こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。

 

 

残された配偶者が高齢で手続きが難しい場合、当面の生活資金確保や手続きをスムーズに進めるための事前準備を行っておく必要があります。

 

銀行の預金はすぐ出せる?

相続が発生すると配偶者でも預金はすぐに出せなくなります。銀行の預金を出すためには被相続人の生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本と遺産分割協議書を提出する必要があります。
そのため、配偶者の預金を使って生活している場合、遺された人はすぐに生活に困ってしまうことになります。
 

配偶者の生活資金を確保するための相続対策

配偶者の生活資金を確保するためにはどのような対策があるのでしょうか。具体的に確認しておきましょう。
 

遺言を作成する

被相続人が保有するすべての財産を分割し、配偶者が生活資金を引き出せるようにするために遺言は有効な手段の一つです。遺言書を作成しておくことで、誰が何を相続するか決めることができます。遺言書では一部の財産について指定しておくこともできますが、全ての財産について指定したほうがよいでしょう。
 
相続手続きを行ううえで最も時間がかかることが多いのが、遺産分割協議です。誰が何を相続するか相続人間で揉めてしまうと数年かかってしまうケースもあります。
 
また、遺言書を作成する際は執行者を決めておくようにしましょう。執行者とは遺言を実現するために手続き行う人のことです。遺言書に執行者を指定しておくことで、スムーズに手続きを進めることができます。
執行者は相続人を指定することもできますが、司法書士や税理士など相続の専門家を指定することもできます。
専門家に依頼する場合は費用がかかりますので、見積もりをしてから依頼するようにしましょう。
 

生命保険の受取人に指定しておく

遺言を作成しておくことですべての財産の配分を決めることができます。しかし、遺言書の執行手続きには数カ月かかることもあり、財産をすぐに受け取ることができるわけではありません。
すぐに生活資金を確保するためには生命保険の受取人に指定しておくことが重要です。生命保険は受取人の固有の財産ですので、他の相続人と協議をする必要もありません。生命保険に請求すれば1~2週間程度で資金を受け取ることができますので当面の生活資金を確保するのに有効です。
 

タンス預金は危険?

銀行の預金が出せないとなるとタンス預金をしておこうと考える人もいますが、あまりお勧めの方法ではありません。火事や強盗で失う危険性もありますし、悪質な所得隠しとして税務署に指摘される可能性もあります。大金をタンス預金にしておくことは避けた方が良いでしょう。

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残された配偶者のために、最低限しないといけないことといえば自宅不動産の確保です。今回は自宅不動産を配偶者のために遺す方法を解説します。

 

自宅不動産も遺産分割の対象

自宅不動産も遺産分割の対象ですので、同居をしていても必ずしも配偶者の財産になるとは限りません。特に、被相続人の財産の大半を自宅不動産が占める場合は要注意です。
 
財産が5,000万円で自宅不動産の評価が4,000万円、金融資産が1,000万円の場合、自宅不動産を相続するだけで財産の5分の4を相続することになってしまいます。
 
相続人が配偶者と子供の場合、子どもの遺留分は4分の1ですので、自宅を相続するだけで子どもの遺留分を侵害してしまいます。
また、遺産分割をする際に自宅を遺すことも重要ですが、今後の生活を安定するためにも現金をしっかりと遺すことも重要です。配偶者が亡くなると年金も減ってしまいますので、遺産相続の際に自宅のみしか配偶者に遺せなかった場合、今後の生活費に困る可能性もあります。
 

自宅を配偶者に遺す方法

自宅と生活資金を配偶者に遺すにはどのような方法があるのでしょうか、具体的に解説します。
 

おしどり贈与の特例で生前に贈与をしておく

おしどり贈与の特例とは20年以上婚姻期間がある夫婦間で自宅を贈与した際に2,000万円まで非課税で贈与できる制度です。暦年贈与の非課税枠とあわせて2,110万円まで持ち分を移転することが可能です。
持ち分を移転しておくことで、被相続人の財産の中で自宅が占める割合が減りますので、遺産分割の際に配偶者に遺す財産を増やすことができます。
おしどり贈与をする際は贈与をする際の登記費用や申告の手間があります。デメリットをふまえてもおしどり贈与をする必要があるか、しっかり検討してから贈与を行うようにしましょう。
 

配偶者居住権を活用した遺言を作成する

配偶者居住権とは配偶者が終身で住み続けることができる権利を配偶者に遺し、所有権を子供などに遺すことができる制度です。居住権は所有権に比べて評価が低いため、自宅に住む権利を遺し、現金も配偶者に遺すことができます。
 
ただし、配偶者居住権を利用する際には注意点もあります。配偶者居住権を利用して自宅を子どもが相続した場合、自宅不動産を売却することができなくなります。
そのため、自宅に住み続ける予定だったものの、有料老人ホームへの入居をすることになった場合、自宅を売却して入居費用にあてることができません。
配偶者居住権にはこのようなデメリットもあることを理解しておきましょう。

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夫婦の一方が亡くなった場合、さまざまな対策を行っておく必要があります。

今回は生活資金の確保や認知症対策について解説します。

 

生活資金の確保は必須

自分が亡くなったあとに配偶者が生活を続けていくことができるかどうかは重要です。配偶者の生活を守るために、どのように確保をしたらよいのでしょうか。どのように検討するか順序立てて解説していきます。
 

配偶者の財産を把握する

まずは配偶者の財産を把握することが重要です。配偶者の不動産、金融資産がどれくらいあるか把握しておきましょう。また、将来受け取ることができる公的年金や個人年金保険など受け取ることができる資産も把握しておきましょう。
 

将来使う金額をシミュレーションする

独り身となった配偶者がどれくらいのお金を必要とするかシミュレーションをしておきましょう。介護が必要となった場合に、施設に入るか自宅で介護するか、子どもが近くに住んでいるかなどによってかかってくる費用は全く違います。配偶者に先立たれたときにどのように暮らしていきたいと考えるのか、将来使う金額をシミュレーションしておきましょう。
不確定な要素も多くあると思いますが、余裕を持って生活するために多めに試算しておく方がよいでしょう。
 

どれくらいの財産を遺せばいいか計算する

配偶者の現在の財産と将来受け取ることができる資金、これからかかる費用を算出することで、将来の収支と必要な資産を把握することができます。配偶者の資産で十分に暮らしていけそうであれば、子どもを中心に財産を遺してもよいでしょう。逆に、配偶者の生活が困る可能性があれば配偶者を中心に財産を遺すようにしましょう。
 

認知症対策も必要

残された配偶者が1人で生活する場合、認知症対策も必要となってきます。認知症対策についても解説します。
 

銀行のお金を出せるようにしておく

認知症になって困ることの一つが銀行のお金が出せなくなるということです。銀行は本人に意思確認したうえで出金手続きをしますので、本人が意思表示をしなければお金を出すことはできません。
銀行のお金を出せるようにするために、まずは銀行名と支店名を確認しておくことや、あらかじめ代理人を設定することが重要です。
 

成年後見制度は最後の手段

 
認知症などで意思能力が無い方のために成年後見制度があります。成年後見制度を活用することで、被後見人の法定代理人となることができますので、銀行の預貯金なども出金することができます。
ただし、成年後見制度は家庭裁判所に届出を行うなど手間もかかりますし、後見人は弁護士や司法書士などに依頼する場合は費用もかかります。成年後見制度はデメリットも大きいため最後の手段として検討するようにしましょう。
 

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相続手続きを自分で行うことが難しい場合、プロに頼むことも可能です。プロに頼む場合のメリットとデメリットについて解説します。

相続手続きをプロに頼む方法

相続手続きをプロに頼む方法は大きく分けて二つあります。

遺言執行者と指定する遺言を書く

遺言執行者とは遺言の通り財産を分けるための手続きをする人です。執行者には個人を指定することもできますし、法人を指定することもできます。
税理士に頼む場合でも税理士個人を執行者にすることもできますし、税理士法人を執行者に指定することができます。
また、信託銀行などの金融機関も執行付の遺言を商品として提供しています。

死後に相続人が依頼する

もう一つの方法は死後に相続人が手続きを依頼するパターンです。相続人が死後に手続きを依頼するケースでは、遺産分割協議は相続人で行い登記や金融機関の手続きのみを士業や金融機関に依頼することになります。

相続手続きをプロに頼むメリット

相続手続きをプロに頼むメリットは確実に手続きを終わらせることができるという点です。
また、税理士や弁護士、金融機関にはそれぞれの得意分野がありますので、得意分野に応じたアドバイスを受けることができます。
例えば税理士であれば、相続に関する特例の利用可否に関するアドバイスや相続税の申告もそのまま依頼することが可能です。

相続手続きをプロに頼むデメリット

相続手続きをプロに頼むとどのようなデメリットがあるのでしょうか。具体的に確認しておきましょう。

費用がかかる

士業や金融機関に依頼した場合、費用がかかります。執行付の遺言を依頼した場合は、執行者として指定された個人や法人は遺言の手続きを確実に確実に完結させるという重い義務が課されます。
そのため、執行付の遺言を依頼した場合の費用は安くはありません。費用をかけてでも頼む必要があるのか慎重に検討しましょう。

相続発生後に依頼しても相続争いは防げない

相続で最も避けたいのは相続人同士で争いになることです。執行付の遺言の場合、事前に遺言者の指定の配分を示すことができますが、相続発生後にプロに依頼をしても相続人同士の争いを回避できるわけではありません。
相続人間で争いになった場合、裁判などに発展する可能性があります。弁護士に調整をいらいすることもありますが、お互いの不信感を拭えることは少ないでしょう。
争いを避けるためには生前に対策を行うことが重要です。


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相続の手続きは煩雑でさまざまなことを行う必要があります。今回はどのようなことを行う必要があるのか、どれくらい負担があるかについて解説します。

相続発生後に行う主な手続き

相続発生後に行う手続きはどのようなものがあるのでしょうか。具体的に確認しておきましょう。


死亡届、年金や電気・ガス・水道などの手続き

相続が発生した場合、市区町村役場での死亡届の提出。年金事務所での手続き、電気・ガス・水道の名義変更など様々な手続きを行う必要があります。


金融機関の手続き

金融機関は各銀行・証券会社で書式も異なり、手続きも煩雑です。書類には相続人全員が署名・捺印する必要があり、相続人が多い場合は書類を揃えるだけでも大変です。
金融機関の手続きは細かい不備でも許されないため、何度も書き直すことも多く、高齢の方がいる場合かなり時間を要する場合があります。

不動産の登記手続き

自宅や収益用の不動産など不動産を保有している場合は法務局で手続きをする必要があります。
登記手続きには遺言書か遺産分割協議書が必要です。


準確定申告・相続税の申告

相続発生後4ヶ月以内に行う必要があるのが準確定申告です。準確定申告とは所得税の支払いを被相続人に代わって相続人が行う制度です。不動産収入などがあった場合に行います。
相続税の申告は被相続人が基礎控除の額を上回る財産を保有する場合に申告・納税を行う必要があります。
申告・納税の手続きは10ヶ月以内に行うと必要があります。相続税の申告は被相続人が保有していた財産を全て評価する必要がありますので、税理士に手続きを依頼する人も多いです。

誰か一人が手続きを行う場合の注意点

相続手続きは分担して行うと言うよりは相続人のうち誰か一人が行うことが多いでしょう。相続の手続きを金融機関や弁護士などの専門家に依頼した場合、財産の種類や額にもよりますが、100万円以上かかるケースが多いです。
相続手続きはそれだけ大変なものなのですが、世間的には認知されていないのが実情です。


負担を一人で担っている相続人はこれだけの負担を背負っているのに他の相続人と平等に分けることに違和感を感じる方も多いですし、他の相続人は苦労を知らないので何も感じない事が多いです。


また、相続手続きをする人は最後まで被相続人と、近くに住んで介護など身の回りをしていることも多く、そのような場合、より平等に分けることに違和感を感じるでしょう。負担がかかる相続人には場合によっては配慮する必要があるでしょう。

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被相続人の財産がわからないケースでは遺産分割協議が滞り、トラブルになるケースが多くあります。

 

被相続人の財産がわからなくなるケース


被相続人の財産がわからなくなるケースとはどのようなケースがあるのでしょうか。具体的に解説します。


被相続人と相続人が縁遠いケース

相続人が被相続人の配偶者や子どもの場合は通帳や保険証券など大事なものを入れている場所がわかると言うケースも多いでしょう。
しかし、年賀状をやり取りする程度の甥・姪が相続人となる場合、通帳や重要書類がどこにあるかわからないというケースが多いです。


ネット銀行やネット証券に取引があるケース

ネット銀行やネット証券の取引では通帳や証券など目に見えるものはなく、パソコンやスマホのアプリで取引をします。
そのため、取引があることを見落とされるケースが多いです。
 

不動産の登記がされていないケース

不動産は必ずしも登記されてるわけではありません。実質的に相続しているにも関わらず、登記されていない不動産は意外と多いものです。登記されていない不動産は手続きが漏れる可能性があります。
 

財産がわからないことでどのようなトラブルになる?

財産がわからないとどのようなトラブルになるのでしょうか。実際にトラブルになる事例を紹介します。

 

遺産分割協議がやり直しになる

遺産分割協議は全ての財産がわからなければできません。せっかく合意できたにも関わらず、新たな財産が出たことでイチからやり直しになる可能性があります。
場合によっては相続人の財産を特定の人が隠していると疑われるケースもあります。


相続税の申告がやり直しになる

相続税の申告は全財産を確定して行う必要があります。しかし、申告後に新たに財産が出てきた場合は再度申告をやり直す必要があります。
申告をする際の手間や税理士の費用を誰が負担するのかなど揉める可能性があります。

生前に財産目録を作ることでトラブルを避けられる

生前に財産目録を作ることで財産がわからないと言う事態を避けることができます。
財産目録には不動産や取引金融機関を詳細に記載します。
今回ご紹介した、相続人と縁遠い場合やネット銀行・ネット証券と取引がある場合は相続人が困らないように財産目録を作るべきでしょう。
財産目録を自分で作ることが難しい場合には税理士やファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。

複数の子どもが相続人である場合子ども同士で争いに発展するケースが多くあります。どのようなケースでトラブルに発展することが多いのでしょうか具体的に見ていきましょう。


相続人のうち一人が自宅に同居しているケース

 

相続人のうち一人が自宅に同居し、他の人が離れて暮らしている場合、注意が必要です。
このケースでは、同居の相続人が自宅を相続するケースが多くありますが、現金をどう分けるかは意見が分かれることが多いです。
同居の相続人から見ると、亡くなる前は介護をしていることも多く、自宅は自分が相続したうえで、現金は2分の1ずつ分けるべきと考える人が多いでしょう。
一方で、離れて暮らす人は自宅を相続する人は自宅を相続している分、現金は自分が多くもらうべきだと考えがちです。
自宅の価値が高い都心の場合は特にトラブルになりやすいので注意しましょう。


生前贈与に差額が生じているケース

 

相続人が複数いる場合で、住宅取得資金や教育資金の贈与をする際に孫の人数や進学先などによって生前贈与の金額に差額が生じているケースがあります。

例えば教育資金の一括贈与の特例は最大1,500万円まで贈与することができますので、孫の数によって1,500万円の差が出ます。
相続の時に調整するのか、孫の数によって負担の額も違うため、調整しないのかは人によって考え方が異なります。


財産を分けることが難しいケース

 

不動産が財産のうち大部分を占める場合や経営している会社の株式などがある場合、現金のように等分にに分けることは難しくなります。
ある程度不公平が生じることになるため、相続人間で揉め事になることも多くなります。


特定の人に介護の負担が偏っているケース

 

相続人のうち一人が近くに住んでいる場合など、介護の負担が偏っているケースも多くあります。介護の負担は経験した人にしか分かりづらく、遠く離れて暮らす人にはなかなかわかりづらいものです。
介護をしていた相続人は多くの財産をもらえると考える人も多くいますが、基本的には相続人同士の権利は平等で話し合いがつかなければ、多くもらうことはできません。
介護には費用もかかるため、親の財産が減っていることから生前に援助を受けていたと思われる人も多く、なかなか折り合いがつかないケースも多いでしょう。


揉めそうな場合は遺言の作成を

 

相続人間でトラブルになりそうな場合は遺言を作成しておくことをおすすめします。
遺言には配分だけでなく、そのような配分にした理由も記載しておくことをおすすめします。

こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。

被相続人の財産が不動産に偏っている場合、様々なトラブルを巻き起こす可能性があります。

被相続人の財産が不動産に偏っているとどのようなトラブルが起こるのでしょうか。

納税資金が不足する

不動産は財産として価値のあるものですが、すぐに現金化できるわけではありません。不動産の割合が多い場合、相続した現金で相続税を支払うことができず、納税資金不足に陥る可能性があります。
現金で納税ができない場合は不動産等で税金を納める物納や、納付する時期を待ってもらう延納などの方法もありますが、原則は現金での一括納付であり簡単なことではありません。
 

相続人間で不公平になることがある

相続財産が現金のみの場合、公平に分けることが容易です。現金や有価証券は簡単に分けることができますが、不動産は簡単に分けることができません。不動産が複数ある場合でもそれぞれの価値は異なりますので、平等にはならないでしょう。
 
また、不動産は相続税評価と時価が異なることも多くありますので、現金で調整をするとしても何の価格を持って分けるかという点も難しいものです。
 
不動産があることによって、相続人間で不公平が生じ、トラブルになるということも多くあります。
 

共有にすることで相続後にトラブルになる

不動産を分ける際に相続人間で差が出ることを嫌って、共有にするケースも多くあります。確かに、相続人の人数で共有にすれば、不公平も生じないため、相続は円満に完了させられる可能性が高いでしょう。
しかし、共有にすると相続発生後にトラブルになるケースがあります。不動産の売却や建て替えなどを行う際には共有者全員で合意して進める必要があります。

不動産の割合が多い場合は、事前の対策が重要

不動産の割合が多い場合は、納税資金が不足しないか確認するために事前に相続税がどれくらいかかるかを把握することが重要です。事前に納税資金不足に陥ることが分かっていれば、不動産を売却しておいたり、相続人にお金を貯めるように促すなど対策をすることが可能です。
また、配分でトラブルになる可能性がある場合は事前に遺言を作成しておくなど事前に配分について決めておく方がよいでしょう。遺言を作成しておくことで遺言者自身が配分を決めることができます。相続人同士で話し合いをすると、どうしても自分に有利な方に考えがちですので、遺言者が客観的な視点で配分を決める方がよいでしょう。

高齢化が進み、相続人が認知症になっているケースも多くなっています。相続人が認知症になっているケースではどのように対処すれば良いのか解説します。

 


相続人が認知症となっている可能性が高いケースは?

 

相続人が認知症となっている可能性が高いのは配偶者が相続するケースです。被相続人と配偶者は年齢が近いことも多く、認知症になっている可能性があります。

 

更に認知症になっている可能性が高いのが子どもがおらず、兄弟姉妹が相続人になるケースで複数の兄弟姉妹が存命のケースです。
年の近い高齢の兄妹姉妹が多くいるとその分認知症になっている可能性が高くなります。


認知症の相続人がいると何が困る?
 

認知症の相続人がいると、話し合いをすることができませんので、誰が何を相続するか決めることができません。
また、金融機関や不動産の手続きを進めることも難しいでしょう。
 

認知症の相続人がいる場合どのように対応する?


認知症の方が相続人にいる場合にどのように手続きを進めればよいのでしょうか。


一つ目の方法は家庭裁判所に申請して特別代理人を設定するということです。
特別代理人は未成年の方が相続人の場合や認知症等で意志能力が無い方の代理人として代わりに手続きをする人を代理人として立てることです。


特別代理人は弁護士や司法書士など、法律の専門家に依頼するケースが多いです。
親が認知症になって相続人である子供が代わりに手続きをしたいと考えるケースも多いと思いますが、子どもは親と同じ相続人であり利益相反関係になりますので、親の代理人になることはできません。


次に成年後見を立てると言う方法です。


成年後見制度は被後見人に代わってさまざな法律手続きを後見人が行うことができるようになる制度です。後見人には弁護士や司法書士など法律の専門家がなることが多いです。

成年後見制度を利用することで相続手続きだけでなく、相続した土地の売却や銀行預金の解約などさまざまな法律手続きを行うことができます。また、被後見人が行った法律行為を取り消すことができます。


ただし、成年後見制度を利用すると費用もかかりますし、年1回財産の状況などを定期報告する義務があります。
制度を利用することで安心ですが、手間と費用がかかることは一つのデメリットと言えるでしょう。


成年後見制度を利用する際は費用と手間について他の相続人とよく話し合ってから決定することをおすすめします。

 

複数の子どもが相続人である場合子ども同士で争いに発展するケースが多くあります。どのようなケースでトラブルに発展することが多いのでしょうか具体的に見ていきましょう。


相続人のうち一人が自宅に同居しているケース


相続人のうち一人が自宅に同居し、他の人が離れて暮らしている場合、注意が必要です。


このケースでは、同居の相続人が自宅を相続するケースが多くありますが、現金をどう分けるかは意見が分かれることが多いです。
同居の相続人から見ると、亡くなる前は介護をしていることも多く、自宅は自分が相続したうえで、現金は2分の1ずつ分けるべきと考える人が多いでしょう。


一方で、離れて暮らす人は自宅を相続する人は自宅を相続している分、現金は自分が多くもらうべきだと考えがちです。自宅の価値が高い都心の場合は特にトラブルになりやすいので注意しましょう。


生前贈与に差額が生じているケース

 

相続人が複数いる場合で、住宅取得資金や教育資金の贈与をする際に孫の人数や進学先などによって生前贈与の金額に差額が生じているケースがあります。

例えば教育資金の一括贈与の特例は最大1,500万円まで贈与することができますので、孫の数によって1,500万円の差が出ます。
相続の時に調整するのか、孫の数によって負担の額も違うため、調整しないのかは人によって考え方が異なります。



財産を分けることが難しいケース

 

不動産が財産のうち大部分を占める場合や経営している会社の株式などがある場合、現金のように等分にに分けることは難しくなります。
ある程度不公平が生じることになるため、相続人間で揉め事になることも多くなります。


特定の人に介護の負担が偏っているケース


相続人のうち一人が近くに住んでいる場合など、介護の負担が偏っているケースも多くあります。介護の負担は経験した人にしか分かりづらく、遠く離れて暮らす人にはなかなかわかりづらいものです。


介護をしていた相続人は多くの財産をもらえると考える人も多くいますが、基本的には相続人同士の権利は平等で話し合いがつかなければ、多くもらうことはできません。


介護には費用もかかるため、親の財産が減っていることから生前に援助を受けていたと思われる人も多く、なかなか折り合いがつかないケースも多いでしょう。


揉めそうな場合は遺言の作成を

 

相続人間でトラブルになりそうな場合は遺言を作成しておくことをおすすめします。
遺言には配分だけでなく、そのような配分にした理由も記載しておくことをおすすめします。