ローズS ブラックエンブレム、飛躍の秋だ | 秋華賞激走穴馬的中丸秘記録

ローズS ブラックエンブレム、飛躍の秋だ

 「ローズS・G2」(21日、阪神)


 オークスで見せ場たっぷりの4着に好走した関東馬ブラックエンブレムが、秋の飛躍を誓って6日に栗東トレセンへ入厩。復帰戦に向けての乗り込みは入念で、軽めの調整で臨んだ春の桜花賞遠征時とはひと味もふた味も違う出来だ。秋華賞(10月19日・京都)制覇の悲願を胸に、まずは前哨戦で成長した姿を見せつける。


 秋も、その姿は栗東にあった。関東馬ブラックエンブレムは今月6日に入厩。桜花賞(10着)に備えた春もこの地で調整を続けた。当時はG1挑戦を控えながら、栗東での攻め時計は1本もなかった。しかし、今回は違う。熱のこもった調整内容で前哨戦に挑む。


 「使い詰めだったし、体に硬さがあった。だから(桜花賞の時は)気持ちの方を大事にした調整でした。そこで楽をさせた分、オークス(4着)では頑張れたのかな」と、鈴木助手は春のシーズンを振り返った。


 順調に夏を過ごした。「数字は変わっていないけど、体高は伸びましたね」と成長を感じ取る。「春に経験したので、もう環境には慣れているみたい。初日から落ち着いていましたよ」と、出張先でもリラックスしているのは心強い。


 ここまでの攻め過程も順調だ。11日には栗東芝で6F77秒1-36秒6-12秒9と一杯に追われた。僚馬ヘルバースト(4歳500万下)に0秒2遅れたが、15日の栗東坂路では4F55秒7-40秒0-12秒6と同馬に先行先着。「体は仕上がっているし、息も整っています。手前を上手に変えなかったけど、時計的には満足。ハミの取り方が良くなってきました。自分から走る気持ちも出てきていますよ」と調子は上向きだ。


 鈴木助手は栗東滞在の効果をこう語る。「水がおいしいですね。美浦に比べて倍は飲んでいますよ。また先生(小島茂師)とも話したんですけど、逍遥馬道(引き運動や乗り運動する道)は歩くだけですごくいい運動になります」。栗東ならではの利点をフルに生かして、臨戦態勢を着々と整えている。「いい状態で秋を迎えられます」との言葉からは、自信さえもうかがえる。名手・岩田を新コンビに迎えた関東の刺客が、春の勢力図を塗り替える。


出典:デイリースポーツ