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現在、那覇空港。
次の公演地「宮古島」に向かうため
ここで一度乗り換える。

そんな福岡から那覇までの機内の中での雑誌の記事。

鹿児島では錦江湾(桜島までの海)、
約4.2キロを遠泳するという行事があるそうだ。

しかもそれをやるのは小学4~6年生。

橙 青 白の帽子に分けてみんなで隊列を成して泳ぐ。

橙は三回目。
青は二回目。
白は始めて。

鹿児島には昔から『郷中教育』というのがある。
先生などの大人ではなく集団のリーダーが仲間を指導する。

言わば“先輩”だ。

プールではなく、波あり風ありの4.2キロの海を小学4~6年生までの子供達が必死に泳ぐ。
しかもそれはただ泳ぐだけでなく、
橙の帽子をかぶった“先輩”が常に隊列を意識しながら、
ときには、
「がんばれ!」
と声をかけながら、
ときには、
遅れ出した仲間を気遣いペースの調整をする。

自分もきつく辛い状況でも、“先輩”は
後輩達の面倒をみるのだ。

ときには、怒り、
ときには、アドバイスをし、
ときには、ひたすら話を聞いてやる。

自分にもそんな先輩がいた。

キャラメル時代
大内さんにはよく怒られた。
上川さんにはアドバイスをもらった。
おっかーさんはいつも話を聞いてくれた。

三者三様の“先輩”達。

けど三人ともとても可愛がってくれた。
そしてその先輩達がいつも決まっていう言葉がある。

『俺も先輩からそうしてもらった。
お前が先輩になったとき、同じことを後輩にしてやってくれ。』

先輩達が言うこの言葉が好きだった。

僕を可愛がることで先輩達にメリットなんかは何もない。
それでも受け継がれているこの習慣。

先輩が後輩だったころ、その先輩がまた後輩だったころ、またそのさらに…。

みんな言ってきたんだと思う。

『俺も先輩からそうしてもらった。
お前が先輩になったとき、同じことを後輩にしてやってくれ。』


先輩方、僕もまたこの言葉をよく使うようになりました。
何年か後、その後輩達が同じように、
この言葉を言ってくれることを願って…。