Stage migration ステージ ミグレーションとは、stageに属する症例群の質が変わることである。
例えば、『PET-CTをするとそれなしでは見つからない小さな転移巣が見つかるのでcM1, StageIVが増える』と言うようなことである。
となると、PET-CTなしではStageI-III(実は転移有り)だった症例がStageIVになるため、StageIーIIIの予後が良くなる。StageIVは数が増えると同時に、小さなcM1が増えて薄められるため予後が良くなってしまう。
そうなるとStaging全体予後予測のためには役に立たなくなってきてしまう。
現状、StagingをPET-CTなしでやることは考えにくいが、そのステージングがPET-CTなし前提で作られた生存曲線なので予後予測の点では何だかなあ。。。という感じになりかねない。
それでなくても、治療法の進歩はSurvival curveの解釈を難しくしているのに・・・・
こういう心配が一切要らないシステムを作っていいるのがFIGO (International Federation of Gynecology and Obstetrics:国際産婦人科連合)の子宮癌FIGO stageだ。
子宮頸がんのFIGO stageは、子宮癌は発展途上国の重大な癌という立場を重視しているので、特殊な検査は一切認めない。PET-CT、MRI、CT等で得られた所見・・・遠隔転移とかリンパ節転移とかは、見つかってもFIGO stageを決めるときには一切見なかったことにされる。手術した後の病理検査さえ、全ての地域で用いられるものではないという理由でStagingの要素として認めない。
Stage migrationを許さないという点では最も強力なregulationだ!
でも、役にたたんなこれ。
現実にPETもCTも病理検査もない地域のsurvival curveなんて知りたくもないもんな・・・・
もっともFIGO卵巣癌・FIGO体癌はPETもCTも病理検査もOK。Stage migrationなんて、建前で頸癌は力を持った年寄りがいるから変われないだけ何じゃないかな?