Madison Square Garden(マディソン・スクエア・ガーデン) | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。

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Madison Square Garden(マディソン・スクエア・ガーデン)
開場1968年(前身のアリーナが最初に開場したのは1879年)
集客可能人数19812人(バスケットボール)
18006人(アイスホッケー)
アクセスNew York Pennsylvania Station(New York Subway A Division 1/2/3・New Jersey Transit・Long Island Rail Road・AMTRAK)から歩いてすぐ
34th Street Penn Station(New York City Subway A/C/E)より歩いてすぐ
34th Street Herald Square Station(New York City Subway B/D/F/M/N/Q/R/W)より徒歩約5分



世界屈指の大都市ニューヨークの中心部に居を構える、世界一の知名度を誇ると言っても過言ではない大アリーナ。世界中のアーティストがここでのツアーを夢見ると言っても、言い過ぎではないくらい有名で、プロスポーツでの使用頻度も非常に高い娯楽の殿堂である。

マディソン・スクエアとは、ニューヨークの中心部マンハッタンのフラットアイアン(Flatiron)地区に現在もある公園の名前で、マディソン・スクエア・ガーデンが現在ある場所から少し離れたところにある。1879年、その公園の近くに屋内イベント会場を作ろうとする機運ができ、作られたのがマディソン・スクエア・ガーデンである。

この施設は、1890年に一度取り壊され、新しいアリーナに生まれ変わっているが、2代目マディソン・スクエア・ガーデンも1925年に取り壊されている。取り壊しと同時に、3代目マディソン・スクエア・ガーデンも開場したが、今度はマディソン・スクエア周辺ではなくマンハッタンのヘルズキッチン(Hell's Kitchen)周辺に作られた。この頃には、ニューヨークを拠点にしたアイスホッケーチームであるニューヨーク・レンジャーズ(New York Rangers)が活動を開始していたため、このチームのホームゲーム会場となったことで定期的な収入源を得た。レンジャーズは現在も世界最高峰ナショナル・ホッケーリーグ(National Hockey League/NHL)で活動を続けている。また、1946年にはバスケットボールのニューヨーク・ニックス(New York Knicks)も活動を開始しているが、レンジャーズと違いニックスは、1960年まで第69兵団造兵廠(69th Regiment Armory)をメインアリーナとして使用しており、マディソン・スクエア・ガーデンはサブ本拠地扱いだった。

そして、1968年には3代目マディソン・スクエア・ガーデンも取り壊され、4代目アリーナが建設されて、現在に至っている。これも3代目とはまた立地が異なり、ペンシルバニア・プラザに作られた。そして、それと同時にそれまでのテナントであったレンジャーズニックスもこちらへと移転し、現在に至っている。

最大集客可能人数は、アイスホッケーで18006人、バスケットボールで19812人となる。屋内スポーツで2万人弱となると、世界中を見渡しても最大規模である。その優れた集客能力が好まれて、ボクシングやプロレス、そしてコンサートでの興行実績も豊富である。

最寄駅は、ニューヨーク・ペンシルバニア駅(New York Pennsylvania Station)である。というより、4代目のマディソン・スクエア・ガーデンを作ったときに、ペンシルバニア駅の上にアリーナを作る形で建設したため、駅からアリーナが直結しているという、例を見ないつくりになっている。ペンシルバニア駅は、ニューヨークの電車のハブ駅であり、市内路上電車であるニューヨーク市地下鉄Aディビジョン(New York City Subway A Division)1番・2番・3番線(Aディビジョンは路上電車だが、ニューヨーク市地下鉄が管理運営を行っている)に加え、ニュージャージー交通(New Jersey Transit)・ロングアイランド鉄道(Long Island Rail Road)・アムトラックが乗り入れる。地下鉄は直接は乗り入れないが、34アベニュー・ペンシルバニア駅(34th Avenue Pennsylvania Station)が通りを挟んですぐであり、34アベニュー・ヘラルドスクエア(34th Avenue Herald Square Station)からも歩いて5分程度なので、地下鉄の路線はほぼ網羅されていると言っていい。交通の便は、極めて優秀である。

マディソン・スクエア・ガーデン最古のテナントであるニューヨーク・レンジャーズは、1926年に創設された歴史の長いチームである。創設直後の20年代後半から30年代がチームの全盛期で、ビル・クック(Bill Cook)、バン・クック(Bun Cook)、フランク・ブーシェ(Frank Boucher)の強力なフォワードトリオにけん引されて1940年までに3回NHL優勝を果たしているが、半世紀以上もタイトルに見放されるという「呪い」にも見舞われている。だが、1994年にマイク・リクター(Mike Richter)、ブライアン・リーチ(Brian Leetch)らの生え抜きに、マーク・メシエ(Mark Messier)らの優秀なフリーエージェントがかみ合わせて強力なチームを作り、55年ぶりのNHL優勝を果たしている。その後は、しばらくまたプレーオフに出れなくなる時期もあったが、2000年以降は継続的にプレーオフに進出するようになっており、またのタイトル獲得をファンも心待ちにしている。

ニューヨーク市民は、同じく東海岸で屈指の歴史を持つ大都市ボストンへの対抗意識が高く、ボストン側も同様の感情を抱いていることから、レンジャーズのライバルとしてはボストン・ブルーインズ(Boston Bruins)が挙げられることが多い。もっとも、ニューヨーク市内ロングアイランド地区を拠点とニューヨーク・アイランダーズ(New York Islanders)や、ニュージャージー州のニューヨーク隣接地域を拠点とするニュージャージー・デビルズ(New Jersey Devils)の方が、ボストンよりも本拠地が近いので、こちらとのライバル関係も有名である。

マディソン・スクエア・ガーデンのもう1つの定期テナントであるニューヨーク・ニックスは、1946年に創設。比較的早い段階からナショナル・バスケットボール・アソシエーション(National Basketball Association/NBA)でもプレーオフ進出を果たすことに成功しており、カール・ブローン(Carl Braun)、ハリー・ガラティン(Harry Gallatin)らを擁したチームは1951年から1953年にかけて3年連続NBAファイナル進出を果たしている。ただ、この時には3年連続で決勝敗退という、極めて悔しい思いもしている。その後、ニックスはウィリス・リード(Willis Reed)、ウォルト・フレイザー(Walt Frazier)らを擁して1960年代後半に黄金期を迎える。1970年から73年までの4年間で、NBAファイナル進出3回、優勝2回を経験した。

その後は、しばらく雌伏の時期を迎えた後に1990年頃にパトリック・ユーイング(Patrick Ewing)を擁したチームがNBA屈指の強豪になったが、2度ファイナル進出を果たしながらも優勝にはあと一歩届かず、ファンも久しぶりのタイトルを心待ちにしているところである。

ニックスのライバルも、やはりボストンのセルティックス(Boston Celtics)が挙げられることが多いが、同じニューヨーク市内のブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)とのライバル意識も高い。ネッツは、2012年にブルックリンに移転する前はニュージャージー州で活動しており、やはり本拠地が近かった。

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マディソン・スクエア・ガーデン公式ホームページ
ニューヨーク・レンジャーズ公式ホームページ
ニューヨーク・ニックス公式ホームページ