ご冥福をお祈りします。
二十歳にも満たない人が「がん」と聞くと、「遺伝だ」という人がいる。
確かに、遺伝によるがんのなりやすさは嘘ではないのだが、他の人より少しだけがんになりやすいという程度である。
むしろ、確率としてはヘビースモーカーなどの方がはるかに高い。
実は、体内の細胞は、老若男女問わず誰でも毎日数百個ほどがん化している。
結構な量に感じるが、私達を作る細胞はおよそ数兆個。はっきり言ってがん化細胞に勝ち目はない。
しかし、年を重ねるにつれ細胞も弱くなる。そうすれば、いくら少なくても元気なものは生き残る確率が高くなる。
こうしてサバイバルに勝ったがん化細胞がどんどん増えていき、病気の「がん」になっていく。
これが「高齢になればなるほどがんになりやすい」理由である。
しかし、まれに彼女のように耐久力の高いがん細胞がいる。
これは、もはや運なのでどうしようもない。
ところで、彼女の死因は一体なんだろう。
子宮頸がんであれば転移という話はあまり聞かないので、最悪摘出すれば済むはずなのだが・・・
しかも、抗がん剤投与後わずか2日というのは前代未聞ではなかろうか?
もしかしたら、もともと抗がん剤で悪化する持病があったのかもしれない。