スティービー・ワンダー、マービン・ゲイ、ジャクソン5などを輩出し、2019年に創設60周年を迎えた音楽レーベル「モータウン」の正史を描いたドキュメンタリー
ソウルやR&Bなどは私はあまり聴いたりはしないんだけど、流れていた曲はどれも馴染み深いものばかりで、こんなにも多くのヒット曲とスターを世界に送り出していたなんてことも改めて知りました
スティービー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、テンプテーションズ、ミラクルズ、ダイアナ・ロス、スプリームス、フォー・トップス、マーサ&ザ・ヴァンデラス、ジャクソン5…
創設者ベリー・ゴーディJr.により1959年にスタートさせたモータウン・レーベル
ゴーディの親友スモーキー・ロビンソンとともに立ち上げた小さな音楽レーベルが如何にしてこれらのスターたちを生み出したのか
関係者や所属アーティストの回想や証言など貴重な映像も含め、MOTOWNの60年にわたる歴史に密着されていて、興味深く拝見しました
面白いなぁと思ったのがMOTOWN社のビジネスモデルが車の組立ラインだったこと
それから驚いたのがスティービー・ワンダーやジャクソン5の若き頃の映像
まさに天才
MOTOWN社初期の頃は、黒人差別や男女不平等が当たり前だったのにも関わらず、社内では黒人と白人が対等に議論をし、スタッフには女性もいて有能な人材が活躍出来る環境だったこと
アーティスト達の過酷なアメリカ南部巡業などを経て、MOTOWNの音楽には分断した社会をひとつにする力があったし、
マーヴィン・ゲイの名曲「What's Going On」発売に至ってのMOTOWN社の決断
音楽が人や世界をも救うんだなぁと実感しました
長い歴史ですから順風満帆ではなかったと思いますが、闇エピソードを特に出すわけでもなく、かといって美化映像も極力抑えて描かれていて、MOTOWNから巣立っていったアーティスト達も皆、ゴーディに深い敬意を払っている印象でした
MOTOWN社の社歌が微妙にダサいんだけど、歌えないスタッフの困惑顔と、それを嬉しそうにフルで歌うゴーディとスモーキー・ロビンソンの姿がなんとも微笑ましかったです
2020年9月18日日本公開
映画「メイキング・オブ・モータウン」
監督/ベンジャミン・ターナー、ゲイブ・ターナー
上映時間/112分