本記事はSSSRC 2023 アドカレ15日目の記事です。
はじめまして。ロケット構造系(B3)のCHOです。韓国から来ました。
僕はSSSRC史上初めての(交換)留学生メンバーです。日本にきてもう3ヶ月くらい経ってますけど、相変わらず日本語で話したり、文を書いたりするのは難しいですね。
さて、今回の投稿は僕が日本語を勉強しながら感じた「韓国語と日本語の類似性」についての話です。今回は発音と文法について説明したいと思います。
▲僕のふるさとである韓国の大田広域市の「ハンビッ塔」
※ なにか写真があったらいいかなと思ってつけた写真ですので、本文との関係はありません。
発音
まずは単語の発音の話からしてみましょう。
簡単な例として、実際の韓国のニュースの一部を持ってきました。(今年の5月にあった韓国のロケット、ヌリ号のニュースです。内容は下の文法のほうを参考してください。)
오후 6시 24분에 우주로 향한 누리호는 발사 2분 뒤 1단이 분리되고, 예정된 시간에 페어링과 2단이 정상 분리됐습니다.
(出典:https://news.kbs.co.kr/news/pc/view/view.do?ncd=7684465)
説明のため、この文の漢字語を漢字で書けばこうなります。この例では韓国の漢字ではなく、日本の新字体にします。
午後 6時 24分에 宇宙로 向한 누리号는 発射 2分 뒤 1段이 分離되고, 予定된 時間에 페어링과 2段이 正常 分離됐습니다.
ここでは漢字単語に集中します。発音を表で表すと、こうなります。
単語 | 日本語発音 | 韓国語発音 |
午後 | ごご | おふ |
時 | じ | し |
分 | ぶん | ぶん |
宇宙 | うちゅう | うじゅ |
号 | ごう | ほ |
発射 | はっしゃ | ばるさ |
段 | だん | だん |
分離 | ぶんり | ぶんり |
予定 | よてい | いぇじょん |
時間 | じかん | しがん |
正常 | せいじょう | じょんさん |
発音が完全に同じ場合は赤い字、似ている場合は青い字で書きました。
どうですか、かなり似ているなーって思わないですか?
これは韓国も同じく漢字文化権であって、中国や韓国から日本に漢字と発音が伝われたのが時間が経って変ったからです。言語というものがそうであるように、ここには少し規則もあります。
たとえば、予定の「てい」という発音は韓国語の「じょん」という発音で大体変換できます。
探偵「たんてい」↔ 탐정「たむじょん」みたいに「定」じゃなくても同じ発音の漢語なら大丈夫です。
これはかなり大事な事実です。無論いつもあってるわけではないですが、読み方を知らない漢字でも韓国語や日本語の発音どっちかを知っていると知らなかったほうの発音を推測することができるのです。
▲大田広域市の「大田新世界百貨店アート&サイエンスと甲川」
※ なにか写真があったらいいかなと思ってつけた写真ですので、本文との関係はありません。
文法
さて、文法の話もしてみましょう。
文法の類似性の簡単な例として、さっきのニュースを使って、少しずつ翻訳しながら説明します。
午後 6時 24分에 宇宙로 向한 누리号는 発射 2分 뒤 1段이 分離되고, 予定된 時間에 페어링과 2段이 正常 分離됐습니다.
まず、漢字語ではないところも意味があってる漢字があれば、漢字に変えます。
さらに、固有名詞やもともと英語のところはカタカナで変えます。わかち書きもなしにします。
午後6時24分에宇宙로向한ヌリ号는発射2分後1段이分離되고,予定된時間에フェアリング과2段이正常分離됐습니다.
このくらいになると、ハングルは助詞や語尾だけ残って、かなり日本語に似た感じになりました。
残ったハングルと句読点を意味が対応する日本語に変えると、こうなります。
午後6時24分に宇宙へ向かったヌリ号は発射2分後1段が分離され、予定された時間にフェアリングと2段が正常分離されました。
これで完全に日本語の文になりました。
この過程でわかることは文の順序、文章構成がまったく同じということです。
たとえば、英語では動詞が主語のすぐ後ろに来ますが(主語+動詞+目的語)、韓国語は日本語と同じ文章構成(主語+目的語+動詞)を持っていることが分かります。さらに、韓国語も日本語と同じ機能をする助詞や語尾を持っていて、その使い方によって意味が変るというのも分かります。
これで相手の言語で話すときに文を作る手間がかなり少なくなります。自分の国の言語を前から一つずつゆっくり翻訳すればそれで良いのです。
▲大田広域市と大田万博 (1993) のマスコットキャラクターの「クムドリ(꿈돌이)」
※ なにか写真があったらいいかなと思ってつけた写真ですので、本文との関係はありません。
結論
日本語と韓国語はかなり似ている言語というのは理解できたと思います。
韓国のドラマや曲の歌詞を部分的に理解するくらいのレベルならそんなには難しくないと思いますので、2024年にはちょっとだけの韓国語を勉強してみるのはどうでしょうか。
追伸
この記事の単語と文法などの検収に手伝ってくれたロケット電装系の浅井さんに感謝の言葉をお伝えます。
アドカレは続きますので明日のアドカレもお楽しみに。