4年生引退企画
〜4年生の想い〜
31人目となる本日の担当は柳澤葵です。
様々な一面を持ち同期からも愛される葵。そんな彼のサッカーに抱く想いとは…
Vol.31 柳澤 葵
『 ほんきもどき 』
今回のブログを担当するのは
同期1の高身長を誇る柳澤葵です。
毎日違う色のシャツを着こなす立教のファッションリーダー。
ピンク色に脱色したコンバースを履きこなすお洒落さんでありながら、常に資格の勉強などをして自分を磨いている。大学の講義中も寝ずにドイツ語の勉強をよくしていた意識高い系。
そんな葵がいざサッカーのフィールドに降り立つと抜群のテクニックで観客を魅了する。先日のサタデーリーグでもフリーキックを直接ゴールに沈めた。
でも、葵はめっちゃ言い訳する。すぐ人のせいにするし、諦めが早い。献身性のカケラもない。インスタのストーリーの大半はカフェでのイキリ。興味ねーわ。
口癖は「金ない!」と「無理!」。
あと顔がデカい。
そんな様々な面を持つ魅力たっぷりの葵の思いとはいかに。必見です。
(師田優作/MF/県立鎌倉)
平素よりお世話になっております。
今回引退ブログを担当させていただきます文学部4年柳澤葵と申します。
先日の一件で周囲にご迷惑をおかけしてしまった僕が一丁前にブログを発信することは大変恐縮ではありますが、自戒の意味を込めて綴らせていただきます。
意図せず昨日の師田(4年/鎌倉高校)のブログと似た内容になってしまいましたが、少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
運よく立教に入学できた僕が、サッカー部への入部を決意した理由はただ1つ。
「"本気で" サッカーがしたかったから」
もともと僕は高校卒業と同時にサッカーをやめるつもりでいました。
冬に行われる選手権の舞台に立ち、活躍することが僕が描いていたサッカー人生の終着地点でした。
都内では一般的に強豪と認識されるような高校に入学することができ、熾烈なレギュラー争いを経験しました。
その結果。
高3の選手権は東京都予選2回戦で敗退。
僕自身はピッチの外でメガホンを持っていました。
今でも鮮明に覚えています。
ナイターの灯る駒沢補助競技場。
黄色と黒の縦縞のチームの前に屈し、泣きじゃくるチームメイト。
この会場の最終試合ということもあって開放されたピッチには、スタンドで応援していた多くのベンチにも入れなかったメンバーたちが起き上がれない青のユニフォームたちを涙しながら慰めている。
僕は1人になりたかったのでその輪には入らずに足早にピッチをあとにして、自分のサッカー人生を回顧しました。
「これで終わり、、、?」
「引退試合となるリーグ戦で試合に出れればいいか、、、?」
Bチームに所属していた僕はまだTリーグが残っていたので、選手権出場という目標が完全に絶たれた状況でも無理矢理切り替えてサッカーに打ち込みました。
迎えた引退試合はスタメン出場。5-0の完勝。
相手が弱すぎてシケた試合。
「これが人生最後の試合になるのか、、、」
高校卒業と同時にサッカー人生に終止符を打とうと決意していた僕は、なんだかモヤモヤしたまま引退ライフを過ごしました。
引退後、遊びでサッカーをやる機会はたくさんありました。
最初こそ楽しかった。
ボールをいくらこねても、ボールを取られて切り替えをやらなくても、球際をやらなくても誰にも咎められない。
でもだんだんと物足りなさを感じ始め、そこで初めて「 "本気で" やるサッカー 」が好きなのだと気づいた僕は大学サッカーの世界に足を踏み入れました。
-------------------------
そんな意気込みで入部し、気が付けば今こうして引退ブログを綴っています。
振り返ってみて、僕は本気だったと自信を持って言えるのか、、、
大学に入り、自己紹介の機会が増えました。
新たにアルバイトを始める時、友達の友達と杯を交わす時、就職活動でのグループディスカッションのアイスブレイク。
「立教でサッカーやってます。」
言う度に多少の違和感を抱いていました。
怪我で多くの時間をリハビリに費やしてきたけど。
トップチーム在籍期間なんて1秒もないけど。
1番下のカテゴリーでもまともに試合に出れないけど。
ピッチ外でも存在感を示せてないけど。
「おれって立教のサッカー部だよね、、、?」
引退が近づきこの違和感に向き合った時、 "本気で" サッカーに取り組めていないのでは疑いました。
「 体育会サッカー部 = 本気 」
だと勘違いしていたのかもしれません。
僕は本気でサッカーに打ち込む集団の中にいるだけで、個人にフォーカスした時には何者でもないことに気づきました。
これは大学4年間に限った話ではないと思います。
今思い返せば、高校時代も同じだったのではないか。
選手権に出るために高校でも本気でサッカーに打ち込んできたつもりでしたが、振り返ってみればもっとできることがあったし、しなければいけないこともありました。
ただ、当時はそれに気づけませんでした。
大学サッカーからの引退、つまりはサッカー人生の終わりを目前にして、これまでに出会ったストイックなチームメイトたちと自分自身を比較したときに"本気"の基準が違っていたんだと強く感じています。
人一倍考えて、人一倍こだわって、人一倍行動を起こしていた "本気" のチームメイトは必然的に信頼を得て結果も出していました。
僕にはそれが圧倒的に足りなかった。
このサッカー人生、特に大学4年間で大きな成功を収めることができなかった原因はそこにあるのではないかと思います。
ここまで少しネガティブな内容になってしまいましたが、サッカーをやっててよかったと心の底から思っています。
サッカーをやっていたおかげで尊敬すべき人たちと出会い、自分が本気の意味を勘違いしていたということを知り、それと同時に自分がどれほど怠惰な人間なのかを再認識することができました。
気づいたのが遅かったなんてよくある話ですが、サッカーを通して得たこの最大の学びを今後の人生でも活かしていき、サッカーに費やしてきた16年間が決して無駄ではなかったということを証明していきます。
以上、内省を目的とした僕自身に向けての文章でした。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
いつかの学年会
練習後のあそ文学部
NEXT…Naoya Yoshida