スピリット秋華賞出走へ執念/ローズS
<高木一成の読み切った!!:ローズS>
小学生のときに区の陸上大会で走り高跳びに出たことがある。一番低いのから律義に跳んでいたが、そのうち途中の高さをパスする人がかっこよく見えた。とりあえずマネしてみたが、周りに流される性格をもっと知っておくべきだった。途中で「跳びます」と申告するタイミングを逃し続け、うっかり自己ベストの5センチ下までもパス。自己ベストを跳ばないと、ものすごい低い記録しか残らない事態に陥った。追い込まれたのが良かったのか、結局は自己ベストを5センチ更新できて満足の結果だったが、あのときはヒヤヒヤした。
今日は阪神10RローズS。勝負の1クラス飛ばしに成功したダイワスピリットを狙う。2走前の500万下では掛かり気味に飛ばして失速したが、格上挑戦に出た前走はスローで折り合って逃げ切りを決めた。同日のクイーンSのタイムと比べると物足りなさは否めないが、直線で差し返したように余力は残していた。何より、夏3戦を使われながら体重が増え続けているところに上昇度を感じる。無理して1000万下を使ったのは、何としてもトライアル、そして秋華賞に間に合わせたい逸材だからだろう。陣営の執念が実る。馬連(12)から(11)(1)(7)(5)(8)(17)。
出典:日刊スポーツ