郵政関連法案審議のため、会期の押し迫った国会の会期が延長される可能性があるらしい。この法案は、日本郵政に対する国の関与を強めるとともに、経営基盤の弱まった郵便事業を郵貯と簡保の金融事業部門で補填するというドンブリ勘定を許し、かつ郵貯の預け入れ限度額を2000万円に増額し民業を圧迫するといった改悪法案だ。

日本郵政の看板は、建前は民間企業ではあるが、この法案の目指す国の関与の強化がなされたなら、民主党政権が事業仕分けを行った、独立行政法人と同じ構造を持つ巨大な官業の存在を許すことになる。国の信用で郵貯を肥大化させれば公正な市場(談合社会の日本に公正な市場が存在したのかは疑問ではある・・・)を歪め、巨大な国債引き受け機関の存在を許せば財政再建(もっとも日本は時既に遅しかも・・・)にとって百害あって一利なしだ。

今回の郵政法案は、亀井静香の率いる国民新党の念願とする法案なわけだが、支持率1%にも満たない国民新党の最重要法案を成立させるため国会の会期を延長する大義などあるのだろうか。また、参議院選挙で全国特定郵便局長会の集票力をあてにするなど都市部の有権者をコケにしてきたかつての自民党と同じだ。

鳩山総理が辞任するようだ。現在のところ民主党の総議員による党代表選挙が行われ、これに勝った新しい代表が国会の首班指名により新しい内閣総理大臣に就任する予定のようだ。


ところで、鳩山内閣は昨年の衆議院総選挙で民主党が大勝したことにより、誕生したものである。この総選挙における国民の民意は、たとえ本音は自民党ではダメだから民主党にかけてみようとするものであったとしても、総理候補として鳩山由紀夫さんを前面に推し立てる民主党を勝たすものであったから、間接的に総理に鳩山さんを選ぶという意思表示になっていたわけである。


今回、この鳩山さんが総理を辞めることを受け、その後を受け継ぐことになる新しい総理は、総理候補としては総選挙を戦っていないわけで、総理となるべく国民の審判を受けておらず、国民から総理としての信任を得ていないことになる。


民主党は、これまで同じく自民党総裁としての立場で総選挙を経ずして、安部晋三さんや福田康夫さんや麻生太郎さんが総理となった際、彼らが総理となるべく国民の信を得ていないとして、直ちに衆議院を解散し総選挙をすべしと主張してきた。2005年の郵政解散総選挙で小泉純一郎さんを総理に国民は選んだが、その後の安部さん福田さん麻生さんを総理にすることまでも、この総選挙に託したわけではないから、民主党の主張は当を得たものであった。


民主党は、この主張に違わず、現在の衆議院における300議席に胡坐をかくことなく、新しい党代表を選んだ後、その人物が総理となるにふさわしいか否か国民に信を問うべく衆議院を解散すべきである。