毎週日曜日は殺陣稽古の日。

昨日の稽古に友人の役者が
遊びに来てくれた。

いや、もとい。

彼は真剣だった。

彼とは舞台での共演をきっかけに
知り合った。
本人は舞台経験が少ないから
演技に自信がないと謙遜して
いたが、とても気になる芝居を
する役者さんだった。

そう、“役者さん”だった。

得意なジャンルは他にもある
のだが、役者さんとして
僕は認識している。

彼は役者として、もっともっと
たくさんのものを吸収しようと
どん欲にこの場に来た。

彼の得意ジャンルでは、彼自身が
相当有名なのに。


自分はどうだ?


楽、してんじゃないか⁉
甘え、てんじゃないか⁉
手抜いて、るんじゃないか⁉


目が覚めた気がした。



千日をもって 鍛 (たん)とし
万日をもって 錬 (れん)とす


『鍛錬』


千日、約三年をかけ技を鍛え
万日、約三十年にわたり技を錬る

昔の言葉だから、この場合の
“万日”は “一生”をかけてと
僕は解釈してる。

技を鍛えるのは簡単。
鍛えた技を一生かけて“錬る”

これが役者の本分。