昨日二十歳くらいの女性に、

「あばさん、うしろをすいません」

 と声をかけられた。

「誰に言ってるんだろう」

 と思ったら、私だった。

「ショックである」

 家に帰って鏡を見た。

「おばさんには見えない。贔屓目かも知れないが、二十代後半には見えるのではないか」

 と自分では思う。

愛する二宮正治にこの事を言ったら、

「そんな事をいちいち気にしていたら生きて行けない。気にしない、気にしない」

 と慰めてくれた。

ありがとう二宮正治さん。

彼は、

「そんな事言うより小説を書けよ。君は『二宮正治が私のパンティーをそっとずらした。私は激しく燃えていた自分がいっそう燃え盛り狂った野獣のメスになった』これしかヒットがない」

 と言うのである。

「書けるものならとっくに書いている」

 心の底でこう叫んだ。