例えば外食産業の場合、材料費が変動すれば価格も調整する必要があるのだが、メニューの変更にも費用がかかる。



これをメニューコストと言う。



店や会社にとって、メニューコストが価格変更によって得られる利益よりも大きい場合、価格変更を据え置く時がある。



これが価格の硬直をもたらす原因となり、「需要と供給のバランスで決まる」はずの価格が理論通りに決まらなくなる。



ここで重要なのは、メニューコストを回避したために価格が調整されないという事は、大きな社会的損失を招くということだ。



この社会的損失に比べれば、メニューコストは経済学的に見ると小さいものである。