「きみが何故、突然見えない世界に入ってきたのかわかる?」
「それは、きみがこの世に絶望したからだよ。」
「きみは病気をして、生きられないと言われて、体も苦しい状態になった。」
「過去の記憶もたくさん失ったよね。」
「でも死ななかった。」
「きみのいる場所がこの地球にないに等しいのに、まだ生きている。」
「人は、そういう状況になったとき、自分の居場所を探し求めることになるんだ。」
「その結果、意識の世界に入ってきたんだよ。」
「今までないと思っていた世界の扉を開いたんだよ。」
「自己逃避ということですか?」
「まぁ、簡単に言うとそういうことだね。」
「でも、病気になるもっと前からの記憶があるんだけど・・・。」
「そう。だれもが本当は、この見えない世界の記憶があるものなんだよ。」
「ただ、それが裏と表のようになっていて、現実の表が強いと、裏の見えない世界はあまり登場してこないんだ。」
「きみのように、現実の世界を強く否定するような出来事があると、その瞬間に裏の世界がハッキリと表に出てくる仕組みなんだな。」
「見えない世界にいる人たちの多くは、現実だけでは生きられないと感じた人たちというわけなんだ。」
「そうなんですか。」
「それは、あまりよくないことなんですか?」
「この世は、良い悪いではできていないんだよ。」
「今の人生のほとんどは、自分が生まれる前に決めてきたことであり、また、生まれてから決めたことだったりもするんだ。」
「自分がどこかの時点でそれを望んだということだね。」
「自分が望んで、その物語ができたんだ。」
「その体験をしたいと望んだからそうなったというだけなんだ。」
「それから、現実の世界で成功している人たちの多くは、口には出さないけれども、この裏の見えない世界のことも熟知していることが多いんだよ。」
「この世がどのようにできているのかを本能的に知っているからこそ、成功するんだよ。」
「実は、ここをみんな勘違いしているんだな。」
「表が強くて、裏もある程度強い。」
「これがこの世での成功者なんだよ。」
「裏の見えない世界を知らないと、地球で何が起こるかがわからないからね。」
「成功者の多くは、この地球の仕組みを本能的に知っているということなんだな。」
「きみは、現実の世界で惨敗しちゃって、裏の世界にやってきたというわけなんだな。」
「えっ? それってどうなの?」
「言ったでしょ。」
「良い悪いはないんだって。」
「すべては、物語なんだよ。」
「今の地球での人生は、生まれる前に選んできているんだよ。」
「きみたちはそれをただ体験する役者というわけさ。」
「そのうちわかってくるよ。」