がん登録用/統計用TNMと診療用TNMは違う。
がん登録/統計においては登録された個人の運命などどうでもよい。登録された個人は統計用のbitにすぎない。
「生きても死んでもいい」という言葉すら適当ではなく、単なる情報だから最初から生きた個人など関係ない。生きていようがいまいが登録されていればそれでOK。
登録内容に少々間違っても誤差があってもいい。本当はStageIと診断されるべき人がStageIVと判断されても、その割合が数%であれば、統計上の誤差範囲なので何ら問題がない。
対して、診療用TNMは大きく事情が異なる。
生きた個人の運命を予測する因子だ。Stageとは生命に関するoddを算定するものだ。本当はStageIになるべき人がStageIVとなることはたとえ100人に一人でも許されない。
ま、許されはしないけど、間違うってことはかならずあるんで、たまには仕方ない。仕方ないけど、間違ってよい訳ではない。cであれpであれ、きわどい場面で正確にstagingを行うためには極めて多くの知識を必要とする。
で、
その違いの為にがん登録ではじめてTNMを習った人と医療用としてTNMを使っている人の間ではかなり考え方の違いがある。
私は前者も知ってはいるが、後者の人間なので考え方はしばしば異なる。
日本では前者はJCCR委員会なる組織が作っている。私から見れば彼らの判断はしばしば納得できないが・・・ま、仕方ない。詳しいコメントは避けよう。
がん登録のような大規模疫学調査では単一の基準で行われることが、大事なので、実際の診療上の正しさとは要求されるものが別の物になるのは仕方がないことだからだ。
だからこのHPでは、『Stagingとして正しいこと』はかけるが、それが必ずしも日本で行われるがん登録の考え方と同じとは限らない