こんにちは
B3の猿渡です。
今日はGSE開発の序盤(2021年4月~8月くらい)について書きます。
前回の記事はこちら>GSE開発の記録①
昨日の記事でも述べたようにGSE開発については知らないことだらけでした。そのため既製品を購入し,手っ取り早くハイブリッドロケットを開発しようという案もありました。素人が作るGSEよりも信頼性があると考えたからです。しかし,GSEを販売しているアメリカの会社のホームページを見るとすでに生産は中止されており,流通しているものも非常に高価でした。これはもう自分たちで一から作るしかありません。
(ちょっと余談ですが,モデルロケットのエンジンもハイブリッドロケットのエンジンも日本では作られておらず,すべてアメリカからの輸入に頼っています。元から値段が高い上に,昨今ではコロナも重なって,品薄だったり輸入に時間がかかったりしています。最近打ち上げができていない要因のひとつです。日本でもどこかの会社がエンジンを作って販売してくれると嬉しいのですが…)
開発に話を戻しましょう。
以前,他団体のGSEの設計資料を見せてもらっていたため,これをなぞりながら仕様を決めていこうということになりました。部品を書き出して価格や入手できるかを調べていきました。ここで初めて管の規格に触れました。管の規格の多くは直径がインチで表されていて,接合部は普通よく見かける平行ねじと先に行くほど細くなっていくテーパねじの2種類があります。慣れない中,異なる単位系や規格が混在しているため,接続できる部品を探すことに時間がかかりました。
仕様を決めていく段階で1つ大きな方針を決めなければなりませんでした。それは前回の記事でも紹介した弁の種類です。電磁弁と空圧弁の2種類があるのでした。電磁弁のメリットは比較的安く,種類が豊富にあることです。また,電装を工夫するだけで動かせるため部品点数も少なくなります。空圧弁を選んだ場合は,弁を駆動させるために窒素ラインを追加する必要があり構造が複雑になります。
このような理由から電磁弁を使おうとしていたのですが,悩ましい情報が入りました。亜酸化窒素を流した際に電磁弁が動かなくなる例があるというのです。亜酸化窒素は工業用ボンベに入っている状態は14.7 MPaで液体になっていて低温です。弁が開閉される際の圧力差も相まって亜酸化窒素が固化することがあるようです。電磁弁が固化によりコントロールを失うと困ったことになります。例えば,亜酸化窒素を大気に排出するための弁が開かないとなるとガスが閉じ込められ,最悪の場合管の破裂を招いてしまうことが考えられます。
このような理由から,安全を優先して空圧弁方式でGSEを作ることに決めました。よってGSEは,酸素,亜酸化窒素,窒素の3ラインで構成されることとなりました。固化の心配がある亜酸化窒素ラインだけ空圧弁を用い,酸素・窒素ラインには電磁弁を用います。下の図がGSEの概略図です。図の上側がボンベに,下側がロケットにつながります。(これは2021年夏頃作成したもので現在は少し変更されています)
GSEの概略図
今日はここまでです。それではまた次回!
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