ケインズ理論の間違いが指摘される中、入れ替わりに脚光を浴びつつあったのがヨーゼフ・シュンペーター。








シュンペーターは資本主義の本質はイノベーションにあると論じた。それも単なる革新ではなく、「創造的破壊」を以て進化すると唱えた。また、起業者(entrepreneur)という言葉を初めて使ったことでも有名である。起業者が生産要素を組み合わせて、全く新しい「新結合」を創造して実行する事がシュンペーターの論じたイノベーションであり、これが中心的な概念となる。








しかし企業が巨大化・官僚化されると創造的破壊が避けられていく予測がつく事と、発展により知識人が増えると社会を合理的にコントロールしようとすることから「資本主義はその成功によって没落する」と唱えた。








資本主義の永続性には疑問符が付き、社会主義は望ましくはないが避けられないという考え方は、第二次世界大戦での大失敗をもってしても未だ完全に否定できないのか。