「お見合い結婚物語」ですが、しばらお休みしていてごめんなさい。

もう少し、お時間をいただいたら再開したいと思います。


本日は、「結婚を決意した理由ランキング」というのが発表されましたので、掲載させていただきます。


あなたが既婚者ならば、どの段階で結婚を決意しましたか?

そして、結婚しようと考えている方は何ガ決めてですか?


結婚は、人生の岐路とも言うべき、重要な選択ですね。

出会いが、お見合いであれ、友人関係からであれ、どこかで結婚という決断をすることになります。


そんな、結婚を決意した理由ランキングを見てみると、


1位 「一緒に暮らしたいと思ったから」

この人となら、一緒に暮らしたい、生活を共にしたいと思った時が決断のときだったと言うことですね。

そして、まさに寝食を共にする関係が生まれるわけです。

最近は、同棲から始まる夫婦も増えているようですが、やはり一緒に生活をすることが結婚の大原則ですね。


2位 「自分には相手が必要だと思ったから」

人生を送る上でパートナーとして必要な存在を見つけられた時が結婚のタイミングということですね。


3位 「自分なりの結婚適齢期になったから」

2007年の調査では、女性の平均初婚年齢は28.3歳、男性は30.1歳と晩婚化が進んでいます。

私も結婚したのは31歳でしたが、すでに晩婚でした。

しかし、適齢期になっても結婚相手が近くにいなければ結婚はできません。
そんな時は、ぜひご相談ください。


4位 「相手を逃したら一生後悔すると思ったから」

これは、自分に合った相手に巡り合えたからこその判断ですね。

一生のうちでここぞという場面では、勇気を持って告白しましょう。

実は、4位以降は男性と女性で答えが違っています。
(詳細は下記のリンク をクリックしてご覧下さい。)


5位 「相手には自分が必要だと思ったから」

「この人私がいなければだめだわ!」または、「こいつをひとりにはしておけない!」と思えた瞬間ですね。


みんなそれぞれ結婚を決意する時は訪れます。

あなたの決断は、どれを選んでも正解です。

間違いは、それから後の行動で決まって来ます。


もしもあ、あなたが結婚という選択をしたならば次は、幸せな結婚生活を築く努力をしましょう。




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第1話:「国際結婚も悪くない【1】はコチラ

「国際結婚も悪くない【10】」 より続く


登場人物:山本(お見合いツアー参加者)、浅野(結婚相談員)、麗羅(通訳)、お見合い相手(秀麗)


お土産を買い終えた山本は少しお腹がすいて来た。
時計を見るともうすぐお昼だ。

山本は秀麗に「食事にしましょうか?」と箸でご飯を食べる動作をした。
秀麗「ショクジ?、オーケー!、イキマショウ」
通じた。
秀麗「何ガ食べたいデスカ?」
山本「北京の名物料理が食べたい。」
秀麗「???」首をかしげてメモ帳とペンを差し出した。
山本は、『北京 名物料理』と書いた。
秀麗「ワカリマシタ、ツイテキテください」
と言って先に歩き始めた。
山本「はい、よろしく」と言って、再び秀麗の手に掴まった。
秀麗は、山本を見るとニコリと笑った。
ここでは、秀麗がいなかったら、山本はどこへ行っていいか分からない。

前門大街の町並みをどんどん歩いていくと「載巷小食」と書かれた小ぶりな店に到着した。
秀麗は立ち止まり、山本を見た。
山本は、「ここでいいよ」という意味でうなづいた。

店内はそれほど大きくはなく、中は大勢の中国人で賑わっていた。

観光客もいる。
そして、店の中央付近には、出来立ての料理が小分けされていっぱい並べてある。
焼売や餃子もあるようだ。

二人は、たまたま空いていた小さなテーブルに腰掛けた。
ここでは、バイキング形式で自分の好きなものをお皿に取ってきて食べる形式になっているようだ。

秀麗は、「チョット待っていてクダサイ」といって席を立ち、料理を取りに行った。
山本は、大きなお皿を手にして次々と料理をお皿に乗せていく秀麗の後ろ姿を見ていた。
ミニスカートから出ているスラリとした足がとても素敵だ。
手を伸ばして料理を取ろうとするとスカートの中が見えそうになる。
山本はなんだかハラハラしながらその光景を見ていた。
見たいような見てはいけないような不思議な気分だ。

そして、大きなお皿にいっぱいの小吃(シャオチー)を持ってきた。
小吃というのは、中国の一品料理のことらしい。
山本は、箸でその中の一つを食べてみた。
「うまい!」「これはいける!」
とつぶやいた。
秀麗は、「ここは、ワタシの好きなお店デス」と言ってニコリとした。

皿の上には、麺類や、餃子・焼売・饅頭などの包子(パオズ)、ちまきや餅、肉料理、炒飯や魯肉飯などいろいろな料理が一口サイズになって乗っている。

秀麗も一緒に食べたが山本の半分程度で満足したようだ。
山本はおかわりを秀麗に要求し、もう一皿分を食べた。
中国に来て、はじめて本当に中国らしい料理を食べた気がした。

満腹になった山本は「ここの分は私が払います。」と身振り手振りで秀麗に伝えた。
秀麗は、うなづいて一緒に精算所に向かった。

店のおばちゃんは食べた分を計算し、中国語でなにやらしゃべった。
山本が聞き返すと「25.2」と表示されている電卓を差し出した。
25.2元ということだろう。
山本は、財布から30元を取り出し支払いをした。

なんだか安い気がする。
山本は自分の電卓で計算してみた。
「350円!」
「え、あれだけ食べてたった350円!」
彼は、驚いた。
自分の分と秀麗の分を合わせて20皿以上は食べたのに、日本では考えられない値段だ。
1皿1元(約14円)ぐらいの計算になる。
日本のかっぱ寿司もびっくりである。

秀麗はニコニコ笑っている。
時計を見ると午後1時、2時までにはホテルに行かないといけない。
山本は、秀麗との時間をもっと楽しみたかったが、浅野達において行かれても困るので渋々ホテルに帰ることにした。
秀麗に「2時までにホテルに帰る」とやはり身振り手振りで伝えると、
「ダイジョウブ、間に合うよ」と応えた。

二人は先ほど歩いてきた道を戻りながら黙って手を繋いで歩いた。
話をしようとすると筆談も含まれるため、やや疲れることもあり、あまり話をしなかった。

しかし、黙って歩いているだけで、なんだか心が通じている気がする。
そんな気持を抱きながら15分ほど歩いて地下鉄の駅についた。

そして、約束の午後2時にはホテルまでたどり着くことができた。

ホテルには、浅野と麗羅がすでに戻っていた。
浅野「山本さん、お帰りなさい。市内観光は楽しめましたか?
山本「はい、とっても楽しかったです。
   おいしい料理も食べられました。」
浅野「それは良かったですね。」
浅野「では、2時半までに荷物を持ってチェックアウトを済ませてください。」
山本「わかりました。」
秀麗は、山本と一緒に山本の部屋に入り荷物の詰め込みを手伝ってくれた。
そして、チェックアウトを済ませて、ホテルの出口に向かうと見覚えのある中国人がそこにいた。

秀麗が何か話しかける。
そうだ、秀麗のお父さんだ。

なんと秀麗のお父さんが3人を空港まで送ってくれるという。
ホテルの前には秀麗のお父さんの車が止まっていた。
日本車だ!トヨタだ!
中国には日本の車が多く輸出されている。
特にトヨタ自動車は中国でも人気のある車だ。

こうして、3人は秀麗のお父さんが運転する車で空港に向かった。

空港では、山本は最後に秀麗と抱擁し最後の別れを惜しんだ。
秀麗は泣いていた。
山本も思わずもらい泣きをした。
もともと山本は涙泉が弱い方である。
しかし、出会ってわずか3日目の女性との別れ際に自分が泣きながら別れを惜しむ相手ができるとは思っても見なかった。

山本は、本当に「中国に来てよかった」と思った。



<続く>

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「国際結婚も悪くない【9】」 より続く

登場人物:山本(お見合いツアー参加者)、浅野(結婚相談員)、麗羅(通訳)、お見合い相手(秀麗)

ホテルを出た秀麗が山本を連れて向かったのは、地下鉄の駅だった。
日本と同じように長い階段を降りて行くとなんとなく日本の地下鉄に似た雰囲気だ。
『中国にも地下鉄があるんだ!』
山本は思った。

中国に地下鉄が走っていることを知っている日本人は少ない。
もちろん、切符の買い方もどこへ行ったらいいかも分からない。
秀麗は、さっさと券売機に行って自分の分と山本の分の切符を買って戻ってきた。

山本が財布を出そうとすると「いらない」という手振りをした。
「ありがとう、シェイシェイ!」
山本が知っている数少ない中国語で応えた。

二人が降りたのは、前門駅というところだ。
長い階段を上っていくとそこには古風な店がいっぱい並んでいる。
ここは、前門大街という場所らしい。

人通りはかなり激しい、観光客も中国人も同じように大勢行き交っている。
元々、中国はどこへ行っても人が多いという印象をうけるところではある。
なんといっても人口は日本の10倍以上だ。

秀麗と山本はその町並みをゆっくりと見て回った。
でも気をつけないと向こうから歩いてくる人とぶつかってしまいそうだ。
二人は離れないようにしっかりと手をつないで歩いた。
ここで、秀麗と離れてしまったら帰り道すらわからない。

山本は秀麗の細くてしなやかな手を握って離さないようにしていた。
このとき山本の心のなかには秀麗への思いが込み上げてくる感じがした。
いわゆる「トキメキ」という感情だった。

狭い道を歩いていると両側に庶民的な飲食店や衣料品、雑貨、CD屋などがごちゃごちゃと並んでいる感じだ。
山本は、一軒の雑貨屋の前で立ち止まった。
秀麗も立ち止まり、一緒に店内に入る。

中には中国特有の小物やおもちゃなどがごちゃごちゃといっぱい並んでいる。
山本は姪に買っていくためのおみやげを探し始めた。
秀麗は、「誰に買っていくか?」と身振りで聞いていたので、手で姪の背の高さを示し、小学ぐらいの女の子であることを知らせた。
するとあれやこれや秀麗がいいと思うものをいろいろと選んでくれた。

山本は秀麗が差し出すいろいろな民芸品の中から如何にも中国らしいかわいい人形を選んだ。
なんとも可愛らしい、これなら姪も喜びそうだ。

山本は、ここで同僚や友人へのおみやげも一緒に買うことにした。
そして、秀麗の勧めで選んだもの、山本自身が選んだものなどをまとめて買い物かごに入れていった。

小物からちょっと大きなものまで合わせて10個ほどになった。
山本は買い物をしながら値札をおよそ合計してみた。

「だいたい700元かな?」


山本がレジに向かおうとすると、秀麗は、店のオヤジに中国語でペラペラと話し始めた。

どうやら値引き交渉しているらしい。

そして、

秀麗「山本サン、コレダケ全部デ、コレダケでイイヨ!」

と言って指を4本立てた。

700元(約9,500円)を400元(約5,300円)まで値引き交渉してくれたようだ。


『すごい!こんな値引き交渉、俺ではできない!』彼は思った。
秀麗は育ちがいいだけではなく経済感覚もしっかりしているようだ。
『この娘なら、日本でもうまくやっていけるかも知れない。彼女を選んでよかった。』

これは心の中で思った。


「サア、イキマショウ!」彼女は日本語で山本に話しかけた。

山本「ありがとうございました。おかげでずいぶん安く買うことができました。シェイシェイ!」
彼女には、「シェイシェイ(謝謝)」だけが通じて、ニコリと笑った。
彼は、とても幸せな気分なった。

<続く>

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「国際結婚も悪くない【8】」 より続く

登場人物:山本(お見合いツアー参加者)、浅野(結婚相談員)、麗羅(通訳)、お見合い相手(秀麗)


ああ、昨日は楽しかった!

彼は昨夜、秀麗の家で過ごした時間を思い出しながら目覚めた。


でも、少し頭が痛い。

どうやらおいしい酒についつい飲みすぎてしまったようだ。


「ルルル・・・ルルル・・・」


電話が鳴る。

電話をとると結婚相談所の浅野だった。


浅野「山本さん、起きられましたか?」

時計を見るともう9時を回っている。


山本「はい、おはようございます。」

いつもならカフェテラスで朝食をとっている時間だ。


浅野「昨日は、だいぶお酒が回っていたようですね。」

山本「もう、大丈夫です。

   もう少ししたら、降りていきます。」


浅野は、なかなか降りてこない山本を心配して電話をしてきたようだ。

彼は、あわてて簡単に身支度を済ませてカフェテラスに向かった。

   

山本「浅野さん、遅くなってすみません。」

浅野「いえいえ、あまり早く起こしてはいけないと思ってちょっと待っていたんですよ。」

浅野「私も少し飲みすぎましたから」

山本「はい、私は昨夜、飲みすぎてどうやって帰ったかあまり憶えていないんですよ。」

浅野「実は、麗羅さんに手伝ってもらって山本さんを部屋まで運んだんですよ。」

   「山本さん、よほど秀麗さんのことが気に入ったようで『秀麗』、『秀麗』って口に出していましたよ。」

山本「そうですか、それは大変ご迷惑おかけしました。」

浅野「いいんですよ、そんなに気に入ってもらえたなら私も中国まで来た甲斐があるというもんですよ。」

山本「ええ、本当にいい人に出会えたと思っています。

    ありがとうございました。」


浅野「では、今日の予定ですが・・・・・

    今日は、午後3時までに空港へ行って日本へ帰ります。

    それまでは、お買い物でも楽しんでください。」

山本「わかりました。 でもどこへ行っていいかわかりません。」

楽しかった中国お見合いツアーも今日で終わりだ。

しかし、お買い物といってもどこへ行っていいのか中国に始めて来た山本にとっては全くわからなかった。


浅野「そうですか、実は、私は麗羅さんとちょっと行くところがあるので午後2時までは、適当に時間を過ごしてください。」

そうなると、浅野さん、麗羅さんたちについていくわけにも行かなくなり、山本はちょっと困った表情を浮かべた。


そこへ後ろから、「オハヨウゴザイマス!」という声が聞こえてきた。

振り返ると秀麗だった。


昨日は、チャイナドレスだった秀麗が今日はTシャツにミニスカートというラフなスタイルで現れた。

山本は驚いた。

今日は、秀麗に会えるとは思っていなかったのだ。

さらに、秀麗のスラリとした足に釘付けになった。

細身の秀麗は、ミニスカートもよく似合う。


浅野「本当は秀麗さんは、今日は来れないハズだったんですが、今朝電話をして私たちの事情を伝えたら、山本さんのために特別に北京を案内してもいいと言ってくれたんですよ。」


山本「えっ!そうなんですか?」

山本はうれしくなった。


山本「秀麗さん、昨日はご馳走様でした。

    とっても楽しかったです。

    それに今日は、わざわざありがとうございます。」

秀麗《いいえ、とんでもない! 私もとっても楽しかったです。》


浅野「秀麗さん、昨日は本当にご馳走様でした。

    今日もわざわざ来てもらってすみません。」

秀麗《私たち結婚するんですからこれぐらい構いません。》


実は、中国に何回か来ている浅野も中国語はサッパリわからないのだった。

麗羅が通訳してくれるからなんとか分かるだけだ。


浅野「では、山本さん言葉は不自由かもしれませんが、お二人で市内観光を楽しんでください。」

そういって、浅野と麗羅は出かけてしまった。


山本はちょっと心細かったが、いずれは秀麗と二人で生活して行かなければならないこと思うと覚悟を決めた。

それに実は、秀麗のミニスカート姿にドキドキしていた。

彼は、『こんな娘と一緒に歩きたい』と思っていた。


日本では、秀麗ぐらい年令の女性は山本を相手にしてくれなかったが、ここ(中国)ではこのぐらいの女性が何人でもお見合い候補として現れる。

『ヤッパリ国際結婚っていいかも・・・』山本は心の中でそう思いながらニヤリとした。


秀麗は、山本の笑顔に安心した表情を浮かべた。

実は、ちょっとエッチなことを考えた山本だったが、そこまでは秀麗も気付かなかったようだ。


秀麗は、「ドコヘイキタイデスカ?」と聞いてきた。

山本「日本へのおみやげを買いに行きたいな?」

と答えた。

秀麗「・・・・・」

しかし、秀麗は、クビを傾げている。

どうも通じないようだ。

すると秀麗は、ペンとメモ帳を出してきた。

山本は、メモ帳に「お土産 買物」と書いた。

すると秀麗は、うなづいた。

秀麗「ワカリマシタ!」


「そうか、分からない時は筆談すればいいんだな。」

彼は、そうつぶやいた。


漢字は元々中国から来たものなので、言葉は通じなくても漢字を書けば通じるわけだ。


山本は、結婚にあたって言葉のことを少し気にしていたが、このことがわかって少し安心した。

『いざとなったら字に書いて伝えればいいんだ』


こうして、二人はホテルを出て街の中に入っていった。


<続く>


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「国際結婚も悪くない【7】」より続く

登場人物:山本(お見合いツアー参加者)、浅野(結婚相談員)、麗羅(通訳)、お見合い相手(秀麗、麗月)

その日の夕方、三人は秀麗と共にタクシーで秀麗の家へ向かった。
ホテルから北京郊外へ車で10分程走ったところの門の前でタクシーは止まった。

タクシーを降りる時に秀麗がタクシー代を払おうとするのを止めて浅野が払ってくれた。
『浅野さんは、本当に気前のいい人だ。』彼は思った。

秀麗は、三人を案内しながら門をくぐった。
大きな門構えの奥には三つの家が同じ敷地内に建っている。
一番正面が母屋らしい。

門から20m程の庭を抜けると母屋の玄関に着いた。
秀麗が声をあげて呼ぶと秀麗の父親がやってきた。

秀麗の父「正是哟欢迎光临!」《ようこそいらっしゃいませ!》
中国語ではわからないので、以後カッコ書きで日本語のみ書きます。

秀麗の父《さあ、みなさんどうぞ中へ入ってください。》

三人は20畳はあろうかと思われる広い居間に通された。
そこには、大きな丸テーブルがあり、秀麗の家族が集まっていた。

テーブルの上にはあふれんばかりのご馳走が並んでいる。

秀麗の父《あなたが山本さんですか、この度は秀麗がお世話になります。》
山本「こちらこそ、よろしくお願いします。」
即座に麗羅が訳して父親に伝えてくれた。
こんな時に通訳の麗羅が一緒だと本当に心強い。

いろいろ話を聞いてみると、秀麗は五人兄弟の三番目で上に二人の兄がいるようだ。
兄は二人とも結婚していて、母屋の両側に家を建てて住んでいるらしい。

その日は、二人の兄とその奥さんも一緒に彼らを歓迎してくれた。

そして、総勢12人の宴会が始まった。
秀麗の家で食べる家庭料理はレストランで食べる食事とは違って、どこか懐かしさを覚えた。
いわゆるお袋の味を思い出させるような料理だった。

そして、料理と一緒に出された老酒は、格別の美味しさだった。
言葉は通じないが、
『その場にいるみんなが、自分のことを歓迎してくれている。』
山本はそんな印象を受けた。

そして、ほろ酔い気分に浸りながら楽しい時は過ぎていった。
3時間ほど立った頃、浅野が
「今日は大変ご馳走になりました。ありがとうございました。」
と言って宴会をしめてくれた。

この人達と別れるのは寂しいなと思いながら、帰ることにした。

山本は、秀麗を選んで本当に良かったと思った。

ホテルまでは、秀麗の一番上の兄が送ってくることになった。
秀麗は、家の前まで出て山本達を見送ってくれた。

山本と別れるとき、秀麗は山本の手を握ってきてた。
《私を幸せにしてくださいね。》

後から聞くと、彼女はそんな言葉をしゃべったらしい。
山本は、中国語は全くわからなかったが、秀麗の気持ちはなんとなくわかっていた。

山本は、酔も回ってきて帰りの車の中で眠ってしまった。
そして、どうやってホテルに帰って寝たかはよくわからなかった。
しかし、翌朝起きてみると彼は、ちゃんとホテルの自分の部屋に寝ていた。

<続く>