているのですね。

安全面、ハード面が整った上で、選手の力が

どう発揮されるか?その選手のパフォーマン

スが最大限に発揮されるようしっかり支えら

れている様子がとても伝わってきます。

 

村瀬さん フィジカルはもう練習でやってい

るし、人一倍頑張っている。突き詰めていく

のは、あとは心。在り方が大事だと思ってい

ます。

 

 

ーーーその、突き詰めていくところに、スポ

ーツコミュニケーションの内容が繋がりそう

ですか?

 

村瀬さん はい。研修を受けて、プラス思考

で接することや言葉の大切さも明確にわかり

ました。

 

 

ーーー今後、父兄の方とも共有できるといい

ですね。ところで、村瀬さんのセーリングの

指導歴は?

 

村瀬さん 15年ですね。広島県のセーリング

連盟に声がかかってコーチをするようになり

ました。

 

 

ーーーご自身も大会に出場しながら子どもた

ちの指導もされて、きっとやりがいも感じて

いることと思います。最後に指導に対する想

いを聞かせてください。

 

村瀬さん 指導していて、子供たちが成長す

るのを同じ目線で味わえます。

競技人口が少なく、世界大会の出場機会もあ

り、海外に行けば祝ってもらえますし、国の

代表として行けるのもやりがいがあります。

トップが近くて、世界レベルの人と友達にも

なれるし、海外のトップアスリートとも仲良

くなれると、そんなトップアスリートの話も

聞けて勉強になります。

狭い世界ですが、県外の選手とも一緒に合宿

もできるので、全体として高め合いながら日

本のセーリングが強くなればいいなと思って

います。

 

 

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インタビューでセーリングのことを初めて知

ることができ、セーリングの魅力を大いに感

じながら、それと同時にセーリングならでは

の指導のきめ細かさ、厳しさ、難しさも伝わ

ってきました。

 

実際、ルールもとても厳しいようで、チェス

に似ているらしく、頭もかなり使うそうです。

 

助成金を集めてボートを買ったり、寄付金で

賄っていることも初めて知りました。

 

セーリングは、まさしく心技体+インテリジ

ェンス。スタートしたら自力で帰ってこない

といけないから、自分で考えて判断して行動

する力も養われる。

 

セーリングを通じてインテリジェンスが備わ

った選手が世界の大きな舞台で活躍する姿、

そしてその後の社会での活躍も楽しみですね。

 

村瀬さん、ありがとうございました。

 

 

 

引き続き今後も指導者インタビューをお届け

してまいります。

 

 

 

 

【団体様向けコミュニケーション研修受け付けています】

 

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ど、団体様向けのコミュニケーション研修も

随時行なっております。

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ただると幸いです。

 

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5/27(月) 北九州会場 18:30〜21:30

詳細・お申込みはこちらから

https://kokucheese.com/event/index/559035/

 

5/31(金) 博多会場 17:30〜20:30

詳細・お申込みはこちらから

https://kokucheese.com/event/index/558888/

 

 

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http://sportscoaching.jp/archives/268

 

 

 

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江口真弓

 

 

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